HOME > オートサウンドレビュー > Grand Prix 2016 Silver Award アルパイン ビッグXシリーズが選ばれた理由
2016年12月 6日/Auto Sound Web・藤原陽祐/オートサウンドウェブグランプリ選考委員
Auto Sound Web
Grand Prix 2016
Silver Award
ALPINE
BIG X11/BIG X/
BIG X Premium
AV Navigation
アルパイン EX11V/EX10V/EX9V/EX8V/X9V/X8V
オープン価格(想定市場価格¥210,000~¥290,000前後)(税別)
specification
●画面パネル:8型WVGA/LED液晶タッチパネル ●再生ソース:DVD-Video、CD、SDメモリーカード(MP3/WMA/AAC)、地上デジタルTV、AM/FMラジオ、 iPod/iPhone/ウォークマン(接続ケーブル別売)、USBメモリー(MP3/WMA/AAC)、Bluetoothオーディオ ●DSP機能:クロスオーバー・2ウェイ(カットオフ周波数・20~200Hz、スロープ・-6,-12,-18,-24dB/oct.、レベル・0~- 12dB)、タイムアライメント・3.4cmステップ最大336.6cm、パラメトリックEQ、MediaXpander、BassMaxEQ、 ●内蔵アンプ:最大出力50W×4 ●ライン出力:3系統(フロント/リア/サブウーファー) ●外形寸法:W197×H124.5×D190mm(ノーズ部・W190.5×H120.5×D39mm、筐体部・ W178×H100×D151mm) ●重量:約3.0kg ●備考:TVアンテナ(フィルム4枚)、GPSアンテナ、ハンズフリー通話用マイク付属/車輌装着には専用パーフェクトフィットが必要
音の骨格を明確に描きだす
力強いタッチが特徴
音質の天敵とも言える歪み、ノイズを極限まで抑え、円滑でスムーズな信号の流れを確保する独自のS.T.A.R.(スター)サーキット理論。瞬時応答性に優れたオリジナルのパワーIC(イタリアのSTマイクロ社と共同開発)や、低ノイズ、かつフラットでクリアな電源生成が可能な赤色LEDバイアス電源など、その発想はどれも同理論の延長線上にある。
そして今回、実用化されたのが、IC内部の回路で発生するコモンモードノイズを劇的に抑える電子ボリュウムと、不純物や酸化を徹底排除したフィルムコンデンサーだ。まずボリュウム制御だが、細かな音量調節がスムーズにできるようになったことと、信号ラインと接地間にノイズ源が存在し、2本の信号ラインに伝達されるコモンモードノイズが抑えられたことが大きい。特に後者については音量調整時に、インピーダンスが変わらない仕組みを組み込んでいて、これが歪み感、聴感上のS/N感を押し上げる。
さらにフィルムコンデンサーは各素子を真空状態で量産するという世界初のV.P.N.P.(Vacuum Processing for Nature PML)方式でつくり出されたもの。不純物がなく、しかも数千から数万層となる積層体を均一な圧力で製造できるために、この部分で音楽信号が劣化する心配がなく、より上質な情報が取り出せるようになった。
こうした先進的な技術は、実際のサウンドからもしっかりと感じ取れる。日頃から聴き慣れているジェニファー・ウォーンズのCD「Famous Blue Raincoat」の再生は、十分なダイナミックレンジを確保しながら、音の骨格を明確に描きだす力強いタッチが特徴的だ。スネアドラムが勢いよく張り出し、フォーカスがぶれない。しなやかに、気持ちよく吹き上がるスネアドラムといい、口元が見えてくるようなヴォーカルのニュアンスといい、その表現力はこれまでのAVナビの常識を大きく逸脱していた。
■石田 功のひとこと評価
今回は製造行程を完全に真空環境にすることで不純物ゼロを実現したコンデンサーを採用したそうで、その音の安定感たるやカーナビの域を超えている。毎年、高音質化のために開発を続けている姿勢に頭が下がる思い。敬意を表したい。
■鈴木 裕のひとこと評価
あんなに完成度の高かった昨年型をきちんと凌駕してきた。しかも相変わらず音楽を鳴らすのに相応しい、バランスの取れた音なのだ。濃い目の音の色彩感、しっかりとした音像、音楽の良く鳴る魅力的なAVナビだ。
■黛 健司のひとこと評価
毎年、何かしら新しい試みが投入されていて、確実に音質向上をはたしているのが見事。目指すは、ホームオーディオのハイエンド機器と変わらぬ、ナチュラルかつ深淵なサウンドの追求。ワンボディでこの音なら、単体パワーアンプは必要ない。
■脇森 宏のひとこと評価
キャラクターレスといっても過言ではないナチュラルサウンド。端正にしてスムース。音量を上げると明晰かつダイナミック、小音量でも耳をそばだたせる魅力的な音を獲得している。毎年、着実な進化を遂げているが、今年のモデルはとりわけ素晴らしい。
この製品の問合せ先:
アルパインインフォメーションセンター
電話番号:0570-006636
受付時間(日曜祝日、休業日を除く):9:30~17:30(月~金)、9:30~12:00, 13:00~17:00(土)
上杉研究所 藤原伸夫氏設計・製作 6L6プッシュプル・インテグレーテッドアンプ
Sun Audio SVC-200 管球王国ヴァージョン (プリアンプ)
真空管と採用パーツの変更で音質と安定性の向上を図った限定高音質仕様
エレハモ製6550EHと優れた特性のトランスが活きたパワーアンプ