NO.27
堀切日出晴
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第二十七夜「番外地流:70年代DVDを観る方法」 その後編
今夜は前夜の続き。都合でちょっとUPが遅れてしまいましたが、追記部分を含めてお楽しみ下さい。
最近続々とリリースされていますEarly-70'sタイトル。そのタイトルを選抜して三夜に渡ってお届けします。お題は−−懐かしい名画座の香りを再現できるか?自宅の3管式プロジェクターではなく、最新液晶プロジェクターを使いこなしながらのご紹介ですが、今夜はその後編。お薦めタイトルを列記いたします。
視聴機器
| ●液晶プロジェクター |
三菱LVP-L01 |
| ●DVDプレーヤー |
パナソニック:DVD-H2000(R-1モデル) |
| ●スクリーン |
スチュワートHD-130(4:3/120インチ) |
| ●AVセンター |
デノンAVC-A1SEA |
| ●スピーカーシステム |
ウェストレイクBBSM-6VNF(フロント) ウェストレイクBBSM-6F(センター) ウェストレイクLc6.75(サラウンド) |
| ●サブウーファー |
モニターオーディオFB212 |
今度機会がありましたら(各社、実に個性豊かな商品をリリースしてますので)、他の液晶またはDLPプロジェクターで視聴してみたいものですね。3管式プロジェクターが(収縮の道を歩みつつあるとはいえ)いまだ再生機器の最高峰とされていますが、どっこい、液晶、DLP、がんばっていますよ。この三夜のお話が、日々「3管式に追いつけ!」という思いでがんばっている液晶&DLPユーザーの活力となれば幸いなんですけれども...。
何しろ液晶とDLPの大画面ワールドは今や完全にターゲットはアジア、ヨーロッパにシフトされ、PAL正規再生をもスペックに織り込んで大画面旋風がおきています。特にDLP、これからの台風の目。北米ではユーザーの大半がハイエンダーでありますが、ヨーロッパ&アジアのAV人口を考えると、それはもう各社、見過ごせないでしょうね。
さてさて本題に移りましょう。LVP-L01の映像EQ値は前回の最終EQのまま。
1.コントラスト:「−2」
2.ブライト:「0」
3.色の濃さ:「0」
4.色温度:「USER」(「コントラスト」「ブライト」の「ブルー」を各「−2」)
5.ガンマ補正:「シアター」
6.カラーマトリックス:「2」
7.シャープネス:「0」
8.DLE:「1」
9.NDフィルター:「装着」
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CLINT EASTWOOD COLLECTION:THE DIRTY HARRY SERIES
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●$79.95
詳細な「ダーティ・ハリー/シリーズ・コレクション」のMENU。
THE DIRTY HARRY:30th Annversary Edition
 
PICTURE QUALITY ★★★★☆
SOUND QUALITY ★★★★
THE MAGNUM FORCE(Series:Part2)
 
PICTURE QUALITY ★★★★☆
SOUND QUALITY ★★★★

前回Early-70'sの映画史を語る時に外せない作品として「フレンチ・コネクション」を紹介しましたが、イーストウッド兄ィを忘れちゃいけませんぜ。そう、“ダーティ”ハリー・キャラハン、登場です。共にアウトロー刑事。旧聖林体制ではアウトロー=ヒーローなどという映画は、ヘイズ・コードや全米キリスト教教会とかが必ず口を出してたんですが、この「ダーティハリー」もリベラルや穏健派からの総攻撃にあいました。「暴力だけがこの映画の存在理由だ」と。
しかしこの映画は、ウケたウケた、ウケました。「Don't Trust Over 30!(30歳以上の奴等を信じるな)」を合言葉に、「世の大人たちが隠してきた本当の事を暴くんだ!」と、カウンター・カルチャーの求めに呼応していた時代。創られた時代の空気の反映みたいなものが呼吸しているんですね、既に公開されて30年以上が経つというのに。当初キャスティング企画されていたフランク・シナトラやジョン・ウェインでは、カウンター・カルチャーの呼びかけに答えられなかったでしょう。今回は第1作と第2作に簡単に触れましょう。このカップリング、70年代名画座の「お決まり」のカップリング!
まずはChap1.Dedication;Dead Aim[1:51]〜2.Crime Scene Credits[3:53]〜3.The Mayor[3:58]〜4.Lucky at the Bank[5:04]を視聴。
殺人現場の屋上プールに現れるイーストウッド兄ィ。ここで「CLINT EASTWOOD」の文字−−黄色に黒枠でデザインされてます。屈むイーストウッドに、今度は小さめに「DIRTY HARRY」−−「DIRTY」が少し薄めの配色でデザインされてます。このお馴染のタイトルを美味しく再現したいですね。少しばかりハイキーな背景から、ダークな背広姿のハリーの姿が浮き上がらないように。画素をきってますからコントラストを強めに出そうとすると、動くハリー・フィギアになりますんでご注意を。
しかし映像の見せ場はChap14.Scorpio Callingからの一連のシークエンス。夜の街を走るハリーをカメラは追い続けますが、この極端に照明比を黒側にシフトした映像の連続、液晶ではキツイか? いえいえどうして、かなり粘ります。夜の異様さが出ますねぇ。NDフィルター&DLEの恩恵なのは間違いありません。色温度「USER」内のコントラストをブルー、レッド共に適度に落し、黒側にグリーンを入れてみるのも一興。なぜ、ですって?渋谷全線座の横側の席に座ると必ず非常灯の緑光が画面に入ってまして、ちょっとこれを再現してみました。マニアックで申し訳ないんですが、これはかなり感動モンでした(以降の視聴には適さないのでEQを戻しましたが)。
続いて「ダーティハリー2」。コントラストが強烈。コントラスト項目を「−5」に。ジョン・ミリアス(「風とライオン」)&マイケル・チミノ(「ディア・ハンター」)脚本、テッド・ポスト(「続・猿の惑星」)監督作。'73年に全米公開され大ヒット。日本では翌年正月第2弾として東急系で公開。並びましたよ、初日に渋谷東急。それまで東急系では「燃えよドラゴン」がかかっていて、東宝系では3月から「パピヨン」がかかる予定であった'74年初頭。勢いがありましたなぁ。そんな中で作られたPart2ですし、死刑執行人=白バイ警官(メチャ「ワイルド7」だぁ!)に、後に活躍するデビッド・ソウル(TV「刑事スタスキー&ハッチ」)、ロバート・ユーリック(TV「ベガス」)、ティム・マティスン(「1941」)が顔を揃えていたりで、内容と共にシリーズ中一番(70年代の)時代の空気を伝える作品かもしれません。
映画のヒーロー、ヒロインが、観客の求めるファンタジーを実現する−−このプロットは勿論70年代の産物、70年代に始まったわけではありません。しかしこのファンタジーが、これほどまでに暴力とニヒリズムを内包していた事、ここに当時の空気があるんですね。これは前回紹介した「フレンチ・コネクション」然り。観客が求める“法を度外視した”ファンタジーを実現するヒーローがキャラハンならば、Part2では敵役にもそのヒーロー像を持ってきました。シリーズ中一番Early-70'sの時代の空気を伝える、というのはこのキャラクター設定が大きく物を言っているんですね。
クライマックスの廃艦空母での銃撃戦は、黒がひじょうにリッチでディープです。追う者と負われる者との構図が逆転する妙味があるんですが、何処に誰が潜んでいるかわからない空母内のすす汚れた暗闇の描写に注意して再生して下さい。光は黒の情報に回り込みますから、人が潜むという気配をいかに感じさせれるか。たとえ漆黒が再現できなくても、多少黒が浮き気味でも、このニュアンスは追い込めば追い込むほど出てきますので挑戦してみて下さい。前述した1作目のChap14.Scorpio Callingからの一連のシークエンスに比べれば容易であるとは思いますけれど。
●$26.98
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★

詳細な「マッシュ」のMENU。
朝鮮戦争下の移動野戦病院、The 4077th Mobile Army Surgical Hospital−−通称M*A*S*H。70年製作。朝鮮戦争を描く事自体が困難になっていた時代に、朝鮮戦争を舞台にしながら、更に更に真っ最中のベトナム戦争へのアイロニーをテンコ盛りした風刺映画の金字塔。監督のロバート・アルトマンは、時にシニカルに、時に悪趣味に反戦メッセージを作品に込めますが、リチャード・ブッカー(実際に朝鮮戦争でMASHで従事したリチャード・ホーンバーガー博士のペンネーム)の原作はもっと静かな恐怖に溢れています。出版されるまでに17の出版社に断られ続けたのも頷けますので、機会があれば一読を。
さてDVD、とにかく米国ではサプルメントの評価が高く、これで主演の3人−−エリオット・グールド、ドナルド・サザーランド、トム・スケリットのコメンタリーが収録されていたら驚嘆に値するDVDとの評価もあります。但し−−FOX-FIVE STAR COLLECTIONのパッケージ・デザインはもう少しクリエイティブであるべきだ−−という評価のオマケ付きですけれど。
DVDパッケージのお話は少し横に置いておいて、オリジナル映画のポスター・デザインは映画ポスター史に燦然と輝きます。このデザイン、痛烈なアイロニー、いやぁ、強烈強烈。112分のPG-Ratedヴァージョンにカットされた4分を追加再編集した、オリジナル116分ヴァージョンで蘇った本盤をどう再生いたしましょうか?OPENINGタイトルから「STARING=主演」表示がなく、いきなり「CO-STARING=助演」表示。このシャレをどう再現しましょうか?
本盤はサプルメントを視聴して頂ければ一目瞭然なんですが−−「マリリン・モンロー・コレクション」に観るような、FOXお得意ご自慢のレストア・デモンストレーション−−ここではアルトマンと撮影監督のハロルド・E・スタイン監修の下、入念なお色直しが施されています。これを過去の記憶を引っ張り出して観ようとしているんですから、なんたる贅沢。なんたる不謹慎。
まず頭に入れておいて頂きたいのですが、映画は多くのシーンがディフューズされている(フィルター等で光の拡散効果を狙い、ルックスを軟調にする)という事。色調がパステル調にデザインされている(パステル画のような淡い色彩を使ったコントラストの低い映像)という事。よってプリントはハードエッジ(物の輪郭がシャープな硬質な画調)ではないという事。
これを念頭に入れながら視聴すると、当然コントラスト過多に再現してはNG。通常のEQメモリーの視聴でさえコントラストとブライトがトーンダウンしたように感じるかもしれませんが、これはフィルム・エレメントに記録されているノーマルなルックス。ここではNDフィルター+前回紹介のKenkoの「ポートレート・エンハンサー」を併用したいもの。劇場の記憶を辿ると本作はもっと“ざらついた”イメージがあるのですが、今回はフィルム粒子を抑える方向で−−おそらくVIDEO-FILTER等の処理で−−レストア処理が行なわれたようです。その弊害として、小さな被写体のディテイル描写が後退したのは明らかで−−直視管視聴では違和感は僅少ですが−−フィルター装着の弊害(フォーカス感の僅かな後退)との負の相乗効果が心配。ただでさえディフューズされた映画のソフト化では、情報が走査線に刻まれる弊害がプラスされ、「甘い映像」の一言で片付けられてしまいますから。
ここではEQメニューの中の「シャープネス」を「+2」〜「+3」UPしてみるのもいいかもしれません。しかしここまで輪郭強調を感じさせない柔和な映像ですので、UP値はほどほどにして下さいね。柔和と書きましたが、写真のような暗部階調表現を問われるシーンも出てきますのでご注意を。当時のフィルム感度の低さを考えると、どうしてもディスプレイのコントラストを上げたくなるとは思いますが、そこはグッと我慢。
サウンドのレストアもひじょうに緻密で、注目に値します。収録はレストアDD-2.0トラックとレストア・オリジナル・モノーラルトラック。現代の音声フォーマットの中では当時のサウンドの限界を感じてしまうのですが、ともにオリジナルへの忠実性から逸脱していません。整理された完成度から言えばモノーラルトラックの仕上りに傾きます。
今回はMENUからMONO音声を選択。時折ヒスノイズを伴うダイアローグですが、実に明快で優秀。危ない映画の危ない主題歌−−「Suicide Is Painless/もしもあの世に行けたなら」by ジョニー・マンデルの名バラード−−を美味しく響かせて下さい。
さて、ここでわたくし、重要な事にひとつ気づきました。
「今回の企画、このペースで書いていたら何時まで経っても終らない!」
そこで以下Early-70's作品を列記して参ります。但し今回の作品は'70年から'72年に公開されたEarly-70'sアメリカ映画、ここ1年の間にリリースされたDVDに限るという事で...。
それでは「番外地流:70年代DVDを見る方法」−−この映画を液晶&DLPで観た〜い!
■1970年
●$29.99
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★☆

)
邦題「ある愛の詩」。'70年の12月16日に公開された本作は大入りに大入りを重ね、'71年全米興行Best1に。日本の興行成績も1位。とにかくみんな泣きました。白い雪の背景−−画面全面が真っ白になるカット−−をどう再生するかが大きなポイント。白のユニフォミティが徹底して問われます。ホワイトバランスをきっちりと。NDフィルターを取っての視聴が基本ですが、コントラスト、ブライトのEQ過多は厳禁。
●$19.98
  
PICTURE QUALITY ★★★★☆
SOUND QUALITY ★★★★

邦題「パットン大戦車軍団」。'99年に登場した2-DISCセット。物量構成に出たのは認めますが、仕様はまさかのノン・スクイーズ。2001年11月のReissue盤はTHX印のスクイーズ盤。映像は見事なほどに鮮明で、驚くべきシャープさを兼ね備えています。金属物(戦車、ヘルメット等)の質感を追い込んでいって下さい。かなり凄い映像になりますよ。NDフィルターは必須か?'70年全米興行成績は「M*A*S*H」に次ぐ3位。オスカーは作品賞以下7部門受賞。主演男優賞を拒否したジョージ・C・スコットに驚いた記憶がありますが、彼の隠れた名作「センチュリアン」が早くDVDにならないものでしょうか?
●$29.99
 
PICTURE QUALITY ★★★★☆
SOUND QUALITY ★★★★

邦題「キャッチ22」。監督はマイク・ニコルズ。「M*A*S*H」の第二次世界大戦版、と観る人もいますが、いずれにせよ奇抜な映像挿話を積み重ねながら戦争の狂気を伝える手法は70年風味。フィルム・エレメントに経年変化が見られますが、ザラザラした解像感はたっぷり。爆撃機を舐めるように撮ったデビッド・ワトキンの手腕は、やがて「メンフィス・ベル」へと繋がっていきます。サウンドも立派で、特に爆撃機の離着陸シーンは圧巻。'70年興行成績9位。スキントーンから多少黄味を抜くためにカラーマトリックスをEQした方がBetter。
■1971年
●$19.98
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★

今年2月に登場した邦題「コールガール」。監督はアラン・J・パクラ。原題のクルートは、ドナルド・サザーランド扮する刑事の名前。娼婦役のジェーン・フォンダは、本作でオスカー主演女優賞受賞作。この作品は控えめにみても暗い。ロケーションに始まり、人の邪悪さ、SEXの暗部、そしてそれらを代弁するクルートと娼婦の曖昧で荒れた関係。この当時のSEXと恋愛、そして心の病巣を再生するには、綺麗綺麗はご法度。徹底的に暗く暗く。「ゴッドファーザー」を撮る前の名手ゴードン・ウィリス、そのシネスコ画面ならではの筆致を是非堪能して下さい。キャンバスのサイズの細密な利用−−2人の人物を画面の両端のエッジに配置するなど−−や、極端なローライト撮影−−クライマックスのフォンダのグチャグチャ・シーンは必見中の必見−−を、とにかくとにかく暗く暗く...。本作以上に直線的な官能サスペンスは数あれど本作を超えるものが出てこないのはなぜ?娼婦の心の複雑さ。そして男の曖昧さ。ここにあります。これはすなわち、液晶、DLPの再生とイコール...。
「ダーティー・ハリー」BOXのうち数作についてもそうでしたし、本作もそうなのですが、最近のワーナー旧作DVDには日本語字幕が収録されているものがあります。リージョン扱いは「ALL」と判断してよいのですが、アメリカ製DVDプレーヤーで再生すると米国盤ヴァージョン、日本製プレーヤーで再生すると国内盤ヴァージョンが再生されます。同時に日本製プレーヤーでもリージョンが「1」固定ですと、英語メニューで再生されます。
タイトルに「メニュー」と日本語で出てきて驚いた方もいらっしゃるのでは。リージョン改造フリー機等で確認されると思いますよ。
●$19.98
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★

邦題「おもいでの夏」。監督はロバート・マリガン!オスカー作曲賞に輝いたミシェル・ルグランの名曲も忘れられない本作は、意外や'71年全米興行成績3位。とても「黒いジャガー」と同年の映画とは思えないですよね。青年と人妻のほろ苦い恋を描く(なんたる陳腐な表現で我ながら情けない...)本作、舞台は第二次世界大戦。彼らの台詞を良くお聴き下さい。その時代とは思えないほど率直で直情的。この会話劇のスタイルこそが新時代。ならば堂々モノラールの言魂を蘇らせてあげましょう。映像は極端とも言えるほどのパステル調−−「M*A*S*H」など硬調に見えるほど−−で、デフューズ具合も徹底しています。時代の美女=ジェニファー・オニールの美しさを更に更に引き立てるように再現して下さい。
●$19.95
  
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★

邦題「フクロウと子猫ちゃん」。監督はハーバート・ロス。売れない作家と鼻っ柱の強い娼婦。2人はアパートの隣同士。当然いつしか恋心が芽生えるわけでして...。このテのプロットは映画界では使い尽くされているのですが、Early-70'sを代表するスクリューボール・コメディがこの作品。「コールガール」とは何もかも対極をなす作品で、そのもっとも大きな違いは、本作が人気舞台劇の映画化であるという事。ですから、まずは外へ飛び出した映像の開放感を上手く引き出して。そして洒落た台詞をきっちりと再現して。映像再生の基本が試されます。NDフィルターは外しましょうかしら。
本作は'70年11月に公開されているものの、'71年全米興行成績では第5位。この理由は'70年公開版はR-Rated版。客足が更に伸びたのはPG-Rated版が公開されて。まず主演のバーバラ・ストライサンドのヌード・シーンのカット。続いて「Do us a favor and just fuck off」という台詞。ストライサンドの心変りからのカットと伝られますが、コロンビアはカット・シークエンスを保管しています。しかしなんとも残念なのは、DVDでこれらが復活しなかった事。聖林で初めて「F」ワードをしゃべった女優、その歴史も封印されてしまいました。21世紀になってまで「時代」を封印したSPE、ちといただけない。ストライサンドとの契約期限が続いているなら仕方がないですけれど...。
■1972年
●$19.98
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★★

邦題「屋根の上のバイオリン弾き」。'71年11月全米公開作ですが、拡大公開の末翌年72年全米興行成績2位を記録します。リリース済みの初代DVDより遥かに良好なお色直しを魅せるレストア盤。エッジ・エンハンスの弊害が時折表出しますが(前DVDから比べれば遥かに少ない)、MPEGの弊害はひじょうに少なくなっています。粒状物が見えるシーンもありますが、これはFilm-to-Tape転送による弊害と見るより、使用したフィルム・エレメントによるものと考えられます。この辺りを頭に入れておきますと、時代の現像技術と即した美味しい再生が出来ると思いますよ。サウンドも解像感があがっていますが、全体に(特にスコアの)エコー・エフェクトが過多。70mm公開版(6トラック)のニュアンスを狙ったのかは不明ですが、これはAVアンプ側で上手に追い込んで抑制していきたいもの。
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WOODY ALLEN/EVERYTHING YOU ALWAYS WANTED TO KNOW ABOUT SEX BUT WERE AFRAID TO ASK
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●$19.98
 
PICTURE QUALITY ★★★★
SOUND QUALITY ★★★☆

邦題「ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくいSEXのすべてについて教えましょう」。先行米国盤(Woody Allen Collection Boxも同様)ですが、今年の2月に国内盤も登場しています。この会話劇の面白さは、まずは字幕入りで楽しんで頂きたいですね。それもこれも、翻訳者の腕次第でもあるんですけれど。パイオニアのDVD Webサイト「DVD a la Carte」でウッディ・アレン・コレクションBOX(本作収録)について触れてますのでご参照下さい。
さてさて最後に、「ゴッドファーザー」が映画界を席巻したこの年の代表作が1本は米国盤、1本は(米国盤が先行していましたが)国内盤で登場。
●$19.95
 
PICTURE QUALITY Not-Yet
SOUND QUALITY Not-Yet
5/21 release、A new 1.33:1 transfer、DD-5.1 and DTS-5.1 tracks plus the original mono mix、3 new featurettes 「Steven Spielberg on Making Duel」「Steven Spielberg and the Small Screen」 and 「Richard Matheson: The Writing of Duel」、still gallery

スピルバーグの劇場デビュー作「激突!(5/21 release)」。と言ってももとはTVムービーで、あまりの面白さに日本、ヨーロッパの一部で劇場公開された作品。スピルバーグ、若干25歳!日本では'72年に公開。アメリカの凱旋劇場公開は'81年。
●$14.98
  
PICTURE QUALITY ★★★☆
SOUND QUALITY ★★★☆
'99年に発売済みの米国盤「ポセイドン・アドベンチャー」。残念ながらノン・スクイーズでしたが、国内盤はスクイーズで登場(写真、スペックは米国盤から)。以前のハイビジョン放送もリアル・ハイビジョンではありませんでしたし、PAL盤もノン・スクイーズ。字幕の光沢も上手く汚したいですよねぇ。
さてさて、三夜に渡ってお届けした特別編、いかがでしたでしょうか?
次回ですか?先日発表になった2001年DVD大賞(全米DVD)。そして第4回「THE DVD AWARDS」が、今年も「DVD Entertainment 2002 Conference(8/21&22)」の中で、8月22日に発表になりますが、その昨年の受賞作品のお話を致しましょう。次も結構なボリュウムになりそうです。HiVi-Web、クリックしてのお楽しみ、と言う事で。
それでは次夜まで、おやすみなさいませ。良い夢を。
■SUPPLEMENT!
映画製作NEWS/COMING ATTRACTIONS
●4/16NEWS(the shadowy 'Mr. Clutch')
2003年6月9日の公開を目指して順調に滑り出した「超人ハルク」。今、ブルース=ハルクの父デビッドに扮するニック・ノルティのキャラクターが注目されています。「デビッドはもう1人のハルクだ」とか「デビッドは、アブソービングマン(ハルクの最大の敵)だ」とか、大盛り上がり大会。いずれにせよ、映画だけのオリジナルの設定となっているようで、脚本のマイケル・フランツによると「脚本の最後15ページのショック、その映像化をお楽しみに」との事。ちなみに、主演はブルースに「ブラック・ホークダウン」のエリック・バナ。共演は今やオスカー女優となったジェニファー・コネリー。監督は「グリーン・デスティニー」のアン・リー。SFXはILMが担当し、SFX監修は「アビス」「T2」のデニス・ミューレン。
「HULK:MOVIE」
http://www.corona.bc.ca/films/details/pictures/hulk_licensing_promoposter.jpg
http://www.corona.bc.ca/films/details/pictures/hulk_licensing1.jpg
●4/17NEWS
前回お話したデビッド・フィンチャー監督。「ミッション:インポッシブル3」の監督を「おそらく受ける事になるだろう」とコメント。注目の監督さんといえば「メメント」のクリストファー・ノーラン。彼の最新作「INSOMNIA」が5/24全米公開される。DVDフリークならもうお分かりでしょうが、クライテリオンDVDの初スクイーズ作品となった'97年「INSOMNIA」のリメイク。「ダンサー・イン・ザ・ダーク」のステラン・スカルスガルドが主演した、北欧風味たっぷりのサイコ・サスペンスでしたね。しかしリメイク版のキャストは、アル・パチーノ!!ロビン・ウィリアムス!!「メメント」節がどのように展開するか、超期待!!ちなみにINSOMNIAとは「不眠症」。'97年版もご一緒に。
2002年版
http://imagecache.allposters.com/images/135/003_INSOMNIA_DOUBLESIDED.jpg
1997年版(クライテリオンDVD)
http://images.dvdempire.com/gen/movies/5575h.jpg
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