NO.12
堀切日出晴
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前回に続いてTVドラマ特集。とは言っても紹介作品はちょっとマニアックです。
前回は「ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア」をご紹介しましたが、今回はちょっと変化球を投げちゃいましょう。最近70年代、80年代の、いわゆる「小品」とされる愛すべき映画がDVD化されている。何気に観ているとですね、「あれ? あの人、こんな映画に出てたの?」といった発見が一杯。特にTV番組に毎週登場しているあの人、この人だと、何だか無条件に嬉しくなっちゃいます。これは、今や大スターとなって銀幕で活躍している俳優さんより、どこか身近な感じで、何だか思い出のアルバムを開いて見ているようにも思えます。結構あったかくて、ハートがホカホカになっちゃうんですが、今回はそんな作品を何本か紹介しましょう。
・・・と、その前に!
季刊「ホームシアター/2001年春号」の「レストレーションDVD特集」や、4/20発売のHiVi5月号の「今月の米国盤」でも紹介している「ベスト・オブ・ヒッチコック Vol.1&2」の写真をご覧頂きましょう。なかなか全DVDを1ショットで、しかもカラー紹介出来ませんもん。
後はHiVi副編集長哲チャンの撮影の腕の見せ所〜!などと少しプレッシャーを与えちゃおうかしらん。

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↑Vol.1には「ファミリー・プロット」「知りすぎていた男」「サイコ」「裏窓」「ロープ」「疑惑の影」「トパーズ」「ヒッチコック劇場Vol.2」を収録 | ↑Vol.2は「鳥」「フレンジー」「マーニー」「逃走迷路」「引き裂かれたカーテン」「ハリーの災難」「めまい」「ヒッチコック劇場Vol.3」が収められている |
この2BOXセットの中にはTV「ヒッチコック劇場」のエピソードが収録されているDVDが、それぞれ1パッケージずつ入っている。「ヒッチコック劇場」と言えば、あの男優さん、この女優さん、と、もう、俳優さんのお宝TV。でもね、ひじょうに完成度の高いエピソードにはあまり有名な俳優さんは出てないの。当時の大物クラスなどいないのは勿論、その後大成した役者さんもいない。新人時代のレッドフォードとかマックイーンとか出とるけど、エピソードとしては特に目立った出来ではない。意図的に狙ったわけではないのだけれど、なんだかヒッチコックぽくて面白いな。役者の匂いを嗅げる人なの、ヒッチコックは。撮影までが彼のエネルギーの吐出し所であり、撮影が始まると撮影そっちのけで他の事をしてたりする。スタジオが推薦する明日のスター、なんていうのに興味がない。役者の匂いを嗅げる人の素晴らしさであり、ちょっぴり悲劇でもあるんですね。
さてさてお話しを少し戻しまして、最近の外国TV番組のお話。「セックス・アンド・シティー」。いいないいな、この艶笑小噺。全米ペイTVのHBOが大人の女性の視聴者向けに製作したこの番組(「ザ・ソプラノズ/哀愁のマフィア」もHBOですね)、TIME誌の表紙を飾るわ、2年連続ゴールデングローブ賞コメディ・シリーズ部門作品賞を受賞するわ、もうその人気は大変大変。本作の中でセックス・コラムニスト(!)のキャリーに扮するのがサラ・ジェシカ・パーカー嬢。ブルース・ウィリスと共演した「スリー・リバース」なんて、荒削りだけど何だか憎めない快作活劇にも出てましたなぁ。
さてさて、その彼女の仲間がこれまた才女で、何だか腹立つほどにリッチなキャリアウーマン。そんなわけで、お嬢様達の最大の関心事といえば、はい、勿論いい男と最高のおセックスぅ〜!となるわけです。舞台は世界でも最も安全な街と化した、大都会NY。なんでもそんな30代の彼女たちの事を「サーティーズ」とは呼ばずに、「スリー・オー」と呼ぶそうな。ならばわたくし、「フォー・オー」ですかい?なんかカッチョ悪ィ。
DVDもファースト・シーズンが昨年リリースされ、セカンド・シーズンが5/22にリリースされる。仕事からお帰りになって、お風呂にゆっくり入って、はい、このDVD。お酒片手にクスクス微笑んじゃってくださいね。

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SEX AND THE CITY:The Complete First Season
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●$39.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★


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SEX AND THE CITY:The Complete Second Season
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●$39.98
PICTURE NotYet
SOUND NotYet

企画・製作総指揮はダーレン・スター。おぉ、「ビバリーヒルズ高校&青春白書」のクリエーターで有名なスターですね。ヒット番組「メルローズ・プレイス」も彼の企画です。さぁ、そのスターによって再び脚光を浴びた、そのSEXスキスキ大好きサラ・ジェシカ・パーカー嬢ですが、実は1984年にこんな可愛らしい映画に出とりました。

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GIRLS JUST WANT TO HAVE FUN
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●$24.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★
 
国内ではビデオ発売のみ。タイトルは「ハイスクールはダンステリア」。はい、青春&ダンス・ミュージカルものだとすぐわかりますね。主人公のダンス好きの転校生がパーカー嬢。
撮影当時19歳。うーん、ちょっと幼児体型で、元気はつらつレオタード!このロリロリぶりはかなりソソります。ダンス番組のレギュラーの座をかけてコンテストに勝ち抜いていくのですが、その踊りはウルトラ級の女子体操状態。確実にスタローンが83年に監督した「ステイン・アライブ」の影響がミエミエなんですが、パーカー嬢のプリプリお尻に免じて許しちゃいましょう。
さてさて、そのロリロリ度で言えば共演者もよだれモン。あのヘレン・ハント嬢、当時21歳なのに、お肌ツルツル、オメメくりくりのお人形さんみたい。どう見ても高校生。ミニのチェックの制服スカートで飛び跳ねます!「ビバリーヒルズ高校白書」のブレンダ=シャナン・ドハティに至っては、当時13歳!
挿入曲は80年代のヒット曲。原題もシンディ・ローパーのヒット・ナンバーからきています。但し別のアーティストがカバーしてまして、ちょっぴりチープ。でもね、オリジナルを使えないところもB-MOVIEの愛すべき楽しさ。リリースは「裏クライテリオン」の誉れも高いアンカー・ベイ。スクイーズ収録、5.1chリミックス音声で、はい、もうあなたのホーム・シアターはダンステリア?
続いてはお医者さん番組。「ベン・ケーシー」? 「インターン」? 「外科医ギャノン」? あなた、古いな。今回のお話は「シカゴ・ホープ」から。「ER」も好きなんですけど、「シカゴ・ホープ」の「もう、ド・ラ・マ!」というくらいの正攻法の作りに好感を持ちます。DVDは未発。LDはパイオニアLDCから傑作選がリリースされています。さて、誰を紹介するかというと・・・。
本作ファースト&セカンド・シーズンで心臓外科医ガイガーに扮したマンディ・パティンキン、のお話ではなくて、子供の死から心を病んで立ち直れない、ガイガーの妻ローリーに扮していたキム・グリーストのお話。「未来世紀ブラジル」のヒロイン、覚えています?彼女の80年代の作品が2作、良質盤として登場しました。僕ですね、この決して美人じゃないお姉さん、好きだったんです。紹介する作品は彼女を知らなくても興味が湧く作品ですのでご安心を

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MANHUNTER:Director's Cut/Limited Edition Set
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●$39.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★

邦題「刑事グラハム/凍りついた欲望」。はい、只今「ハンニバル」が大ヒット中のトマス・ハリスの原作にして、レクター博士ものの第一弾ですね。監督は「ヒート」「インサイダー」のマイケル・マン!主人公は犯人の心理をシンクロさせ捜査に挑むFBI捜査官ウィル・グラハム(演ずるは、若きウィリアム・ピーターゼンだ!)。キムは彼の妻に扮する。
この2枚組のDVD、かなり凝っておりまして仕様は以下の通り。
●24 page collectors' booklet
●Disc One
Featurette: 「The Manhunter Look」
a conversation with cinematographer Dante Spinotti
Featurette: 「Inside Manhunter」
with stars William Petersen, Joan Allen, Brian Cox, and Tom Noonan
●Disc Two - Director's Cut
Widescreen (2.35:1)
つまりDisc1には、デジタル・クリーニングでお色直しされた劇場公開版とサプルメントを収録。Disc2は長尺ディレクターズ・カット版が収録されているのです。リリースは、これまたアンカー・ベイ。この仕様は同社の「スーパー・ガール」と同様です。1パッケージで2ヴァージョン楽しめますよ、というサービス精神全開のDVD。但し本作、ディレクターズ・カットはノンスクイーズで、必ずしも高画質とは言いがたいのでご注意を。

●$24.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆

キムのもう1本。あらあら、これまたアンカー・ベイですね。国内劇場未公開。LD&ビデオ邦題「チャド」。80年代カルトB-MOVIEにして、愛すべき下水道モンスターもの。B-MOVIEといっても馬鹿にしちゃいけませんよ。かなりおっかないッスよ。この作品がこんな良質盤で観られると思わなかっただけに、ちょっと小踊り。実質キムの劇場作品デビュー作にして、立派立派のヒロインぶり。ホラーといえば、下記の作品にも顔を出してます。もう、このタイトルで想像してください。完全無欠のB-MOVIE!こちらには「ビバリーヒルズ青春白書」の悪女ティファニー・アンバー・ティエッセンが出とります。ご興味ある方は、どうぞ。

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SHRIEK IF YOU KNOW WHAT I DID LAST FRIDAY THE 13th
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●$24.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★

さぁ、番外の地:第十二夜、最後の夜話は「刑事ナッシュ・ブリッジス」から・・・。

↑「NASH BRIDGES」
海外、国内共にDVD未発売。以前キングから「処刑調書」のタイトルでVHSが発売されており(字幕版と吹替え版)、ファースト・シーズンから抜粋した3話で構成されている再編集版。しかも吹替えは、ナッシュ=小川真司、ジョー=広瀬正志。今ではこの吹替えに違和感を覚える人もいるでしょうね。先日秋葉原の中古ビデオ屋さんで見かけましたけど・・・。
刑事ドラマといえば「刑事コジャック」を上回る作品はないと思ってるんですけど、スタイリッシュと泥臭さが交錯するナッシュも美味しいドラマです。中でも「帰ってきた相棒」というエピソードは感涙モノ。登場するは、ジョンソンを一躍スターダムにのし上げたTVシリーズ「マイアミ・バイス」の相棒フィリップ・マイケル・トーマス!再会シーンには「マイアミ・バイス」のヤン・ハマーによるオープニング・スコアのモチーフが・・・。
ジョンソンの作品で好きなのが、ジョン・フランケンハイマーと組んだ邦題「サンタモニカ・ダンディ」。若きナッシュという感じの、かなりヒネリの利いた犯罪スリラーです。日本では無視され続けた本作、僕は好きですけどねぇ。

●$14.98
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★

さて、本作でナッシュの前妻リサに扮するのが、アネット・オトゥール。「ワン・オン・ワン」「48時間」「スーパーマン III/電子の要塞」にも出てます正統派美人女優さん。この好き好きアネットお姉さん、最近はこんなTVドラマの新作に出とります。

↑http://www.usanetwork.com/series/huntress/
今夜の夜話で一番お知らせしたかったのがこのお話!タイトルは「ザ・ハントレス」。あれ何処かで聞いたような?80年、マックイーンの遺作「ハンター」、思い出してくださいよ。本作はその後のソーソン一家のお話。つまり実話。「ハンター」の原作者クリストファー・キーンの原作をTV化したパイロット版「ハントレス」が、好評につきシリーズ化されました。映画ではキャサリーン・ハロルドが扮していた、パパ・ソーソンの奥さんドティ。これがアネットの役柄です。エイプリール・フール生まれの48歳、うーん、いい女!
実は実は、マックイーン扮したパパ・ソーソン、謎の爆破事故で殺されてしまいました。合掌!あんな仕事やってりゃ恨み買うもんなぁ。さぁ「ハントレス」、本作では残されたドティが賞金稼ぎ家業に足を踏み入れます。しかもしかも映画「ハンター」のラストで産声を上げマックイーンに抱かれてた赤ちゃん、今や18歳の美少女ブランディ。このお嬢ちゃんがママを助けて賞金稼ぎに!いやはや、なんともソーソンズ、前回の「ソプラノズ」より完全無欠のアンタッチャブルぶりではありませんか!
制作は最近米国盤ワールドでも旋風を起こしているUSAエンターテイメント。Mail攻撃でDVD化の話を尋ねましたが「パイロット版は夏以降にDVD化される企画がある」との事。パイロット版で悲劇の死を遂げるパパ役は、「ポルターガイスト」のお父さん役で知られるグレッグ・T・ネルソン。是非ともDVD化して欲しいもの。いや、それより何より、どこか日本のTV局で買い付け、放映してくれないかしらん。お願いしますぅ〜っ。
HPアドレスは http://www.usanetwork.com/series/huntress/ です。一度覗いて観てくださいね。
さてさて2回に分けてお届けしたTV番組特集いかがでしたでしょうか? 他ではあまり取り上げないお話で構成してみました。番外の地、次の夜話は、新作クライテリオンDVDのお話。そしてHiVi「今月の米国盤」コーナーで紹介できなかった話題作、秀作、迷作、等々と続いて紹介していく予定です。お楽しみに。
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