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今月の米国盤:番外地
NO.15
堀切日出晴

 今夜はMGMから連打されている西部劇特集。往年の名作、遥かなる西部をご堪能あれ。

 前回の番外地で予告した「最近どーなってんの、EX&ESソフト?」特集ですけど、視聴機器をしっかり揃えてからお送りします。ごめんなさいね、次回に持ち越しで〜す。
 ならば今回何を特集しましょうか? そう言えば最近、MGMから往年の西部劇が連打されてますねぇ。日本国内で名画座が激変している昨今、懐かしい西部劇が映画館でかかるなんて事は稀少になってしまいました。あのスターさん、このスターさんのガンさばきが見れないのは何とも寂しいもんです。
 ところがですね、2001年の幕開けと共にMGMレーベルがスタートさせましたよ。はい、往年の西部劇群の猛ラッシュ。ならば今夜の番外地、開拓の魂をどっと紹介せねばならんでしょ。今夜はどちらかと言うと、おじちゃん、おとーちゃん、おじーちゃんのためのお話になりそうですね。でもですね、ホントは若い人にもっともっと西部劇の楽しさを知って欲しいんですけどね。
 それでは、ライオンマークの咆哮と共に、ザ・ウエスタン特集、始まり始まり。
 

THE MAGNIFICENT SEVEN

$19.95

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★★

●Commentary by Eli Wallach,James Coburn and Walter Mirisch
●Exclusive Photo Gallery
●New Documentary
●Collectible Booklet

 はい、「荒野の七人」、作品の下敷きはクロサワの「七人の侍」ですね。もうこの事については何も言わんでも、皆さんご存知でしょう。監督はジョン・スタージェス。スタージェスは本作に着手する前に、いわゆる決斗三部作「OK牧場の決斗」「ゴーストタウンの決斗」「ガンヒルの決斗」を完成させており、「ガンヒルの決斗」の次作に選んだのが本作。しかし彼の名を高めたのは'55年の「日本人の勲章」でしょう。
 第二次世界大戦終戦後すぐ西部の片田舎の町に飄然と現れた片腕の初老の男。この男にスペンサー・トレイシーが扮し、ロバート・ライアン扮する悪ボス一味の妨害に対抗しながら、戦時中この町に住んでいた日本人の消息を訪ね歩く。鋭利なサスペンスを漲らせる本作は、現代西部劇の秀作であった。西部講談調が楽しいが、何処か俗受けを意識し過ぎた「OK牧場の決斗」より、孤高な西部の魂が「日本人の勲章」には漂っていた。
 親友同士の決斗に切なく涙する秀作「ガンヒルの決斗」もいい。いいのだが、「日本人の勲章」の前に撮り上げていた「六番目の男」といった小品西部劇の方が、スタージェス、キレのあるいい味を出していたね。リチャード・ウィードマークとドナ・リードがまたよくて、ジョン・マッキンタイヤがいい味を出すんですわ。
 さて「荒野の七人」、初めはですね、ユル・ブリンナー、イーライ・ウォラック、そしてドイツ人俳優の若手有望株ホルスト・ブーフフォルツの共演作としてマーケティングされていたの。ブリンナー=クリスが雇うガンマン達は殆ど新人で固めよう、と。ところが蓋を開けてみると、その新人たちが主役をくっちゃった。特にクリスの右腕となるマックイーン。ナイフ投げの名手コバーン。地味ながらブロンソンも良かったし、ヴォーンの翳りも美味しいドラマのポイントになってたね。
 西部劇、正統派活劇という名のもとに、明確に描き分けられたガンマンの性格描写。更にメキシコ農民のバイタリティ、ガンマンと野盗の決闘、これらを実に実にダイナミックに演出してみせました。これが新人役者の個性をも浮き上がらせた。単純の中にあるパワーこそがこれ。
 スターさんのブリンナー、焦ったね。特にマックイーンに。スタージェスに「登場場面を削れ」と指示した。実は「ゴーストタウンの決斗」の前に「戦雲」という戦争活劇で新人マックイーンを使って、その粗削りの魅力を認めていたスタージェス、ブリンナーをなだめすかして、大変大変。結局シーン・カットは殆どされなかったのだけど、坊主頭から湯気を立てて怒り心頭のブリンナーをどう騙したのでしょう? 彼に観せたのは最終カット版ではなかったのね。ブリンナーの出番が多い多い(当初は2時間40分の大作になるはずだった)。そして最終カット版、摘んだのは彼のカットばかり。ちょっぴり可哀相なブリンナー、プレミア・ショーで再び湯気を立てたかは知りませんけどね。ヒットと同時に続編へのGO! と、巨額なボーナスが転がり込んだから、まっ、いいか、でしょうね。それにしても昔のスターさんのいい意味でのツメの甘さがあって、嫌いじゃないんですけどね、こういうお話。
 とは言っても「七人の侍」をお忍びで鑑賞し感銘を受けたブリンナー、即座に東宝と独自に交渉を始め念願の映画化権を取得したわけで、実質的なプロデューサーだったのに。しかし、製作をミリュッシュ・カンパニーに譲ったところから実権の座が緩んだの。志村喬演じた勘兵衛役をモノにし、共演者の選択権を行使できたまでは良かったんですけどね。こんなはずじゃなかった、と思ったかもしれませんね、ブリンナーは。
 ここに、ブリンナーすら計算出来なかったスタージェスの力量があったの。「七人の侍」にみる日本的なタテ社会の武士、侍集団を、まるでスポーツのようにフロンティア精神に則った個の集合としたの。結果は先述の通り。
 でもお客さんは正直でしたよ。新人さんたちの個性に魅了されました。中でもマックイーン、本作以降一気にキャリアの華が咲き出します。短いライフル銃だけくらいしか話題にならなかった「拳銃無宿」の、あのお猿さん俳優の大画面での大活躍が始まるのです。
 でもマックイーン、馬が大嫌い。その後正統派西部劇への出演は、ヘンリー・ハサウェイ監督の「ネバダ・スミス」と「トム・ホーン」だけ。「トム・ホーン」では実際は彼が監督だったようなものだから、乗るしかなかったし、もともと乗馬が下手なわけでもないし。ただただ馬が嫌いなだけ。でもね、みんな「荒野の七人」の溌剌と馬を操るマックーンが目に焼きついているから、今でも西部劇俳優なんて思われてるんですね、彼は。
 さぁさぁ、こんな話ばかりしてるとホントに終らなくなりますから(1週間くらい「荒野の七人」の話に付き合ってくれれば別ですけど)、DVDの話をしましょうね。とにかく色のりがリッチなことに驚くでしょう。こんなに発色のいい「荒野の七人」、劇場でも観たことがありません。しかも七人の顔色、野盗、農民のスキン・トーンが微妙に違うのに目を瞠ります。作品に教訓を込めるのがお好きなスタージェスですから、この配色で個性豊かな人物像の彩りが見事に出ましたよ。この彩色だけで彼の込めたメッセージもすんなりと消化できます。彼には2.35:1のシネスコ画面が良く似合う。自由奔放に人物を配置し、動かすから。この解像感溢れる映像で、きめ細やかな演出の手さばきに改めて気づかされるはず。痛快で、しかも示唆に富んでいて。
 とにもかくにもエルマー・バーンスタインのスコア。このスコアの妙味が、作品の完成度の三分の一を支配するといっても過言ではないでしょう。音楽でこんなにもメッセージが変ってくるものか、と再び目から鱗、耳から涎状態なのであります。


RETURN OF THE MAGNIFICENT SEVEN

$19.95

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers


THE MAGNIFICENT SEVEN(TV-Series)

PICTURE NotYet
SOUND  NotYet

 その後、ブリンナー一人続演で続編「続・荒野の七人」が製作されたけど、とても第1作の魅力の前では影の薄い作品となってしまいました。マックイーンが断ったヴィン役には、「ララミー牧場」のジェスことロバート・フラーが扮するも、結果は嗚呼ジェスかわいそう。ジェス大好きなのに・・・。
 実はこの「荒野の七人」、5年前にリメイクの話があったの。結局、スケジュール調整、資金繰り、等々で企画段階で無期延期。製作はワーナー。アウトラインは前作とほぼ同様だけど、聴いて驚きなさんな、この監督、俳優陣。監督にはクリント・イーストウッド。当然ブリンナーがやったクリス役も彼。ヴィン役候補はブルース・ウィリス。そういえばお流れになった「コンバット:ザ・ムービー」のサンダース役候補も彼でしたね。ホルスト・ブーフフォルツ演じたチコ役にキアヌ・リーブス。村長役に、前作で野盗のリーダーを演じたイーライ・ウォラック。その後何人かの中堅、新人俳優の名が挙がるも、結局はオクラ入り企画に。この企画、いつの日か復活して欲しいものです。
 そんなわけで規模縮小TV版が、全米で3年前から放映中。クリス役に「ターミネーター」のマイケル・ビーン。若き七人! って感じでしょうか? DVD未発ですが、パイロット版がVHSテープ化済みです。



THE HORSE SOLDIERS

●$19.95

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 邦題「騎兵隊」。監督はジョン・フォード。迫力の合戦は勿論だが、随所にフォード流のディフォルメされたユーモアが垣間見える好編。騎兵隊ものといえば、その戦闘相手にインディアンが登場するのはお決り。ところが本作、インディアンが一人も登場しない。
 フォードの騎兵隊ものといえば「アパッチ砦」「黄色いリボン」「リオ・グランテの砦」が挙げられるが、「バッファーロー大隊」と本作も彼の騎兵隊代表作。「バッファーロー大隊」の主人公は黒人軍曹。人種差別を織り込んだミステリー調の西部劇だが、今から40年も前に黒人西部劇を製作しようなど誰も考えつかなかったし、リスクを自ら負おうとする映像作家もいなかった。これを率先したのが、フォード御大。これは大変な事だったんですよ。
 さてお話は、南北戦争の真っ只中、北軍騎兵隊は、南軍施設破壊の任務を帯び1000km敵中突破を試みる。医者嫌いの北軍隊長にジョン・ウェイン。軍医にウィリアム・ホールデン。この二人の対立を織り込みながら、北軍基地への敵中突破を壮快なタッチで綴ります。
 負傷兵を守って敵地に留まるホールデン。その前に南軍騎兵隊が現れる。どうなる? このシーンがホントにいいですよ。1人の将校が「私は南軍の軍医だが、お手伝いをさせて頂きたい。」と丁重に申し出る。いいですねぇ。敵も味方もない。あるのは男と男の心意気。魅せます、泣かせます、ジョン・フォード!
 このDVD、残念ながらスクイーズ仕様ではありません。でもね、この仁と義は伝わりますよ。それにしても、ウェイン、いいなぁ、好きだなぁ。


VERA CRUZ

$19.98

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 ゲーリー・クーパーとバート・ランカスターの共演で話題となった硬派西部劇「ヴェラクルス」。メキシコ革命を背景に、馬車強奪の黄金を、革命軍、政府、南軍兵士、ならず者が、騙し騙され奪い合う傑作活劇。監督は若きロバート・アルドリッチ!
 ランカスターの独立プロダクション、ヘクト=ランカスター・プロ作品で、彼の曲者ぶりが出色。その後、西部劇に斜陽が訪れても、マイケル・ウィナーと組んだ「追跡者」、エドウィン・シーリンの「追跡のバラード」といった作品で気を吐いていたランカスター。この人、ちょっと器用貧乏のところがあるけれど、実に演技達者に映るスターさん。同時にブリンナーと違って、経営者としての手腕も一流。この年'55年、「ヴェラクルス」の大ヒットと、一見地味な良心作「マーティ」でカンヌ映画祭、アカデミー賞を受賞した。
 でもね、この作品、やっぱりクーパーでしょう。ランカスター自ら交渉、口説き落とされて出演を承諾したクーパー。曲者ランカスターに終始圧倒され気味で、今でもランカスターに軍配を上げるファンも多い。ところがですよ、ところが、このDVDを観終って1人静かに想いを巡らせてください。不思議にも、脳裏に蘇ってくるのはランカスターのふてぶてしい面魂ではなく、涼しい顔をしてランカスターに喰われていたクーパーの大きな風格。永年映画界の荒波に耐えてきた男の重厚さとでも言うんでしょうかねぇ。更に飾り気のないキャラクターが加味された、このクーパーのスケール、これをよーく観て、よーく瞳に焼き付けていて下さいよ。このDVDにはそんな発見がいっぱいありますからね。
 ラストのクーパーとランカスターの一騎打ちも話題になりました。クーパーの一弾を受けて、白い歯を剥き出したまま倒れるはランカスター。クーパーの視線はランカスターの銃に。発砲の形跡がない。おまえ、わざと撃たれたのか。男の心意気。男の友情。若い人は思うでしょうね、たった一つしかない命をわざと撃たれて捨ててしまうなんて馬鹿げてる、と。でもね、それを言ったら、ハイそれまでよ。これぞ男の心意気! と真剣に訴えかけているのが西部劇の面白さ、醍醐味なんですよ。これもよーく観て、よーく瞳に焼き付けていて下さいよ。


BUFFALO BILL AND THE INDIANS,
OR SITTING BULL'S HISTORY LESSON

$19.98

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 邦題「ビック・アメリカン」。西部劇を語る上で外せない実在の人物バッファロー・ビル・コディ。彼の率いるワイルド・ウェスト・ショ―の一座。そこにカスター将軍の第7騎兵隊を全滅させたインディアン酋長、シッティング・ブルが現れる。当然老酋長は人気を集め始めますね。ビルの気持ちは穏やかではありませんよ。さぁ、どーなる?
 監督はロバート・アルトマン。公開当時、夢を忘れフロンティア精神を失いつつあったアメリカの現実を塗してみせた語り口が、本作のオヘソの部分。そんなわけで実はこの作品、当時あまり評判が良くなかった。僕は結構好きでしたけれどね。興味本位の低俗西部劇「ソルジャー・ブルー」より何倍も楽しめましたけど。でも一方で、「赤い河」は何処行った? などと心で叫んでいたのも事実。アルトマン、ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞しましたけど、あらあら受賞辞退しちゃった。
 このDVD、往年の西部劇のような色彩美がない。何処かくすんでいて、どっぷり沈む黒が作品のコンセプトを語ります。このちょっぴり湿りがちな鬱さ加減、何度も言うようですが、僕は結構好きですけれどね。
 実は本作でポール・ニューマンが扮したバッファロー・ビル役、西部劇全盛期には多くの役者が挑戦している。チャールトン・ヘストンがビルに扮した「ミズーリ大平原」は、1880年にカリフォルニアとミズーリ間にポニー・エクスプレス(特急郵便馬車)が設立され、ビルがその騎手だった時代のお話。ちょっと時代考証がインチキ臭い所があるけれど、なかなかの快作活劇でした。
 史実に則ってビルの後半生を雄大に描いたウィリアム・ウェルマン監督の「西部の王者」。これは良かったな。ジョエル・マクリーが光ってます。クーパーの「平原児」で新人ジェームス・エリソンが、「アニーよ銃を取れ」ではルイス・カルホーンがビルを演じて印象に残っているが、やっぱりマクリー、彼が一番!


THE LONG RIDERS

$19.98

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 邦題「ロング・ライダーズ」。スタージェスに対するバーンスタインのように、ウォルター・ヒルとライ・クーダーの映画繋がり、これはちょっとやそっとでは崩せるもんではない。たまらんな、クーダー。
 お話はというと。ジェシー&フランクのジェームス兄弟。コール&ジム&ボブのヤンガー兄弟。彼らを総称するジェームズ・ギャング団。その彼らがミネソタのノースフィールド銀行を襲撃して失敗するまでのプロセスが、ドキュメンタリー調のタッチでリアルに描かれている。監督のヒル、敬愛するペキンパーにオマージュを捧げており、映画の外見に似合わない思い入れたっぷりのヒル節が、摩訶不思議なコントラストを形成してます。
 彩度を抑えた映像、これがまたいいのだが、なんだか'72年の同じ題材を扱った「ミネソタの大強盗団」を思い出した。監督は無名の新人だったフィリップ・カウフマン。日本ではロードショーも満足にかけられなかったのではないでしょうか? 英雄でもなく悪人でもなく、一個の血の通った人間として描いたところに共通点は多いが、全編漂うような生々しい匂いは「ミネソタの大強盗団」の方が上。ジェシー役のロバート・デュバル、絶品なり。
 「ロング・ライダーズ」、たっぷりとハイスピード撮影の妙味を、まさにペキンパー同様に観せてくれるのだが、エフェクトの血のりの仕掛けが判り過ぎるのはどうしたもんだろう。血なんて出なきゃ出ないでいいのに。こういうのって、仕掛けを写しちゃうのって、美しくないのね。この辺がヒル、甘いです。


RIO BRAVO

$19.98

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 最後はこの作品。これはワーナー印のDVD。その名も「リオ・ブラボー」。これはびっくり。う〜ん、綺麗ですねぇ。主演は勿論御大ジョン・ウェイン。彼の西部劇は他にもパラマウントから6月に2作が登場した。ジョン・フォードが、伝説の英雄は必ずしも真実の英雄ではない事を説いた「リバティ・バランスを射った男」。西部劇に「暗」「鬱」をしのばせると天下一品のヘンリー・ハサウェイ監督作「エルダー兄弟」。共に高画質です。
 とは言え、このハワード・ホークスが放った「リオ・ブラボー」、これは西部劇史上に燦然と輝く傑作です。いえいえ、「赤い河」「リオ・ブラボー」「エル・ドラド」、そして西部劇ではないが「ハタリ!」といった作品群は、生半可な芸術作品など足元にも及ばない格調高い秀作ですよ。フォードに対抗しえるただ1人の西部劇作家こそが、ホークスなんですね。
 この作風がまた豪快。この荒々しさはフォードの詩情とは縁こそないが、勇壮痛快な男性劇はフォードも敵わない。特に男の闘魂。体育会的といってしまえば短絡的かもしれないが、体が感じた本能で映画を作るのがホークスの作風。ヨーロッパではフォードよりホークス作品の方が高く評価されているのも、芸術派監督たちの無い物評価であって面白い。
 まずストーリーが卓越している。“脚本の弱さは演出ではカバーできない”と黒澤監督も語っていたが、まさに本作は論より証拠。テキサスの町リオ・ブラボー。この町を支配しようとする悪漢一味と、正義心の強い保安官との激しい対立が爽快なタッチで描かれる。
 悪漢一味は多勢。対する保安官の味方はアル中と老人とツッパリ兄ちゃん。この、本当に大丈夫? 的な彼らがスクラム組んで戦う姿、これが観る者を虜にするのだ。クライマックスの決闘シーンは是非ともご自分の目で。この壮快味。数多い作品の中でも、これほどまでに鮮やかに修羅場の瞬間を描き切った作品はなかなか観ることが出来ないですからね。ましてや、説明過多で緊迫感から遠く離れていく昨今のアクション映画が学ばねばならない事は、ホントにいっぱいいっぱいありますからね。
 さぁ、このDVD、一家に一枚、是非ともソフトラックの中に置いていてくださいね。


THE SONS OF KATIE ELDER

$29.99

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers


THE MAN WHO SHOT LIBERTY VALANCE

$29.99

PICTURE ★★★★
SOUND  ★★★☆

●Theatrical trailers

 いかがでした、西部劇特集? たとえばフォード西部劇。これはもうアメリカ映画の誇りなわけです。西部に生きる人の心のふれあいを心意気という形で表現し、その主張は「人生を真っ直ぐ生きていく者が一番尊い」という事。それを映画的な面白さを失わずに、娯楽に則りながら壮快に謳い上げる、これが西部劇の偉大さであり醍醐味です。
 最後に今一番DVDで観たい観たい西部劇というと・・・。'62年にペキンパーが撮り上げた「昼下がりの決闘」でしょうか。ジョエル・マクリーと嗚呼ランドルフ・スコット!思い出すだけで喉が熱く詰まってしまいます。早く登場してくれないかなぁ。

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