NO.06
堀切日出晴
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最近充実のDVD-BOX&コレクターズ盤。意外やLD時代より内容が濃かったりして……。では、まず前編スタート!。
「ジュラシック・パーク&ロスト・ワールド」の限定BOXセット、超豪華仕様で凄かったですねぇ。以下仕様詳細を簡単に列記しますと

●Direct Hotlink to the Set of Jurassic ParkV
●The Making of Jurassic Park & The Lost World
●Early Pre-Production Meetings
●Storyboards
●Production Photographs
●Design Sketches and Conceptual Paintings
●Phil Tippett Animatics: Raptors In The Kitchen
●Theatrical Trailers
●Dinosaur Encyclopedia
●Production Notes
●Cast & Filmmakers
●DVD-ROM Features Including Live Web Events
Set Includes:
●Jurassic Park and The Lost World Photo Portfolio
●Individually Numbered Jurassic Park and
The Lost World Sentitypes(with Film Clip)
●CD Soundtracks of Jurassic Park and The Lost World
●Numbered Certificate Of Authenticity Signed By The Film Producers
と、まぁ、大変大変。さてさて、画質・音質はというと? 2作共に1.85:1のスクイーズ仕様。シャープで色のりもよく、特に黒側の情報はひじょうにリッチ。陰影描写など幾度となく「はっ」、とさせられるんだけど、幾つかのシーンで過度なコントラスト表現が見受けられる。「ジュラシック・パーク」などサチり気味なのだ。これは弱ったね。それと過度なエッジ・エンハンス。これが随所で首をもたげ、当然弊害のノイズで気が散っちゃう。
サウンドはLDよりまとまりましたね。ひじょうに優秀。特にDTS盤の瞬発力はハンパじゃない。あのね、ここだけの話なんだけど(ならん、ちゅ−の)、DTS-LDってリミックス、ちょっと失敗してたの。サラウンド側の情報が5dB大きかった。劇場用のリミックスのまんま。みんなみんな、すげ−情報量だなぁ、なんて大騒ぎ。そりゃそうだよなぁ。しかも僕のDTS-LDなんて、DTSロゴのレコーディングがメチャクチャ。左にあるべき音が右にあったり、もう大変。このDD盤もDTS盤も実に緻密でパワフル。LFEのリミックスが修正されたから、LDほど重心が低くないように感じるでしょうね。でもタイトな低音域の伸びはカイカンですよ。
そんなわけで、充実のBOX版でも決して完璧な映像でなかったりする。高いお金を払ってちょっと残念だけど、その存在感は圧倒的です。さて、長くなりましたが、今回は最近登場した話題のBOX&コレクターズ・セットの紹介です。でもねでもね、もう既にSold Outのものもあるから弱っちゃう。うーん、困っちゃいますね、これって。
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THE PERFECT STORM/AUTOGRAPHED DELUXE COLLECTOR SET SIGNATURE SERIES
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Anomorphic Widescreen 2.35:1/DD-EX
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★
幕開きから重量級のBOX-SETのご紹介。もともとワーナーは「エクソシスト」「燃えよドラゴン」等で豪華なスリップケース仕様のBOX-SETをリリースしてきたが、メガヒットとなった「パーフェクト・ストーム」でパワー全開!
DVDサプリメントは以下の通り。
●Commentary by author Sebastian Junger
●Commentary by director Wolfgang Petersen
●Commentary by visual effects supervisor Stefen Fangmeier
●Theatrical trailers
●Making Of"HBO First Look"
●Making Of"Witnesses to the Storm"
●Making Of with composer James Horner"Creating the Emotion"
等を収録しているが、やはり目玉は下記のアイテム。添付の写真を見るだけでファン垂涎のアイテムなのが、もう、プンプン匂ってきますねぇ。
Set Includes:
●Senitype image from the movie AUTOGRAPHED by George Clooney and 35mm Film Clip
●Certificate of Authenticity
●8 lobby cards
●6 black & white stills
●27" x 40" original one-sheet movie poster
●Production Stills set to John Mellencamp's "Perfect Storm" theme "Yours Forever"
中でも、なんと言ってもジョージ・クルーニーのオートグラフが呼び物。1,500セット! 限定の鑑定書付き自筆サイン。今までLD時代のBOX-SETでも、シドニー・ポラックやクライヴ・バーカーといった監督たちのオートグラフものがあったけれど、スターさんのオートグラフものって殆どないのね。特に今は認定証なしの怪しげなオートグラフが一杯だから、ワーナーの認定済というのはコレクター達にとっても心強いでしょうね。えっ、クルーニーのサイン貰ったってねぇ、ですって? そりゃぁ言いっこナシ。オートグラフって、やっぱりその映画、そのスターさん、好き好き好きなら欲しいもの。僕はオートグラフ・コレクターじゃないけど、生前の大好きな大好きなマックイーンに直接書いて貰ったオートグラフ・フォトなんて、もう、命の次に大切だもんね。そんなわけだから、たとえ$200したって、このBOX-SET、はい、SOLD-OUT!全世界で1,500セットだもんなぁ、後はインターネットのオークションやUSED情報を待つしかありません。うーん、罪作り。
ならば中身で勝負いたしましょう。国内盤も登場済の本作。例えば映像では、黒側の情報、白(例えばCGの波しぶき)の伸びで外盤に軍配が上がる。S/Nの良さがそうさせているのもあるでしょう。劇場プレゼンテーションは、アスペクト2.40:1。DVDでは2.35:1のアナモフィック・プレゼンテーションとなっている。
多用されるCGテクニック。ここまでドラマの高揚と寄り添った描写は稀である。気が散らないのだ。溶け合っているのだ。映像クォリティはシャープで鮮明、緻密なディテイル。エッジ・エンハンスによる弊害は僅少。管理された色彩再現は、豊かな色合い、肌色の忠実性、何処までも深く沈んでいく黒からも観て取れる。
それは、パーフェクト・ストームに出会う前のシークエンスで輝くように目に飛び込んでくるが、驚くのは暴風雨とご対面になってから。グレー色でデザインされた映像の中でも、そのバランスが保たれるのだ。気になることがあります、って? 白い水しぶきにブロックノイズが纏わりつく事? はい、よく見つけました。でもね、このクライマックスで、そんなことに注意がいってる様なら、あなた、もう映画観るのやめなさいね。
音がまた凄いですねぇ。ワーナー初めてのドルビ−デジタル・サラウンドEX。このEXエンコードされたディスククリート・サウンドトラックは、驚異的なソニック・プレゼンテーションを提供してくれる。まず、ダイアローグが実にナチュラルに響く。特に前半の、それぞれの登場人物の性格を簡潔に語って魅せる声の響き。これが、いい。戸板一枚、ギリギリの不安が、これで出た。
ジェームス・ホーナーのスコアも、ドラマティックな高揚を開放的な空間にデザインして魅せる。逆に、より空間を開放したのが彼のスコア、と言ってもいいのかも知れないな。とは言っても、なんと言っても聴かせ所は、パーフェクト・ストーム見参と相成ってから。EX全開! とは言っても、騒々しさとは無縁。ダイアローグ、スコア、エフェクトのバランスはきっちりと保たれる。時にダイアローグがエフェクトで掻き消され気味となる瞬間もあるが、映画の集中を欠くことにはならない。
全チャンネルに25Hzまでぶち込まれた低音域、更にポイント1=LFEの効果は圧巻。漁船に砕け散り、強烈に流れ込む高波。まさにバイオレントなパーフェクト・ストームの描写は勿論、彼女(!)が姿を現す不吉な兆候の描写の中でも蠢いているのだ。そう、女の恐さ。恐いよ、これ。EX効果は絶大。気品と獣の顔を併せ持つ彼女。これを音で描いたのは驚いたね。特に一瞬晴れ間が顔を出すシークエンス。恐かったな。こんな女にゃ、どんな屈強な男も勝てんと思うもん。
マトリックスとはいえサラウンドバックの恩恵は、サラウンド・エリアの隙間なきパンニングは勿論、特に高さ方向の描写に表れる。視聴位置のエネルギー体験は、とても言葉では表現できません。敢えて例えると言うなら、咆哮! とでも言いましょうか? 嵐の時が去ってみれば、美しくも狂った女に男を奪われた、悲しさ、悔しさ、口惜しさと怒りが見事に交錯する。そう、残された女の、ね。娯楽にくるまれた、そのいやらしさ。上手いよ、この語り。

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EVIL DEAD II:DEAD BY DAWN/LIMITED EDITION
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Anomorphic Widescreen 2.35:1 & Standard 1.33:1 /DD-5.1ch/THX-DVD
PICTURE QUALITY ★★★☆
SOUND QUALITY ★★★
泣く子も黙る、いや笑うかも知れんけど、「死霊のはらわたU」をご紹介。リリースするは、奇抜な企画、作品群でファンも多いアンカー・ベイ社。既に幾つかのBOX-SETがリリースされているが、それらの仕様も呆れるほどにユニーク。よくぞ考えましたね、缶式パッケージ。どこぞのクッキーやおかきが入っていそうで、ちょっと涎が出ちゃう、ってそんなわけがあるかーい! アンカー・ベイのお話はいずれしなくちゃいけないけど、'98年にリリースされたエリート社からのLD-BOX($49.95)もユニークさでは負けていなかったね。
●Audio commentary by Sam Raimi
●The theatrical Trailer
●30 minutes of behind-the-scenes footage.
を収録したコレクターズ盤だったけど、初期ロット=1000セットのLDに驚いちゃう。はい、まっかっか。LDが赤い! ブラッディLDと呼ばれるこの円盤が、ガイコツがこちらを見てほくそえむジャケットから転げ出た時は、そりゃぁぶっ飛んだ。話には聞いてたけど、聞くのと見るのじゃ大違い。赤いLDなら絵がいいのか? 音がいいのか? なんて与太話をする人なんぞ居やしない。かなり「キワモノ」が入ってるもんなぁ。それに、一人でいると結構気味悪んだよなぁ、これ。でもね、この真っ赤ちんLD目当てで買っちまった僕って……。
さぁ、こちらお煎餅入れの中のDVD($39.98)。写真、見て見て。缶詰じゃーん、って? あなた、もう、そう言ってるでしょうに。お子様の鉛筆入れに使って貰っても結構ですが、こんなのガッコに持ってったら友達逃げますよ。像が踏んでも壊れない「アームストロング筆入れ」とは別の意味で違った、絶対踏みたくない、踏んだら踏んだ人がたたりで壊れちゃいそう。でもね、この中身の円盤、これが、あっと驚く極上盤。フィルムの粒状性が浮き上がる。しかも、サプルメントはLD-BOXを遥かに上回るよ。
●THX-DVD(THX Digitally Mastered)
●THX Optimode Test Signals
●Commentary by Sam Raimi
●Commentary by Bruce Campbell
●Limited Edition - 50,000 copies
●「The Gore The Merrier」 featurette
●「THE EVIL DEAD:Hail To The King」 video game preview
●Still Gallery
Set Includes:
●5" X 7" Theatrical poster replica
●48 page, color booklet with rare photos and film information
●Individually numbered and packaged in a collectible tin container
本作についてのお話はHiVi本誌で散々やってきたので割愛しますが、相変らず感心するのは「笑う角には死霊がきたる!」状態の、もう、徹底したサービス精神。それより「ヘルレイザー」「レポマン」等を同じ仕様のBOX-SETで登場させたアンカー・ベイ、今度はなんとルチオ・フルチをBOX-SETで出してきた。フルチものはアンカー・ベイの十八番だが、BOXとしての登場は「ビヨンド」が初めて。「地獄の門」「墓地裏の家」そして本作と、80年代をグチョグチョ・ホラーで幕開きさせたフルチ。イタリアン・ホラー大全開!
そのフルチ、'80年代後半には青息吐息。狂喜乱舞の「サンゲリア」の続編(……でもなんでもなーい!)「サンゲリア2」に至っては、トコトコ走るゾンビといい、訳のわからん哲学的幕切れ(イタリアン・ホラーの伝統なんですけど、本作は完全にネジが緩んでる!)といい、フルチのおっさんどこに転がっちゃうの? 嗚呼、やっぱりやっぱり転がり続けて'96年に逝っちゃった。オイオイ、残された僕らはどーすんだぁ? このおっさんの生涯自体がイタリアン・ホラーしてるもんな。でもねでもね、フルチ・ファンならずも、ホラー好きなら、「ビヨンド」の缶詰BOX-SET化には涙するはず、と僕は思ってるんですけど。
つづく・・・後編は今世紀中にアップ予定
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