2012年5月 4日/Stereo Sound ONLINE 編集部
手のひらサイズのコンパクトな本体でPC並の機能性を誇るスマートフォン(以降スマホ)。近々のデータでは契約件数の半数以上をスマホが占めるという人気ぶりで、携帯電話のスタンダードとして定着しつつあるようです。
そう言えばわが家でも、末娘が大学の入学祝いにiPhoneが欲しいということで、先日、駅近くのソフトバンクショップにいってきました。お店には画面カバー、ケース、ヘッドフォン、携帯スピーカーと、各種アクセサリーが数多く展示され、まさにiPhone一色といった感じ。スマホパワーを痛感した次第です。
ご存じの通り、スマホはオーディオプレーヤーとしての能力も高く、ダウンロードで購入した音楽をそのままメモリーに収録して、お気に入りのライブラリーとして楽しんでいるユーザーも着実に増えています。
こうなるとスマホ対応ヘッドフォンに関心が集まるのは当然の流れ。よりいい音で音楽が楽しめるだけでなく、音量調整、チャプター送り/戻し、早送り、戻しといった基本操作が手元でできて(一部部非対応の機種もあり)、さらに専用マイクでハンドフリー通話できるというメリットもあります。
ただこのハンドフリー機能、日本ではあまり使っているのを見たことがありません。昨年訪ねた英国ロンドンの町中で、5m、ややもすると10m先まで届くような声で、ひとり言を言っているような人を何度も見かけましたが、所変わり、日本ではまだまだ少数派。町中でひとり、大声で話している、いやいやハンドフリーで会話している人のほとんどが外国人です。
私も何人かの友人に聞いてみましたが、ハンドフリー機能はもとより、音量調整や選曲についても、ケーブルのリモコンではなくスマホ本体で操作するという意見が多数を占めました。つまり日本ではスマホ用ヘッドフォンにそこまでの機能性は必要ないということだと思うのですが、このヘッドフォン、ワールドワイドで設計されるケースがほとんどで、こうした機能も標準化する傾向にあるようです。
機能と音質の両立はあるのか?
先日、ある雑誌の企画でスマホ対応ヘッドフォン、20機種前後のロングラン試聴をしましたが、ここでひとつ、ちょっとした発見がありました。それはケーブルに付属するリモコンの有無によって、音質が大きく左右されてしまうこと。
スマホ対応ヘッドフォンの試聴ですから、全機種、最低でもマイクと音量調整は備えているわけですが、リモコンのないシンプルなケーブルを別に付属して、好みによって使い分けられるという提案を盛り込んだモデルも2、3機種含まれていました。
こうしたヘッドフォンで両ケーブルの音を聴き比べると、音の勢いといい、鮮度といい、あるいは空間の拡がりといい、明らかにリモコンレスの方がいい。ただ音量調整ができないリモコンの場合、質的に大きなハンディを背負うという印象はなくて、音への影響は少なめ。個人的には許せる範囲内という印象を受けました。
音質重視でヘッドフォンを購入したのに、リモコンで音が悪くなるのでは本末転倒。接点が増える、安定性が損なわれるなど、着脱式のケーブルの場合、それはそれで不都合もありますが、ここまでリモコンで音が変わってしまうとなると、やはり着脱式にして、2種類のケーブルを付属するのがメーカーの良心というものではないでしょうか。
そして今回、もう一つの発見が。それはブルートゥースによるワイヤレス伝送の音が意外によかったこと。オーディオファンにとって、あまりいい印象のないブルートゥースですが、"これが本当にブルートゥースなの"と思えるような音を楽しませてくれるモデルもあって、ちょっと驚かされました。
なかでも気に入ったのが、Jabra(ジャブラ)という会社から発売されているHALO2。お洒落なカチューシャを思われるようなデザインも洗練されていて、早速、ジョギング用として購入。独自のサラウンド効果のためか、ヘッドホン特有の脳内定位の感覚が希薄で、ジャズトリオも実にいい感じで聴かせてくれます。当然ながら、リモコンによる音質への悪影響も心配ありません。
そのサウンドに聴き入って、ジョギングの距離も10キロ、15キロとついつい伸びてしまう、今日このごろです。
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