HOME > オートサウンドレビュー > オートサウンドウェブGP2016座談会 ブラム165RSQ Passiveを語る。作り手の顔が見える音
2016年12月13日/Auto Sound Web 編集部・オートサウンドウェブグランプリ選考委員
パネラー=オートサウンドウェブグランプリ2016選考委員(石田功、鈴木裕、藤原陽祐、黛健司、脇森宏、オートサウンドウェブ)
音楽を楽しませる巧みなバランスのサウンドを聴かせる
オートサウンドウェブ(以下、ASW):ブロンズアワードを獲得しました、ブラムのスピーカー165RSQ Passiveについてお話しをうかがいます。石田さん、お願いいたします。
石田 功(以下、石田):これは、音を聴いているとギー(ブラム社の社長ギー・ボンネビル氏)の顔が見えてくる印象が強かったです。それから今年のグランプリ選考にあたって、いくつかのスピーカーを聴いているんですが、今年はあまりピンとくるものがなかった、でもこれはピンときたんです。
ASW:どんなところにピンときたのか教えていただけますか?
石田:まず第一に嫌な音がしないこと。スピーカーって特に音の出口として音を決める最重要コンポーネントなので、こういう部分は大事ですよね。このブラム165RSQ Passiveは、嫌な音がしなくて、普通に音楽を楽しむことができるんです。
藤原陽祐(以下、藤原):輸入モデルで¥42,000(税別)というプライスが付けられてます。この価格は安いですね、とてもうまく作っていると感じました。単純に使っている素材などをみても手を抜いているようなところは見られない、安っぽい印象を与えないですね。そういう作りのうまさ、技術力の証明だと思いますが、そういううまさは日本メーカーが見習うべきところがありそうですね。
音もフランスのスピーカーらしい、エッジを立ててとかというのではなく、面で覆い包んでくるような聴かせ方で、独特の香りを持った面白いサウンドですよね。やっぱりスピーカーってお国柄というか、その国も言葉との関係が色濃く出てきて、そこがホームオーディオ、カーオーディオ問わず面白いところなんだけれど、マーケットのグローバル化が進むと色が薄れてきてます。たとえばJBLなどでも昔のカラッとした鳴り方からニュートラルな鳴り方にシフトしていたりします。そういう史上の変化がありながら、ブラムのフランスらしいサウンドというのは、個性を魅力的に感じさせる貴重な存在だと思います。
黛 健司(以下、黛):悪い意味で際だつ気になる音というのがない。ある意味でニュートラルな音といえるかもしれませんけれど、カーオーディオのスピーカーって、どこかに変な響きがのっているものが少なくないんです。特有の色が付いていたりというものが散見されますけれど、そういった印象がこのスピーカーにはあまりなくて、『うまくまとめているな』という印象です。もちろんゴールドアワードのスピーカーと比較して語れるわけではないですけど、そのあたりは日本の市場に輸入されて¥42,000という価格ですから絶対的な差がありますけれど、にもかかわらず作りのうまさを感じられるスピーカーですね。
≫ASWGP2016 Bronze Award ブラム 165RSQ Passiveが選ばれた理由
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