HOME > オートサウンドレビュー > AS Web Grand Prix 2015 ブラックス GX-2400 Graphicが選ばれた理由
2015年12月 6日/Auto Sound Web・石田 功/オートサウンドウェブグランプリ選考委員
Auto Sound Web
Grand Prix 2015
BRAX
GX-2400 Graphic
Power Amplifier
ブラックス GX-2400 Graphic
¥380,000(Short)/¥390,000(Long)(税別)
specification
●定格出力:150W×4(4Ω)、480W×1(4Ω)、240W×2(2Ω) ●周波数特性:10Hz~80kHz ●歪み率:0.0008%以下 ●SN比:120dB以上 ●入力感度:1~8V ●入力インピーダンス:10kΩ ●ダンピングファクター:1,000以上 ●外形寸法:W238×H53×D433mm(Short)/W238×H53×D473mm(Long) ●重量:8.2kg(Short)/8.6kg(Short) ●備考:外部キャパシター接続用専用端子装備
伝統の意匠を纏いつつ最新回路を設計
キレ味鋭く力強いサウンドを聴かせる
アルパイン・ビッグXやダイヤトーンサウンドナビの高評価からもわかるように、内蔵アンプの高音質化が進んでいる。一方でハイブリッド車や電気自動車が増えるとともにガソリン&ディーゼル車でもアイドリングストップ、充電制御などの技術が進み、省エネ&省電力消費化がクルマに求められている。そんな状況だから、電力消費が大きい外部アンプはどんどん肩身が狭くなってきているのだが、やはり電気を喰うアンプには、効率だけ求めたものにはない良さがある。
ブラックスのGX-2400 Graphicは、そんな従来スタイルのカーオーディオを象徴するアンプといえよう。ボディデザインは、最近のブラックスのフラッグシップモデル、MATRIXシリーズとは異なり、以前のグラフィック・エディションと同じ長方形。こちらのデザインが好きというユーザーも多く、その要望に応えたそうだ。
ただし見た目が変わらないからマイナーチェンジと思ったら大間違い。中身は基盤もデバイスも新しくなっていて、当然、音も違う。中高域はグラフィック・エディションのエッセンスを残したキレ味鋭い音。低音はMATRIXシリーズほどではないものの、それを髣髴とさせる力強さ。グラフィック・エディションとMATRIXシリーズの両者のいいとこ取りしたようなサウンドだ。個人的な好みを言うと、MATRIXシリーズよりも、こちらのほうが好きだ。
■鈴木 裕のひとこと評価
長らくカーオーディオに興味を持っている方だったら思い浮かべることのできる、ブラックスの老舗の味を持ったパワーアンプだ。低域のゴリっとする感じや中高域の陰影で音楽を描くようなニュアンスを持ちつつ、全体の音の感触はシルキーでスムーズ。個性派の音だが、説得力は高い。こういう存在が少なくなってきた中の貴重な1台。
■藤原陽祐のひとこと評価
ブラックスの最高峰、Matrixシリーズのコンセプトを受け継いだ新世代のGraphicシリーズ。そのサウンドはボリュウム感豊かに、肉感的に聴かせるのではなく、全帯域に渡って質感が滑らかで、ジャズ、クラシックとジャンルを超えて活き活きと描き出す。解像力は高いが、それをひけらかすことはせずに、鮮度の高さで勝負するタイプだ。
■黛 健司のひとこと評価
老舗の暖簾を守るという真摯な姿勢が、素晴らしいパワーアンプとして結実した。なんともコクのある、聴き応え充分の音で、艶やかでしっとりとした潤いの感じられる女性ヴォーカルが絶妙だ。ミュージシャンの表現やニュアンス描出の多彩さから、このアンプの能力の高さがうかがえる。高価ではあるが、充分納得できる内容と造りのよさだ。
■脇森 宏のひとこと評価
ブラックスの原点、Xシリーズの流れを汲む新鋭機。往年のファンは懐旧の想いを抱くことだろう。音は旧Xを彷彿とさせる溢れんばかりのエネルギー感が魅力。制動の効いた低域、弾む中域、直線的に伸びる高域。響きも自然。パワードライブがこれほど楽しいアンプは数少ない。音を真正面から受け止めて聴きたい人には好個の製品だ。
この製品の問合せ先:
株式会社エムズライン
電話番号:048-642-0172
上杉研究所 藤原伸夫氏設計・製作 6L6プッシュプル・インテグレーテッドアンプ
Sun Audio SVC-200 管球王国ヴァージョン (プリアンプ)
真空管と採用パーツの変更で音質と安定性の向上を図った限定高音質仕様
エレハモ製6550EHと優れた特性のトランスが活きたパワーアンプ