HOME > オートサウンドレビュー > レコーディングスタジオの音が響く スバル新型インプレッサに搭載された パナソニック『音の匠』サウンドシステムがもたらす 至高のサウンド体験
2017年3月21日/Auto Sound Web・黛健司
「すべての人から愛される、グローバルクォリティを」のテーマのもと、「愛で選ぶクルマが、ある」「愛でつくるクルマが、ある」とユーザーに訴えかけるスバル新型インプレッサ。2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことでも知られるが、そのディーラーオプションとして、パナソニックの高音質技術が活かされた『音の匠』サウンドシステムが用意されている。新型インプレッサのために専用開発されたナビは、192kHz/24ビットまでのハイレゾファイルの再生に対応し、スピーカーも『音の匠』グレードの高級システムを新開発している。この注目のハイクォリティ・サウンドシステムの全貌を解明すべく、スバルとパナソニックの開発担当者にインタビューを試みた。
2016‐2017 JCOTYを獲得したクルマを聴く
ドライバーズシートに座り、ドアを閉めた瞬間、クルマの剛性感が身体に伝わってきた。落ち着いた雰囲気の車内は静寂に満たされ、上質なインテリアの仕上げはナビ&オーディオのコントロールパネルの隅々まで徹底している。「いいクルマだなぁ......」と独り呟きながら、いつもの試聴テスト用CDを挿入して音量を上げていく。「なんて操作しやすいボリュウムなんだろう!」私のような古くからのオーディオマニアにとって、ボリュウムは『ノブを回す』ものであって、キータッチで操作するものではない。さらに嬉しいのが、意のままに音量を設定できることだ(AVナビのボリュウムは、1ステップの音量変化が大き過ぎ、微妙な調整ができないものが多い)。これだけで爽快な気分になってくる。
ウィントン・マルサリス・クァルテット(トランペット、ピアノ、ベース、ドラムスの構成)とダイアン・リーブスのヴォーカルによる「フィーリング・オブ・ジャズ」が響きだす。冒頭のベースのピチカートに、いきなりノックアウトされた。こんなに分解能の高い低音を、純正カーオーディオで聴いたことがない。普通のカーオーディオならば、無惨に肥大した低音になってしまうのに、インプレッサではミュージシャンの指が弦を弾くアタック音までが明瞭に聴き分けられる。ベースの弦の震えが見えるようだ。ドラムスのリムショットは鮮烈きわまりなく、木のスティックで叩いていることがよくわかる(スティックの材質が何だかわからない装置がけっこう多いのだ)。シンバルの倍音が豊で、どこまでも伸びきった自然な音。ベースとドラムスに寄り添うようなピアノの響きも心地よい。リーブスのソウルフルなヴォーカルは、ちょっと粘った独特の声質が的確に再現されている。マルサリスのミュートのかかったトランペットの、柔らかな膨らみ具合......すべての音が、あるがままの状態で再現されていることに、嬉しい驚きを味わう。
この曲を、これほど自然に再現してくれるオーディオ装置は、ホーム用でもめったにあるものではない。
上杉研究所 藤原伸夫氏設計・製作 6L6プッシュプル・インテグレーテッドアンプ
Sun Audio SVC-200 管球王国ヴァージョン (プリアンプ)
真空管と採用パーツの変更で音質と安定性の向上を図った限定高音質仕様
エレハモ製6550EHと優れた特性のトランスが活きたパワーアンプ