NO.25
堀切日出晴
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「番外地流:70年代DVDを観る方法」――その前夜祭
最近頓に多くなってきました70年代を代表するDVDタイトル。
今夜は、最近リリースされましたEarly-70'Sタイトルを数本選抜。お題は、懐かしい名画座の香りを再現できるか? 今夜は自宅の3管プロジェクターではなく、最新液晶プロジェクターを使いこなしながらご紹介していきたいと思っています。今夜は番外地特別編、その前編と相成りまするぅ。
……と相成るはずだったんですが、さてその前に、まずはD-VHSのお話を少し。1月30日にFOX、ユニヴァーサル、ドリームワークス、アーティザン(Artisan=職人、職工という意味ですね)の4社が、ホームビデオ・マーケットのためにセルD-VHSを発売するとアナウンスしました。2002年中に登場予定のタイトルは、「インデペンデンス・デイ」「ダイ・ハード」「X-MEN」 from FOX、「U-571」 from ユニヴァーサル、「ターミネーター」「ターミネーター2」 from アーティザン、となっていまして、「ランボー」シリーズがすぐ後発に控えています。また、ドリームワークス作品はファースト・タイトル・リストにはありません(以下紹介ジャケットは、リリース済みDVDジャケットです)。
「インデペンデンス・デイ」
「ダイ・ハード」
「X-MEN」
仕掛け人はJVC(=松下電器産業のユニット)。米国のプロジェクト・ネームは――New D-VHS 「D-Theater」 Software Platform for HD Prerecorded Content――と表記されます。予定では、セルD-VHS=「D-Theater」HDソフトはD-VHS/HS(High Speed Data Late)モードで録画収録されるようで、ユニヴァーサルは親会社のVivendi Universalが、他4社はFOXを所有するNews Corporationが担当します。簡単な詳細は下記(英語版)をご覧下さい。
■「D-Theater」 Technology Features
http://www.jvc.com/company/press.jsp?pressType=2&item=238
■Vivendi Universal
http://www.vivendi.com/vu2/en/_home/home.cfm
■News Corpoaration
http://www.newscorp.com/index2.html
米国でのHDTVセットの所有数は、昨年までにおよそ200万セット。2003年中には400万セットに届くとまで言われているのですが、ソフト・コンテンツに乏しい現実。今回のJVCのメイン・ターゲットは、HDTVセットを所有する比較的小規模のホームシアター・オーナー。日本のように毎日ハイビジョンで映画が降ってくるような環境――なんて幸せな国なんだ!――にない米国で、彼らは自分達のハードに見合った、もっともっと鮮鋭で透明感のあるデジタル映像を求めているんですね。結構飢餓状態でして、この欲求も当然当然。
セルD-VHSのテイクオフは、JVCが新しい「D-Theater」コピー・プロテクションを使用し、聖林の不安を解消したことが大きいでしょう。海賊版製造防止に神経質になっている聖林も一応は納得した形ですが、しかし実際はこのフォーマットに対しては今も賛否両論状態。
まず価格。昨年の秋に登場したJVC「D-Theater」プレーヤーは$1,995。対してローエンドDVDプレーヤーは、今や$150以下で購入できます。前述した200万セットに対して、DVDプレーヤーは昨年までにおよそ3200万台が米国だけで出荷されています。テープの気になるお値段は$30〜$40くらいで落ち着くようですが、今やDVDは$10代で購入できる時代。
上記の先行タイトル決定に関しても、「一般的にHDTVシステムを持つオーナーは、多くのSFXを満載したアクション・アドベンチャーを楽しむユーザー」という理由から。まぁ、聖林らしい、いい意味での単純さ。いずれにせよ、JVCが目標を掲げる最初の年に10万台のD-VHSプレーヤーが売れるかはタイトルの充実次第でしょう。
「U-571」
「ターミネーター」
「ターミネーター2」
ワーナーやSPEはセルD-VHSには「誰が観てもより高品質なソフトを提供する」としながらも「DVDのように様々なユーザーへの配信コンテンツ(ランダム・アクセスやコメンタリー収録といった)を満たさない」と懐疑的。単純なテープ再生に関しては「時代遅れ」との声も飛ぶくらい。確かに一理ありますよねぇ。故にワーナー、SPE、ブエナビスタ、パラマウントはリリースのプランを持っていません。
そこへ新しいHigh-Definition DVDスタンダード――The Blu-ray Discのアナウンスが。「A Blu-ray DVD can store 27GB worth of data-two hours of HDTV content!」という売りなんですが、3/1付けの米国のビデオ・オンラインを参照する限り「Blu-rayの青信号はまだ遠い」という評が多くを占めています。同時に、メーカー幹部によれば「消費者の多くが、今更ヒモ(TAPE)の世界へ戻れないと、不満を口にしたことと比べる次元が違う」としながらも、明らかに急速な展開は予測されません。それでも「今は企画が眠っているように見られないためにも何かやらねばいけない」と強引にオフィシャル・コメント。これに関しては――早期(とは言っても今年末以降)に何らかの形でハード・リリースのアナウンスがあることを示唆する――との見方もあるのですが、「次世代DVD技術の開発は、第1ステージに立ったばかり」というのが大方の見解のようです。
それにしてもセルD-VHS、どうなるのやら。家には知人に録って貰った――お金の殆どかかっていない「U-571」の録画テープがあるというのに……。MUSE-LDと同じ運命をたどらねばいいんですけれどねぇ。ましてや、再生専用機「D-Theater」プレーヤーが他機種と再生互換性を持たないとなれば……。
■SUPPLEMENT!
映画製作NEWS/COMING ATTRACTIONS
●3/4 NEWS(The Hollywood Reporter)
トマス・ハリス「レッド・ドラゴン」を映画化した86年「刑事グラハム/凍りついた欲望」。そのリメイクの「RED DRAGON」(2002年9月公開)の全米劇場用予告編が一部劇場で流れはじめました。かなり異様! ということです。作品の詳細はこちらをご覧下さい。もの凄いスタッフ、キャストですよ! 今後の情報に注目。
「RED DRAGON(2002)」
http://us.imdb.com/Credits?0289765
●3/5 NEWS(The Hollywood Reporter)
「ハムナプトラ/失われた砂漠の都」のスティーヴン・ソマーズの次回作、そのタイトルは「VAN HELSING」。もう有名なドラキュラの宿敵のヴァンパイア・ハンターですね。撮影は秋から始めたい意向で、スタジオはユニヴァーサル。19世紀のヨーロッパを舞台に、ドラキュラだけでなくフランケンシュタインや狼男とも闘うストーリーにしたい模様。
●3/5 NEWS(Variety)
HiVi誌でも以前書いた「七人の侍」の2度目のリメイク作、いよいよ始動です。但し、ストーリーラインはまだ最終決定になっておらず、西部劇かどうかの設定も未定。海外配給はミラマックス。国内はMGM。
●3/6 NEWS
「ALIENS VERSUS PREDATORS」の企画が次のステップに動き出した模様。コミックブックを原作にJAMES DeMONACO(「交渉人」の脚本)、KEVIN FOX(「交渉人」の脚本)、PETER BRIGGSがストーリーライン構成に入ったとのこと。配給はFOX。でもロバート・ロドリゲスが脚本を担当する「PREDATOR 3」もあるというのに、今後どうなるの?
というわけで前夜祭はここまで。本編は近日中にアップ予定です。あぁ、なんともったいぶった……。
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