NO.37
堀切日出晴
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第三十七夜
「お流れになってしまったマックイーン作品:そのDVD特集」〜その前編〜
皆さま、なんと2月の声を聞いてしまいましたが、やはりここでひと鳴き。
「あけましてぇ おめでとうございますぅ〜っ!」(う〜ん、旧正月版新年のご挨拶になってしまいました)
さぁ気を取り直しまして、新しい年の2003年、最初の夜話は前編後編に分けまして、お題「お流れになってしまいましたマックイーン作品:そのDVD特集」をお贈りいたしましょう。
えっ? お流れになったならDVDなんかないでしょう、ですって?
まぁお聞きなさいませ。これが別の役者さんが出演されて、あんな作品、こんな作品になっておるんですわ。ここではそんなリリース済のDVDのお話も含めましてお届けしていきたいと思っております。
さてさてまずは恒例、DVD-MENUアートから。
■MENUアート
MENU-1:「ATLANTIS」(03.03.04)
MENU-2:「AUTO FOCUS」(03.03.18)
MENU-3:「ハードテクニック(未)」(03.02.11)
MENU-4:「エル・マリアッチ」(03.08.26)
MENU-5:「THE FOREIGNER」(03.01.28)
MENU-6:「グロリア(80)」(03.02.25)
MENU-7:「あきれたあきれた大作戦」(03.05.13)
MENU-8:「I・SPY」(03.03.11)
MENU-9:「THE MAN FROM ELYSIAN FIELDS」(03.03.18)
MENU-10:「SWEPT AWAY」(03.03.18)
MENU-11:「モダン・ミリー」(03.03.04)
MENU-12:「ワイルド・キャッツ」(03.04.01)
MENU-13:「我が家の楽園」(03.02.18)
DVD-DISCアートはこの1本。まぁ、なんて凝った造りなんでしょ?
■DISCアート
「ロジャー・ラビット」
それにしても最近のコレクターズBOX盤の凝り具合は凄まじいものがありまして、ただちょっぴり困ってしまうのは収納場所に困ってしまうという事。「ロジャー・ラビット」クラスのBOXが10セットもあれば、あっという間にラックは一杯さ...♪ トホホ。
「Let It Be」
HiVi本誌11月号「今月の米国盤」のNEWSでお知らせした「レット・イット・ビー」、そのDVDリリースに関する追記をここでお届けしましょう。
NEWSではマサチューセッツのラジオ局のインタビューにポール・マッカートニーが答えてた言葉−−“「レット・イット・ビー」がこの冬か、遅くても来年初めにDVDで発売される予定だよ。勿論たくさんのエキストラ(特典)付きでね”−−を紹介したんですが、どうやら発売時期がずれたようです。4/8(予定)の5-DISC仕様の「BEATLES ANTHOLOGY DOCUMENTARY」が先行する模様。その5-DISCの中に「レット・イット・ビー」が含まれるかは不明。
取りあえずここではUpdate-NEWSを原文のままで掲載しておきましょう。
With patience comes rewards:according to this reliable Beatles site, the 10-hour 「BEATLES ANTHOLOGY DOCUMENTARY」 is now rumored to be a 5-disc set with the music being remixed into 5.1 Surround.
Look for the anticipated set in March or April(probably 4/8).
We have also heard that the Anthology series may also show in DVD-Audio form, but don't hold us on that one.
As for 「LET IT BE」, Paul McCartney has continuously hinted that a DVD release is impending.
When it does surface, look for a simultaneous CD re-release, remastered by George Martin, without producer Phil Spector's orchestrations .
(McCartney has always been unhappy with Spector's contributions, especially the orchestral overdubs on "The Long and Winding Road")
さてマックイーン。
昨年の11月には「大脱走(国内盤)」がコレクターズ/スクイーズ盤で登場しましたし、2/5には「パピヨン(国内盤)」のコレクターズ盤が登場します。意外と気がつかない方がいるかもしれませんが、「大脱走」が“公開40周年記念”で、「パピヨン」が“公開30周年記念”と銘打っています。えっ、「大脱走」から「パピヨン」まで、その間が10年? と思われる方も多いのでは。
マックイーンのフィルモグラフィって意外と短く、そして凝縮されているんですねぇ。(国内盤「大脱走」に感してはパイオニアのWeb「P-ROOM141」内の「DVD a la Carte」に記載してありますので、お時間がありましたら御覧下さい)。
今回は、昨年全米で発売されました「STEVE McQUEEN:Portrait of an American Rebel」という本(かなり分厚いんですけど、一気に読めますよ)に掲載されていた内容を参考にしていまして(それをもう1度レポートしました)、年代を追ってお話していきましょう。

前編の今夜は60年代から70年代幕開けまで。後編は70年代を中心に。以下( )内の年代は企画が検討された年となります。
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THE EXECUTION OF PRIVATE SLOVIK(59)
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PICTURE Not Yet
SOUND Not Yet
邦題「兵士スロビクの銃殺」。74年に製作されたTVムービー。監督はラモント・ジョンソン。ジョンソンの代表作といえば「リップスティック(76)」や「ワン・オン・ワン(77)」といった佳作がありますね。83年の「スペースハンター」も昨年米国盤で登場。これにはちょっぴりニヤリ。マックイーンが演じるはずだったスロビク=主演は、若きマーチン・シーン! 製作は「刑事コロンボ」シリーズでお馴染のウィリアム・リンクとリチャード・レヴィンソン。撮影は「カンバセーション・・・盗聴・・・(73)」「ジョーズ(75)」等の、70年代シネマトグラファーを代表するビル・バトラーで、かなり気合が入ってますよ、この作品。息子のチャーリー(かわゆい)が脇役で顔を出しているのもご愛嬌。陸軍従軍牧師のネッド・ビューティが好演。
舞台は第二次世界大戦末期。戦争放棄で軍法会議で有罪となり処刑されたエディー・スロビク。マックイーン主演作として企画されたのが59年。前年に公開された「戦雲」でマックイーンを気に入ったシナトラ(当時の映画化権はシナトラにあった)が、何とかシナトラ一家に、と主役の座をちらつかせて話を持ちかけた一編。マックイーンは二者選択を迫られる事に。すなわち−−シナトラ一家に属すか、映画スターとして独自の道を歩むのか、を。マックイーンは悩んだ挙げ句依頼を断りますが、その後数年間シナトラのラブコールは続いたと言います。
現在は米国盤VHSで視聴可。米国盤DVDは2003年Midにリリース予定。
$19.98
  
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆
●Commentary by Frank Sinatra Jr. and Angie Dickinson
●Theatrical trailer
●Interactive "Then and Now" Las Vegas map casino vignettes
●Excerpt from 「THE TONIGHT SHOW」 Starring Johnny Carson, featuring guest host Frank Sinatra and guest Angie Dickinson
邦題「オーシャンと十一人の仲間」。シナトラはこの作品でもマックイーンにラブコール。マックイーンが演ずるパートは、お坊ちゃまを演じたピーター・ローフォードの役。当時のマックイーンを思い起こせば大抜擢なのですが、本作に出ていたら「荒野の七人」への出演はなかったわけで...。そう言えばシナトラがマックイーンを気に入った「戦雲」も「荒野の七人」同様ジョン・スタージェスの作品。時代の巡り合せだなぁ。
2001年にはソダーバーグ監督がリメイクした事でも有名。60年代版は実にゆったりとした余裕のある、往年の聖林ムービーのお手本的作品。最近の速い映画テンポに慣れた方には、この“ゆっくり”が“退屈”に見えちゃうかもしれませんけれど。
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POCKETFUL OF MIRACLES(61)
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$14.95
  

PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆
邦題「ポケット一杯の幸福」。監督はフランク・キャプラ。キャプラの33年作「一日だけの淑女」、その自作リメイクにして往年の名作です。シナトラが主役を降りた時点で、キャプラはマックイーン獲得に懸命になります。マックイーンがオファーを受けたパートは、最終的にグレン・フォードが演じる事となるギャング=街の顔役。
マックイーン自体は乗り気だったようですが、最終的にキャプラはユナイテッド・アーティストを説得できませんでした。理由は簡単。当時のマックイーンのネームでは、会社が投資をするほどBIGではない、という事。マックイーンがユナイトをネームだけで認めさせるのは、「大脱走」まで2年を待たねばなりません。
DVDはLB仕様ですがクォリティは高く、ベティ・デイビスの名演、ピーター・フォークの怪演、可憐なアン・マーグレットを観るだけでも充分おつりがきます。
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BREAKFAST AT TIFFANY'S(61)
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$19.99
  

PICTURE ★★★★
SOUND ★★★★
●Theatrical trailer
邦題「ティファニーで朝食を」。監督のブレイク・エドワーズが、後年“何としてもマックイーンを使いたかった”と語った一編。マックイーンの役はジョージ・ペパードが演じる事に。TV「拳銃無宿」の契約が残っていて、スケジュール調整ができなかったためやむなくパスする事となります。ヘップバーンとマックイーンの共演なんて、今考えただけでも胸が熱くなりますねぇ。
映像はさすがに40年以上の年齢を感じさせますが、(リソースの持つノイズ感はありますが)ひじょうに鮮明なイメージ。カラーパレットは若干退色気味。しかし肌色はナチュラルに再現されます。サウンドはレンジ感に限界がありますが、リマスター5.1ch音声はスクリーンに寄り添って好印象。ダイアローグも明快。ミュージカル・トラックの包囲感が心地よく、やっぱり聴き所は「ムーンリーバー」でしょう。
PICTURE Not Yet
SOUND Not Yet
邦題「勝利者」。米ソ冷戦が激化する40年代後半、聖林に吹き荒れた赤狩りの嵐。この凶行によって共産主義と認められた映画人は、ブラックリストに載せられて映画界や演劇界などの表舞台から締め出される事となります。
製作・監督・脚本はカール・フォアマン。「真昼の決闘」でオスカー脚本賞にノミネートされますが、ブラックリストに載り英国へ逃亡する事に。「戦場にかける橋」の脚本も彼ですが、クレジットさえされていませんねぇ、彼は。「戦場にかける橋」で、原作者でもあるピエール・ブールも脚本賞を受賞しましたが、ブールは脚本作業に全くかかわっていなかったというのに。他作(脚本)には「チャンピオン(49)」「ナバロンの要塞(61)」があります。
物語の舞台は第二次世界大戦のヨーロッパ。戦争の残虐性についての幾つかのショート・ストーリーが、戦闘場面なしに語られていきます。マックイーンはフォアマンの作品と聞いて強い興味を示しますが、「大脱走」への出演を選択する事に。なにしろ当初「大脱走」には彼の演ずるパートはなく、スタージェスを口説き落としてクランクイン後に強引に挿入された役でしたから。この選択はその後のフィルモグラフィを決定づける分岐点でした。
DVDは未発。名画座で観た記憶が残っていますが、是非ともDVDで再見したい作品。リリースはSPEからとなります。
PICTURE Not Yet
SOUND Not Yet
38年に製作・脚本ジョージ・スティーヴンス、主演ジェームス・スチュワート、ジンジャー・ロジャースで公開された「モーガン先生のロマンス」(TV放映タイトル/日本劇場未公開)。本作もまたマックイーン&スタージェス・コンビで企画されていたもの。マックイーンは最終的に「マンハッタン物語」の出演を選択しました。
スチュワート扮する助教授は、従兄弟を田舎へ連れ帰るために滞在したNYでナイトクラブの歌手(ロジャース)と恋に落ちます。しかし彼の故郷には独裁的で保守的な父親が彼を待っていて、恋するスチュワート青年、ど〜する、ど〜する? というロマンティック・コメディ。
DVDはワーナーから2003年Mid登場予定。VHSはPAL-UK&PAL-De版がリリース済み。
PICTURE Not Yet
SOUND Not Yet
邦題「ダンディー少佐」。監督はサム・ペキンパーで65年に完成。DVDはSPEより2003年Mid登場予定。現在は米国版VHSが視聴できます。
マックイーンは、TV界での実力を知っていたペキンパーとのコンビという事で興味を示し、共演陣もジャームズ・コバーン(マックイーンと3度共演)とジム・ハットン(「ガール・ハント」で共演)と気心が知れた役者が揃っていましたが、「大スター=チャールトン・ヘストンと肌が合わない」と降りています。南軍将校タイリーン役はリチャード・ハリスに。その後の「シンシナティ・キッド」でペキンパーとコンビを組みますが、撮影開始と同時に今度はペキンパーが解任させられます。「ジュニア・ボナー」でこの名コンビが実現するまで、「ダンディー少佐」から8年を数える事となるわけです。
初期ペキンパー演出を再見するためにも、登場予定のDVDは必見か。
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邦題「宇宙からの脱出」。監督ジョン・スタージェスで69年に公開。有人宇宙船が大気圏突入の際に突発事故を起こし、地球への帰還が出来なくなってしまう。珍しいや、スタージェスが描くSFサスペンス。といっても先日スペースシャトルの大事故があったばかりですから、絵空事と簡単には片付けられません。しかもこの映画の公開後に起きたアポロ13の事故。何かを予言していたのでしょうか?。音楽はエルマー・バーンスタイン。キャプラ(表立ってクレジットされませんが)はどうしてもこのプロジェクト(キャプラJr.が製作補)にマックイーンの名が欲しかったようですが、この時点でマックイーンの名はBIGネームになっており選択権の主導はマックイーンにあったという、なんとも時代の皮肉が。
やはり観所はオスカー特殊効果賞を受賞したローレンス・バトラーの特撮美術で、どうしても人間ドラマは脇に追いやられがち。マックイーンは脚本段階で降りていて、彼の役(3人の宇宙飛行士のリーダー)は後年「砲艦サンパブロ」で組む事となるリチャード・クレンナが演じる事に。ちなみにクレンナ、先日(1/17)他界。合掌。
DVDはSPEから2003年Mid登場予定。脚本が弱いとはいえ、グレゴリー・ペック、ジーン・ハックマン、デビッド・ジャンセン、そしてマックイーン共演の本作も観てみたかったような気が...。
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TITLE:THE KREMLIN LETTER(66)
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「大脱走」でブレイクした後のマックイーンの元には膨大な数のスクリプトが送られてきました。脚本の決定稿が上がってきた時点で契約書にサインする段階までいっていたのが「闘牛師/LUIS MIGUEL DOMINGUIN」。監督は「シベールの日曜日」のセルジュ・ブールギニョンで、スペイン・ロケのスケジュールまで出来上がっていましたが、結局企画中止となります。マックイーンは「実際はこの企画が流れてほっとした」と語っています。
「面影/GABLE AND LOMBARD」は33歳でこの世を去った女優キャロル・ランバートを、クラーク・ゲーブルの眼から描くというもの。マックイーンの元には2度脚本が届いています。すべて夫婦共演(67年にはニール・アダムスとの共演。75年にはアリ・マッグロウとの共演)で企画されますが、誰が観てもゲーブル=マックイーンは無理が...。実際は「夫婦で大笑いした(67年時)」という事のようで。映画はジェームズ・ブローリン&ジル・クレイバーグ共演で76年完成。DVD未発。
「キング・ラット/KING RAT」は舞台が日本軍の捕虜収容所。キング伍長は別名“ネズミ王”と呼ばれる収容所内の“裏”の王様。「大脱走」のジェームズ・ガーナーの役=調達屋を、更に要領がよく卑劣漢にした、と思って頂ければいいでしょう。この不正を中尉が暴こうとするのですが、なかなか尻尾を出さない。この戦時下の、戦争なしのサバイバル・ゲーム。マックイーンにきたオファーは、勿論King RAT役。ヒルツ大尉=Cooler Kingとあまりに対照的。しかし実際には最初にオファーが行ったのはポール・ニューマン。65年公開の映画ではジョージ・シーガルが好演して、映画自体の評価も高い。DVDは2003年MidにSPEから登場予定。米国版VHSは登場済。
「クレムリンレター 密書」は名匠ジョン・ヒューストンによるスパイ・スリラー。ソ連で死亡したアメリカのスパイ。情報局は彼が保持していた秘密文書=クレムリンレターを奪取するためにエージェントを送り込む。このエージェントの役がマックイーン。
ヒューストンは長い間マックイーンを使いたがっていて、やっと念願がかなうところまで漕ぎつけました。しかしネックは長期英国ロケという事。マックイーンは、最終稿の出来が良くない、と言っていますが、英国ロケに難色を示した(2人の子供が幼年のため)というのが本音のようです。
代りには地味なパトリック・オニールが配役されました。オーソン・ウェルズ、ビビ・アンデルセン、マックス・フォン・シドー他顔ぶれは揃っているのに、やはりオニールでは荷が重たかったようで。DVD登場の予定なし。
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SOUND Not Yet
邦題「墓石と決闘」。監督はスタージェスでお馴染「OK牧場の決闘」の後日談。企画が挙がったのは64年。その時点でマックイーンはドク・ホリディを演じる予定でしたが、「ハイウェイ」との間にスケジュール調整が出来ずに降りてしまっています。
結局2年の年月が経ち、66年の製作発表ではホリディ役はジェースン・ロバーツで発表されました。アープ役は当初の予定通りジェームズ・ガーナー。完成は67年。
DVDはMGMから2003年中にリリース予定。ちなみに「OK牧場の決闘」は、4月にパラマウントからリリースされる事が決定しました。4月に登場するパラマウント印のDVDには、「栄光のル・マン」、そして「ネバダ・スミス」のタイトル名が!これは次回後編で触れましょう。
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RETURN OF THE MAGNIFICENT SEVEN(66)
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$19.98
  

PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆
●Theatrical trailer
邦題「続・荒野の七人」。ブリンナーは今やBIGネームになっているマックイーンに、もう一度ヴィン役をやらないか、と打診します。マックイーンは脚本のプロットの弱さが気に入らず、興味があるのだがスケジュールが取れない、とやんわりと断るのですが、ここで余計な事−−ブリンナーの次回作で共演する−−を口約束してしまいます。
ヴィン役を演じたのはTV「ララミー牧場」のジェス=ロバート・フラー。これはこれで妙な懐かしさがあるんですけれども。それにジェスって、その昔アウトローだったわけでしょう。ララミーに来る前の回想録みたいに視聴するのも一興かも。
DVDは及第点以上の仕上がりに。オリジナル第1作の見事なトリートメントを期待するのは酷ですが、映像は実に明快なコントラスト感とナチュラルなカラーパレットを持っています。サウンドはモノーラルですが、スコアとSEの力強さが光ります。
EUR 14.99
   


PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆
●About the film
●About the star
●Trailers
邦題「トリプル・クロス」。監督はOO7シリーズ初期作を手掛けていたテレンス・ヤングで、本作では第二次世界大戦下のスパイ(実話)を描く事に。さぁ、ブリンナーとの約束を果たさねばならない時がやってきました。
マックイーンの役はエディ・チャップマン。英国人の彼は銀行強盗の罪で投獄されているのですが、ドイツのために働く事と引き換えに釈放されます。この道徳観念が欠如した主人公は結構美味しい役。脚本の仕上りでもめる事になるのですが、結局マックイーンがブリンナーに宛てた電報は以下の内容になりました。
「私の愛馬が大西洋をどうしても泳ぎたくないと言うので、大変申し訳ないがあなたと共演できません」 なんともはや...。
エディ役にはクリストファー・プラマーが扮し、共演はブリンナー、ロミー・シュナイダー。
DVDは昨年PAL-UK盤が登場。米国版VHSは登場済み。米国盤DVDは2003年、ワーナーから登場予定。
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「砲艦サンパブロ」に出演の後、実現寸前までいった企画が、なんと「冷血」。しかも共演はポール・ニューマン。トルーマン・カポーティによる同名ノンフィクションの映画化で、60年代後半のアメリカ映画史に刻印を残した話題作。
しかし製作・監督・脚本のリチャード・ブルックスは、作品を書き込んでいく内に「2人の若者は無名の俳優の方が良いのではないか」と考えるようになります。スター性を重視するコロンビアを説得し、結局スタジオもスター性を排除する事に渋々賛成。監督が製作を兼任するという事。これが最終決定に繋がりました。マックイーンの役はロバート・ブレイクが、ニューマンの役はスコット・ウィルソンがそれぞれ演じる事に。
クインシー・ジョーンズの音楽もさることながら、とりわけコンラッド・ホール(「明日に向かって撃て!」)のモノクローム・カメラ美術が出色。その後のシネマトグラファーに多大な影響を与える事となります。DVDはマスターが完成しており、後は一部の権利切れを待って2003年Midまでには登場予定との事。これは是非押えておきたい円盤ですぞ。
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SOUND Not Yet
邦題「いつも2人で」。ヘップバーンとマックイーン。ヘップバーンが1歳年上。聖林がこのコンビ作の企画を放って置くはずもありません。実年齢で40歳に手が届く前の2人でしたから、何としてでも実現していて欲しかった作品。
倦怠期を迎えた夫婦の自動車旅行。そこは2人にとって思い出の仏蘭西の土地。出逢った頃の思い出のページを、ヘンリー・マンシーニの出色のスコアに乗せて魅せてくれます。何ともロマンティックな、う〜ん、これはロマンティック・ロードムービーとでも申しましょうか。何とも残念...。
マックイーンの代役はアルバート・フィニーに。マックイーンとジャクリーン・ビセット(本作で助演。カワユ〜イ)との共演が実現するのは、もう2年=「ブリット」まで待たねばならない事に。
DVDリリースはFOXから。正式なStreet-Dateは発表されていませんが、2003年リリース予定のリストはタイトルが挙がっています。お楽しみに。

PICTURE PICTURE Not Yet
SOUND PICTURE Not Yet
邦題「北極の基地 潜航大作戦」。監督はスタージェス。原作はアリステア・マクリーン。人工衛星から米ソ軍事基地を撮影したフィルムのカプセルが北極に落下。そこには英国の気象観測基地があり、米ソ両軍はそこでフィルムを回収しなければならなくなります。MGMのメトロスコープ70mm(一部上映館シネラマ)超大作。
ハワード・ヒューズのフェイバリット小説(映画も)でもある本作の映画化に際し、MGM製作陣はまさに映画さながらにマックイーン獲得に乗り出します。マックイーンが出るか出ないかで映画の出来は大きく変ると言われていたのですが、マックイーン自体はスタジオを一歩でてロケーション撮影を重視するようなプロジェクトに興味を惹かれていたためパスする事に。同時に「ブリット」の準備に追われている多忙な時期でもあり、スケジュール調整がつかなかったのも事実。
主演はロック・ハドソンに。MGM美術部は「戦艦バウンティ」以来最も大規模な撮影用造船を創り上げ、第3スタジオにはアメリカ海軍の潜水艦スケート号が58年に地球最北点で撮った写真をもとに人工北極が精密に再現されました。



DVDはMGMから2003年リリース予定。シネラマの興奮までは再現できないかもしれませんが、なんとも大画面で再見したい大作です。
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BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID(69)
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$19.98
  

PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★☆
●45 Minute Documentary
●Cast and Crew Interviews
●Audio Commentary by George Roy Hill, Hal David, Robert Crawford and
Conrad Hall
●Theatrical Trailer
邦題「明日に向かって撃て!」。監督は先日他界したジョージ・ロイ・ヒル。この作品についてもはや解説はいらんでしょう。ウィリアム・ゴールドマンが脚本を書き上げる際にイメージしていたのは、ブッチ=ジャック・レモン、サンダンス=ポール・ニューマンでした。FOXはブッチ役にマックイーンを欲しがります。マックイーンもオファーに対して強い興味を持ちます。しかし...。
ここで問題となったのが、FOXがニューマンをトップ・ロールに考えてたという事。マックイーンは番付に拘ります。FOXが提案したのは「名前を同じ画面に入れる。通常格上の左側のネームは、右側のネームより少し下げる。通常格下の右側のネームは、左側より少し上げる。」ニューマンは、どちらでも好きなポジションを選んでいいよ、と言います。マックイーンは悩みますが、やがてお得意の懐疑心が頭を擡げ(何かのトリックか? と疑い始め)、最終的に役を降板します。
でもこのネーム・レイアウト、これってどこかで聞いた事がありません? 皮肉にも後年、ニューマンとの初共演作となった「タワ−リング・インフェルノ」で取り入れられた苦肉の策ですね。この時のネーム提案もFOXでしたし。
映画ではニューマンがブッチを演じ、サンダンス役はFOXとプロデューサーのザナックが推薦したウォーレン・ビューティ、マーロン・ブランドを抑え、監督推薦のレッドフォードに決定します。これまた時代の移り変り、特にアメリカ映画が変貌を遂げる60年代後半から70年代前半を象徴する出来事でしたね。
DVDは実に優秀なプレゼンテーション。コンラッド・ホールのカメラ美術、特に薄暗いイメージが見事に再現されます。ディテイルも確保されていますし、カラーパレットも滲みがありません。しかもアメリカン・ニューシネマ、その時代の臭気が伝わってくる。このディスクに弱点があるとすればサウンドトラックとなってしまいそうなのですが、むやみに5.1ch化しなかったのは賢明と言えます。確かにレンジ感は少ないですし、ダイアローグも聴きづらい箇所がありますけれど。
マックイーンとレッドフォードと言えば74年の「華麗なるギャツビー」も思い出されます。これは71年にマックイーンとアリ・マッグロウの夫婦共演作(実際はリメイク)として予定されていました。マックイーンはアリの銀幕活動を快く思っていませんでしたから、企画段階で白紙になってしまいます。レッドフォードとミア・ファローの共演で陽の目を見るのはそれから3年の歳月がかかります。脚本に名を連ねるのはフランシス・フォード・コッポラ。マックイーンとコッポラの確執はやがて訪れる事に。
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DIRTY HARRY:30th Anniversary Edition(69)
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$19.95
  

PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★★
●1971 Behind-The-Scenes Documentary「DIRTY HARRY'S WAY」
●Interview Gallery
●Production Notes
●Theatrical Trailer
邦題「ダーティハリー」。ワーナーは「ブリット」が大当り。マックイーンも名実ともにスーパースターの仲間入り。二匹目のドジョウを狙うワーナーは、脚本家ハリー・ジュリアン・フィンクの原案によるミランダ法を扱った刑事ドラマの製作に入ります。
フィンクと言えば「ダンディー少佐」の原作・脚本、「北極の基地 潜航大作戦」の脚本家で、実はこの刑事ドラマはマックイーン主演を念頭に入れて草案が書かれていたのです。この草案を更に煮詰め脚本が仕上がるのですが、マックイーンと良好な関係にあるワーナーは出演交渉に力を入れます。
金銭面を含む条件はひじょうに良かったのですが、最終的に刑事ドラマの出演が連続する事を嫌ったマックイーンはこの企画から降板します。
実はこの時期にオファーを受けて実現寸前まで行った作品に「モンテ・ウォルシュ(71年完成)」があります。アメリカの新配給会社CCF=シネマ・センター・フィルムが、仏蘭西からジャンヌ・モローを招いた西部劇に出演して欲しいと要請したもので、監督が「ブリット」の撮影監督ウィリアム・A・フレイカーだった事からもマックイーンは出演を匂わせます。
しかしプロジェクトの進行が遅れ、悲願の「栄光のル・マン」の撮影に取りかからねばならなくなり断念。ダスティン・ホフマンもオファーを受けていましたが、2人の共演は74年の「パピヨン」までお預けとなります。
映画はキャラクター変更がなされ、70年にリー・マーヴィン主演で完成。マックイーンの役はジャック・パランスが演じました。
「ダーティハリー」は30周年記念盤としてハイクォリティ盤として復活。「モンテ・ウォルシュ」もFOXから2003年リリース予定として告知されています。
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PLAY MISTY FOR ME:Collector's Edition(71)
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$24.98
  
 
PICTURE ★★★★
SOUND ★★★☆
●Play It Again: A look back at「PLAY MISTY FOR ME」
●「THE BEGUILED」, Misty, Don and Clint
●Clint Eastwood on DVD
●Photograph Montage
●Clint Eastwood Directs and Acts
●The Evolution of a Poster
●Theatrical Trailer
●Production Notes
●Cast and Filmmakers
●DVD-ROM Features
邦題「恐怖のメロディ」。監督はクリント・イーストウッド。イーストウッドが監督・主演する事になる前、この脚本はマックイーンのソーラー・プロが数年間暖めていました。マックイーンはこの脚本にひじょうに興味を持って映画化を試みますが、以下の理由で脚本を売却します。
まず「栄光のル・マン」の撮影が延び、製作予算の捻出が余儀なくされた事。そして女性ストーカーのキャラクター(ジェシカ・ウォルター、絶品!)が、あまりに男性主人公より強い印象を与えるため。この時期に監督業を営むような余裕が彼にあれば、作品に対する接し方が変っていたかもしれませんね。
主演は「ダーティハリー」同様にイーストウッドの元へ。DVDは昨年リリース済。映像はリソースの経年変化による傷みも散見されますが、いたって適切なトリートメントが施されています。なにしろ撮影はブルース・サーティーズですから、その特徴たる極端に光量を出し惜しんだロー・キー画面はDVD再生の難関でもあります。この特異なライティング・スタイルによるルックスは、30年と言う年月を考えれば実に見事に再現されたと言ってよいのではないでしょうか。但しそこには再生機器の能力も不可欠となってきますけれど。
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THE FRENCH CONNECTION(71)
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$26.98
    

PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★★☆
Disc-1
●Scene Specific Commentary by Gene Hackman and Roy Scheider
●Director's Commentary by William Friedkin
●Original Theatrical Trailer
Disc-2
●"Making The Connection: The Untold Stories" Behind-The-Scenes Documentary
●"Poughkeepsie Shuffle" BBC Documentary
●Deleted Scenes Documentary Hosted by William Friedkin
(Contains 7 Deleted Scenes)
●Still Gallery
●Trailers (THE FRENCH CONNECTION & THE FRENCH CONNECTION 2)
前半最後に御紹介はこの作品。なんと「フレンチ・コネクション」。監督はウィリアム・フリードキン。フリードキンは新人同様のアーネスト・タイディマンが書き上げた脚本を練っている間、常にマックイーン=ドイル刑事を思い描いていました。製作は「ブリット」のフィリップ・ダントニでマックイーン起用には好意的。FOXもこの新人脚本家とBIGネームではないフリードキンの映画に、スターを起用する事には賛成でした。
かたやマックイーンですが、「栄光のル・マン」のアメリカ興行の失敗の後で次回作を慎重に選んでいた最中。この脚本に強い興味を示しますが、「ブリット」後はどうやら警察モノは避けていたようで、残念ながらこの企画も降りています。
映画はジーン・ハックマン主演で完成。もはや説明不要の秀作に仕上りました。
DVDのクォリティは実に優秀。詳細は番外の地:二十六夜をご覧下さい。
さて如何でしたでしょうか? 気づけばなんだか濃ゆ〜い前半となってしまいました。引き続き後編では、70年代のマックイーン未製作作品のお話をお届けいたします。あんな作品、こんな作品も残っているんですが、ど〜しましょう? 何気な〜く映画史の一部を紐解けるようなお話にしていきますので、お楽しみに。
それでは次夜まで、おやすみなさいませ。良い夢を。
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