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今月の米国盤:番外地
NO.43
堀切日出晴

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第四十三夜
 HiVi誌面で紹介し忘れた&紹介し切れなかったDVD特集(上)


 貧乏暇ナシ状態でバタバタと秋が過ぎ、あっという間に年の瀬となってしまいました。  気がつけば久々の番外地でございます。今夜の番外地がWebアップしたら、2004年がすぐにやって来ちゃうわけで、“もう少しゆとりのある毎日を過ごしたい”と思う今日この頃なのであります。
 四十三夜を数えた番外の地。今夜は「こんなに面白いのに」「こんなに極上盤なのに」と思いつつ、紙面の関係で本誌上でカットした円盤、また内容を紹介し切れなかった円盤を中心にご紹介していきましょう。なかには「あっ、紹介するの忘れてた!」なんてタイトルもあるわけでして・・・。まっ、冬の夜長、ごゆるりとパソコン画面上でお楽しみください。それでは四十三夜の開幕です。

■PICK UP ACCESSORIES
 今夜はちょっと趣向を変えて、アクセサリーGOODSをご紹介。いつもイベント会場で使用しているのが、ACOUSTIC REVIVEのアクセサリー。だいたい、電源事情&環境の悪いイベント会場では、アクセサリーGOODSを駆使するのも大切な事。
 イベント会場で画質、音質の改善効果が如実で、わが家でも使っているのが、マイナスイオン発生器「RIO-5」と、消磁器「RD-2」。詳しくはLINK先の解説をご覧頂きたいのですが、ディスク・レビューにおいても、これを使うか使わないかでかなり印象が変ってしまいます。
 自宅では、必ず「RIO-5」→「RD-2」を経由してディスクのトリートメントをした後に視聴をしています。これらのアクセサリーにおいて音質改善は周知のところなのですが、映像面での改善効果としては、(1)ダイナミックレンジの向上 (2)暗部階調の向上 (3)S/Nのアップ (4)色再現のアップといった点があげられます。
 特に「☆ひとつ」ほどの画質向上となるのが、録画したD-VHSテープを「RD-2」で消磁して(きっちり乗っからないので、満遍なく2〜3回消磁する)視聴した映像。録画する前にブランク・テープを消磁して録画。視聴時にもう一度消磁すると、驚くほどの効果が現れます。文章ではなかなかこの効果が伝わらないと思いますが、実機を置いてあるお店が近くにあればお手元のテープ持参で試してみては如何でしょう。
 ただし、こうしたアクセサリー効果は、再生機器を調整、追い込んでからの使用において大きな差異がわかるものです。最初からアクセサリー、アクセサリーと騒ぐのは性急だと思いますけれど、誰でもポンと置いて、すぐ効果がわかるアクセサリーもあります。
 同じくACOUSTIC REVIVEから発売されているピュア・シルク・アブソーバー「PSA-100」。これは天然無加工のシルク繊維を利用したアクセサリーで、静電気や定在波の解消効果に優れています。電源ケーブル挿入部、電源インレット部、プレーヤーやアンプの下部において使用するのですが、これもイベント会場では必須のアクセサリー。勿論、わが家でも重宝しています。
 どこかのイベント会場でお会いしたら、ちょっとだけ機器回りをご覧下さい。なんだか怪しげなアクセサリーがありましたら、要チェックですぞ。その際、ご質問はご自由に。じっくりお答えいたします。

DREAMCATCHER


PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★★☆

■Studio:WARNER
■Release Date:30.09.03
■Number of Discs:1
■Running Time: 134 min
■Retail Price: $27.95
■"DreamWriter - An Interview with Stephen King"
■"DreamMakers - A Journey Through the Production"
■"DreamWeavers - The Visual Effects of Dreamcatcher"
■"Lifted Scenes and Original Ending"
■Teaser trailer

 邦題「ドリームキャッチャー」。12/5に国内盤が登場した、スティーブン・キング原作のホラー・サスペンス。製作総指揮は「マトリックス」トリロジーのブルース・バーマン。製作・監督は「シルバラード」のローレンス・カスダン(久々の登場だぁ)。脚本は「明日に向かって撃て!」のウィリアム・ゴールドマン。撮影は「イングリッシュ・ペイシェント」のジョン・シール。音楽は「バーチカル・リミット」のジェームズ・ニュートン・ハワード。なんだか凄い顔ぶれなんですけれど、映画の評価は賛否両論、真ッ二つ。
 しかし円盤は極上印。ワーナー印の円盤ですので、国内盤と米国盤との差異は僅少です。ただし、映像面では暗部階調部分の情報量で米国盤が多少優位にたちます。
 この映画の中でメインカラーとなるのは、白色とグレーと深い黒色。DVDでは実に難しい再現となるのですが、この円盤は見事な映像コントロールが施されています。とりわけ暗部の再現(先述の差異)は下記の写真をクリックして頂ければ、そのニュアンスが伝わるのではないかと思います。

DVD-SHOT(1)

DVD-SHOT(2)

 また、下記の写真のように平均輝度が低く、しかもグレー(ブルー系)の階調再現が必要となるシーンにおいても、上質なFilm-to-Tape転送となっているのがわかります。ただし、映像機器の能力を大きく問われるシーンではありますが(液晶なら色ムラ、DLPなら誤差拡散ノイズ、といったように)。

DVD-SHOT(3)

DVD-SHOT(4)

DVD-SHOT(5)

 サウンドは典型的な聖林サウンド。たっぷりとDレンジが確保され、ダイアローグもきわめて明快。LFEの活躍頻度は決して多いわけではないのですが、ひとたび解き放たれると近年の作品の中でもトップクラスの活躍ぶり。サラウンドも独創的に演出されるのですが、アンビエンス効果は若干希薄。
 「スタン・バイ・ミー」を、超能力と異性人侵略のサスペンスで味付けした−−と言ったら短絡的かもしれませんが、出演者の誰に感情移入するかで映画の印象は大きく変ります。

LARA CROFT TOMB RAIDER:The Cradle Of Life

PICTURE ★★★★★
SOUND ★★★★★

■Studio:PARAMOUNT
■Release Date:18.11.03
■Number of Discs:1
■Running Time:117 min
■Retail Price: $27.95
■Commentary by director Jan De Bont
■6 Deleted Scenes and an alternate ending
■all with commentary by Du Bont
■Gerard Butler's screen test
■5- featurettes on the film's training, weapons and vehicles, visual effects, stunts and scoring
■Music Videos by Korn and The Davey Brothers
■The Original Theatrical Web-Site Archive DVD-ROM

 邦題「トゥームレイダー2」。
 2001年に公開されメガヒットとなった「トゥームレイダー」の続編。人気ゲームのキャラクター=ララ・クロフトを再び演じるのは、アンジェリーナ・ジョリー

 監督は「スピード」「ツィスター」のヤン・デ・ボン

 ギリシャで起きた大地震。この地震でアレキサンダー大王の神殿が海底に姿を現します。この神殿を捜索したララは、黄金に輝く珠を見つけるのですが、悪漢一味に襲撃され珠を奪われてしまいます。実は奪われた珠は、人類に災いをもたらすパンドラの箱の在り処に導く地図でもあったのです。かつての恋人でもある傭兵テリーをと共に、珠の行方を探索するララ。さぁ、ど〜なる?
 というのが、今回のお話。正直をいうと、演出をヤン・デ・ボンが担当しても、映画的な面白さにおいて前作を上回る事は出来ませんでした。アンジェリーナ・ジョリーは本作でも大活躍で、実に魅力的ではあるんですけれど。




 映像クォリティはきわめて優秀。エッジエンハンスの弊害も少なく、高S/N。カラーパレットも豊かで、とりわけ上海のネオン街の輝きに目をみはります。後半の舞台となるアフリカでは、実に明快なコントラスト感となります。撮影は「007/ダイ・アナザー・デイ」「スター・ウォーズ エピソード2」のデビッド・タッターサルで、彼独得の(適度な残銀処理を施した)ルックスの妙味が十二分に伝わってきます。
 同時に若干ソフト・フォーカスなルックスも、タッターサルの映像設計の隠し味。最新作群に比べて若干軟調に感じる事もあるかもしれませんが、これはフィルム・リソースのルックスですので過度に神経質にならないように。




 サウンド・デパートメントは、前作のサウンド・デザイナーでもあったスティーヴ・ボッデッカー(「X-MEN」「デアデビル」)。彼の元に終結した面々が凄い。リレコ担当がゲイリー・サマーズ(「インディ・ジョーンズ」シリーズ、「スター・ウォーズ」シリーズ、「ジュラシック・パーク」シリーズ、「タイタニック」「ロード・オブ・ザ・リング:二つの塔」等々)&ランディ・トム(「スター・ウォーズ」シリーズ、「バックドラフト」「ジュマンジ」「キャスト・アウェイ」「ハリー・ポッターと秘密の部屋」等々)の黄金コンビ。そして音楽レコーディングがデニス・サンズ。



 サウンドは躍動感に溢れ、サラウンドも実にアクティヴ(フラグは立ちませんが、EXと思われる効果が多分にある)。LFEを含む低域再現は、ボディブローの連打のように響いてきます。ダイアローグは明快で、男性と女性の声色を見事に描き分けます。音楽は、今や聖林の映画音楽作曲家のTOPに君臨するアラン・シルベストリ。今回は彼の実力を最大限発揮したとは言えませんが、徐々に感情を高揚させるシルベストリ節は健在。
 このDVD、音の円盤としての魅力がたっぷり。しかも映像がTOPクラスとなれば、ハイクォリティDISC・ジャンキーには垂涎の円盤ではないでしょうか。

 さて、映画スチール、その写真集は下の写真をクリックして下さい。

HOLLYWOOD HOMICIDE


PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★★☆

■Studio:SPE
■Release Date:07.10.03
■Number of Discs:1
■Running Time:116 min
■Retail Price: $27.95
■Directors commentary
■Filmographies
■Trailers

 邦題「ハリウッド的殺人事件」。
 今や聖林のベテラン俳優となったハリソン・フォード。対するは若手有望株ジョシュ・ハートネット。この二人がコンビを組んだ刑事モノ。お話はコメディタッチの活劇。と言っても製作・監督・脚本が「さよならゲーム」のロン・シェルトンですから、軽妙な内幕モノの趣向がたっぷり。更に共同で脚本を執筆したロバート・ソウザは、元ロス市警の刑事サン。これで刑事の生活臭をプンプンと漂わせる事ができましたねぇ。劇場公開は04年1月予定。




 本盤はSPEが、そのFilm-to-Tape変換技術の素晴らしさを魅せた1枚。エッジエンハンスの弊害は極少で、細部情報がきめ細かく再現されます。色ノイズや滲みとも無縁。グレースケールでいう5%〜30%あたりまでの陰影描写、その階調再現も立派。
 アスペクト比が2.40:1となっているため、有効走査線数をかなりカットして再生される。なんとも勿体ないお話だが、劇場オリジナル・アスペクトであるゆえ、う〜ん、仕方がないかぁ。16:9アスペクトをフルに使っていたら、視覚上でも強烈なインパクトを残していたでしょうね。





 喜劇タッチの活劇らしく、サウンドも闊達に響く。全編を通して低域成分が散布されており、メインスピーカー、サブウーファーの低域再生のレスポンスが問われるところ。サラウンド・チャンネルも常に活躍しており、(EXデコーディングではないが)サラウンドLRによるファントム音場の構築(サラウンドバックが活躍するかのよう)が美しい。SE、音楽がけたたましく鳴り響く間も、ダイアローグは実に明瞭に響きます。
 年齢を逢えて意識したハリソン・フォードも良いのだが、脇役陣(魅力的です)がピリッと締まり、かつ楽しそうに演じているのがこの作品のおミソ。溌剌としたジョシュ・ハートネットも○印ですが、WOWOWで「ブラックホーク・ダウン」を観た後の方は、かなりのギャップに苦しんでしまうかも。

 映画スチールは下の写真をクリックして下さい。

X2:X-MEN UNITED


PICTURE ★★★★★
SOUND ★★★★★

 邦題「X-メン2」。
 もう説明は不要でしょう。世界的メガヒットとなった「X-メン」の続編です。本盤はHiVi2004年1月号(発売中)で触れているのですが、そこでも書いた通り、先行の国内盤とのクォリティの差異がひじょうに大きいと言う事。これには国内盤購入した方はガッカリでしょう。確かに国内盤のクォリティも高かったのですが、映像の解像感だけを取り上げても、とりわけ大画面再生では大きな差異となって現れます。国内盤先行販売の落し穴なんでしょうね(何の事はありません。僕も落し穴に落ちた一人・・・)。

 平均転送レート7.25 Mbpsの国内盤のDVD-SHOTは、MENU画面をクリックして下さい。

 それでは米国盤紹介に移る前に、POSTER-GALLERYを。

 円盤の仕様はこちら


 転送レートは下記の通り。
Average Bitrate: 7.39Mbps

 MENU-GALLERYは下記の写真をクリックして下さい。

 DVD-SHOTは下記のジャケット写真をクリックして下さい。

 DVD-SHOT拡大版は青い文字をクリックしてください。

 暖色系の陽光が美しく室内に注ぎます。シュート等の弊害も皆無。

 画面の平均輝度が低く、しかも赤色でデザインされる難しいシーン。クロマアップサンプリング・エラーの対策の是非、色ノイズの処理能力が問われるシーン。

 こちらも平均輝度が低い。艶やかなミッドナイト・ブルーを再現しながら、立体感溢れる映像を再現できるかがポイント。

 こちらは意図的に残銀処理を施したショット。顔に差し込むフォロー・ライトが綺麗に目に飛び込んでくるか、バックの柱のグレー階調がきっちり確保されているか、を問われるシーン。プラズマ、DLPでは、グレーの柱に誤差拡散ノイズが絡まないか、気になるところ。

 活劇シーンは躍動感溢れる再生をしたいもの。

 う〜ん、なんというクローズアップの凄味!

JURASSIC PARK

PICTURE ★★★★☆
SOUND ★★★★☆

 「X-メン2」のように、国内盤より米国盤の方がクォリティが高い、といったタイトルは残念ながらまだまだありますねぇ。8割近くは米国盤に軍配が上がってしまうのも事実です。それでも国内盤だけの極上プレゼント、といったタイトルも幾つかあるのも事実。
 特にスーパービット・タイトルはその差異を確認しやすい円盤群です。ここでは「ジュラシック・パーク」(この1作目が結構好きなんですなぁ)を使って、米国盤:通常盤(DTS盤)と、国内盤:スーパービット盤を簡単比較してみましょう。「ジュラシック・パーク」トリロジーでは(Part3にもなるとあまり大きな差異がなくなるんですが)、ここではスーパービットの恩恵がハッキリとわかる第1作を使用しましょう。

米国盤:通常盤 

(1)Running Time=2:06:20
(2)DVD Spec
■Widescreen 16×9=1.78:1
■Dolby Digital 2.0,DTS 5.1
■Subtitle:Spanish,French
■Average Bitrate:5.60Mbps
(3)Edition Details
■Production notes
■Documentary
■Industrial Light & Magic Dinosaur Encyclopedia
■Theatrical Trailers for Jurassic Park, Lost World, and Jurassic Park 3
■DVD Release Date: 10.10.2000
■Chapters 20

国内盤:スーパービット盤 

(1)Running Time=2:06:20
(2)DVD Spec
■Widescreen 16×9=1.78:1
■Dolby Digital 5.1,DTS 5.1
■Subtitle:English,Japanise
■Average Bitrate:7.90 Mbps
(3)Edition Details
■NON
■DVD Release Date:21.05.2003

 転送レートは下記の通り。

米国盤:通常盤
Average Bitrate:5.60 Mbps

国内盤:スーパービット盤
Average Bitrate:7.90 Mbps

 MENU画面比較はこちらをクリック。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 比較DVD-SHOT拡大版は、青い文字をクリックして下さい。

 ※以下、画面比較は「ダブルクリック」動作ではなく、以下の手順で
 画面表示して頂いたほうが便利です。
 (1)上段の青文字(画面)を「右クリック」→「開く」
 (2)そのまま下段の青文字(画面)を「右クリック」→「開く」
 (3)開いた画面を、「戻る」「進む」で画面比較

 琥珀の輝き。内部(虫、気泡等)の情報量の違いに注目してください。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 こうした小石の(細かな)立体感がどのように描かれるかも、重要なポイントです。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 発色の違い。色が飽和していないか。木々、葉の情報が、細密に描かれているかどうか。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 暗部の情報量の差異は、映画再生において重要なポイントとなります。T-REXの質感は勿論、暗部に降りしきる雨の線がどれだけ見えるか。これによって、雨音が変ったように聴こえてくるから不思議です。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 グリーンの発色がまったく違いますねぇ。被写界深度の深いレンズを使ってのロングショットにおける映像情報量の差異は、サスペンスの高揚の差異にもつながってきます。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 ステンレスの光沢感。外部から漏れる光の違いに注目。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

 窓の傷の見え方は勿論、内部扉の暗部情報の描き方も大切なポイントです。“扉の向こう迫るサスペンス”の度合いを変えてしまいます。
米国盤:通常盤

国内盤:スーパービット盤

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