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第六十一夜
 ■戦慄の絆
 ■ティアーズ・オブ・ザ・サン:Director's Extended Cut
 ■ APOLLO 13:10th Anniversary Special Edition
 ■ LADDER 49:Widescreen Edition


◆FUTURE RELEASES

 まずは6月登場の注目作を2作ご紹介します。

戦慄の絆
  
 監督デビッド・クローネンバーグ。
 DVD黎明期にはクライテリオン盤(レターボックス仕様)も登場した本作ですが、この粘質系ホラーがようやくスクイーズ仕様で登場します。ファン垂涎の愛蔵盤。

拡大COVER-ART(1)
■仕様
Street Date:2005.06.07 
New Digital HD Transfer
1.85:1 Anamorphic Widescreen
English DD5.1 & DD2.0 Surround
English, French and Spanish subtitles
New Audio Commentary by Jeremy Irons
Behind the Scenes Featurette
Cast/Filmmaker Interviews and Filmographies
Dead Ringers Psychological Profiler (menu based quiz)
Theatrical Trailer
$19.98

ティアーズ・オブ・ザ・サン:Director's Extended Cut

 国内盤ではスーパービット盤のリリース、WOWOWではハイビジョン放送された本作ですが、米国盤では24分長尺のディレクターズ・カット盤で登場します。但し本作は、米国盤(通常盤)とスーパービット盤はスコープサイズ収録。WOWOW放送版は16×9ハイビジョン・アスペクト収録。本盤がどちらのアスペクト・サイズで登場するかは現時点では不明です(おそらく2.40:1のスコープサイズ収録と思われますが)。

拡大COVER-ART(2)
■仕様
Street Date:2005.06.07 
Anamorphic Widescreen(and Fullscreen Edition)
English DD5.1 Surround
English and French subtitles
Journey to Safety: Making of "Tears of the Sun"
Featurette:Voices of Africa
Photo Gallery with interactive map of Africa
$19.94

 続いては「PICK-UPディスク」のコーナーです。まずはこの作品をご紹介しましょう。

◆PICK-UP DISC:1
 TITLE;APOLLO 13:10th Anniversary Special Edition



Studio UNIVERSAL STUDIO HOME VIDEO
Year 1995
Running Time 2:19:43
Aspect Ratio ■DISC-1
16x9 encoded 2.35:1(Original Aspect Ratio)
■DISC-2(IMAX Version)
16x9 encoded 1.78:1
Audio ■DISC-1
5.1 DD ENGLISH,5.1 DD French,5.1 DD Spanish
■DISC-2
5.1 DTS ENGLISH,5.1 DD ENGLISH
Subtitle ENGLISH,FRENCH,SPANISH and NONE
Special Features ■Feature Commentary with Director Ron Howard
■Feature Commentary with with
Jim and Marilyn Lovell
■「Lost Moon: The Triumph of Apollo 13」
■「Conquering Space: The Moon and Beyond」
■「Lucky 13: The Astronaut's Story」
■ Production Notes
■Theatrical Trailer
■Chapters 20
Release Date 2004.03.25


THE MOVIE
 
 邦題『アポロ13』。これはサバイバル映画の傑作!  1970年4月11日。ケープケネディLaunch Complex 39-PadAから打ち上げられたアポロ13号。目指すは3回目となる有人月着陸。クルーは船長のジム(ジェームズ)・ラヴェル、司令船パイロットのジャック(ジョン)・スワイガート、そして月着陸船パイロットのフレッド・ヘイズの3人。そして、その2日後_地球から約 320,000kmの場所でトラブルが発生します。ジャックが酸素タンク攪拌用パワー・ファンのスイッチを入れると同時に起きた爆発。
 Houston, we have a problem...

 この爆発で、機械船の第2酸素タンクと3つの燃料電池のうち2つがやられて使用不能。第1酸素タンクはバルブが損傷。酸素残量も2時間分。機能しているのは、損傷した第1酸素タンクと燃料電池1つ。そして2系統ある電気(分配)系統の1系統。つまり、酸素、電力、水が大幅に不足し、ロケット・エンジン、コンピュータ、各ヒーター等が使用不能、または使用制限されることになったてしまったわけです。そして次から次へと起きる、生死に関わるトラブルの連続...。
 「13」という文字に対する不吉な迷信。それを探れば「アポロ計画13番目のロケット」だけではなく、打ち上げ日の数字を足せば「13」になり、打ち上げ時間は「13時13分」であり、3人のパイロットのファースト・ネームの合計文字数も「13」であり、その不吉な数字が現実となってしまった事故が起きた日も「4月13日」。

 しかし、これは作り話ではない、正真正銘の実話。監督はロン・ハワード。我々はアポロ13の乗組員が無事生還する結末を知っているのですが、最後まで手堅い演出で魅せきります。ウィリアム・ブロイルズ・ジュニア(「エントラップメント」)、アル・ライナート(「ファイナル・ファンタジー」)、ジョン・セイルズ(インディーズの雄/「希望の街」監督・脚本・出演)の共同脚本は、ラヴェルの回想録「Lost Moon」の執筆と同時進行で書き上げられました。このホン(脚本)が、また見事。出演はトム・ハンクス、ケヴィン・ベーコン、ビル・パクストン、エド・ハリス、ゲイリー・シニーズ。

■score;A
IMAGE-TRANSFER QUALITY
 

 DISC-1に収録された劇場公開版の映像はアスペクト2.35:1のスクイーズ仕様
 幾つかのバージョンが登場した本作ですが、クオリティはダントツ。明らかにニューHDトランスファー&デジタル・トリートメントの恩恵を観てとることができます。艶やかに蘇った映像は見応えたっぷり。先行のDVD群と比較して最も改善が確認できるのは、シャープネスとディテイル描写。打ち上げ後の各ショットではFilm-to-Video転送の映像情報欠如が心配されましたが、その心配は無用。コントラストも十分確保され、カラ−パレットも豊穣。暗部階調も滑らかに推移し、黒レベルも深く、パワフルです。
 撮影は「ハロウィン」「バック・トゥ・ザ・フューチャー(3部作)」「ジュラシック・パーク」のディーン・カンディ。正攻法で魅せるカンディのカメラ美術が、古きよきアメリカ映画の良心を感じさせてくれます。
 DISC-2に収録された「IMAXバージョン」のクオリティは、「HiVi-SHOWCASE」にて。

■score;A

AUDIO-TRANSFER QUALITY
 
 劇場公開版のサウンドはドルビーデジタル(以下DD)5.1音声を収録。
 先行盤と比べても、分解能、Dレンジの向上が聴き取れます。音場空間は広く、高い。家庭劇場の壁が取り払われるように感じるのは、とりわけアポロ13打ち上げ後。SEの種類も多彩で重層的に配置されています。この1音1音が視覚を刺激するカイカン。LFEも各シーンで活躍しますが、L/C/R/Sの各チャンネルにたっぷりと配置された低音域の蠢きが見事。ダイアローグは静謐なシーンは勿論、動きのあるシーンの中でも常に明快。
 音楽は「タイタニック」のジェームズ・ホーナー。サスペンスフルな楽曲が注ぎ込まれ、ワクワクドキドキの気分を喚起させてくれるあたりの、聴覚の心地よさ。

■score;A

HiVi-SHOWCASE
 

 劇場公開は1995年。本盤は公開10周年記念盤となります(MENU)。なんとも時の経つことの早いことでしょう。本盤ではラヴェルと彼の奥さんのコメンタリーが収録されているところも面白いのですが、作品の中でもラヴェル本人が3人を救出した軍艦イオージマの艦長役で出演しています。

 さてこの公開10周年記念盤の呼び物は、DISC-2に収録されている「IMAXバージョン」(上映時間は1時間56分の短縮版)にあります。ご存知のようにIMAXとはマキシマム・イメージ(最大限の映像)の意味で、未体験の「超映像空間」視聴体験を可能にしました(IMAXシアターには、通常のフラットスクリーンとプラネタリウム式の半球型のドームスクリーンの2つがあります)。IMAXは70年の大阪万博で初お披露目。その1年後にカナダ・トロントのオンタリオ・プレイスに初のIMAX常設館がオープンしました。

 映像フィルムサイズは35mmの約10倍、70mmの約3倍の映像面積を保持し、映画史の中における最大のサイズとなります。サウンドも6チャンネル・デジタルサウンド・システムで、席の位置による音場・音質の差異をほとんど解消できるようにスピーカー配置が施されています。
 『アポロ13』のオリジナル撮影はスーパー35方式。IMAX版はIMAX-DMR方式(あらゆる35mm映画からIMAX体験の最高の映像とサウンドに変換できる、革新的な独自技術DMR=Digital Re-masteringテクノロジー)。IMAXの上映アスペクトは1.66:1(02年9月公開)。IMAX版では「ターミネーター2」等と同様に劇場公開版とは違った映像トリミングが施されているのですが、本盤での収録は1.78:1のハイビジョン・アスペクトとなります(ジャケット裏には1.66:1の表記)。


 映像変換はDMRデジタルマスターからのHDトランスファー。映像クオリティは劇場版のベールを1枚剥がしたかのよう。スコープサイズの『アポロ13』に慣れた眼には、ハイビジョン・アスペクトの本作に一瞬戸惑うかもしれませんが、とりわけ大画面再生においてその魅力の虜になること請け合いです(拡大DVD-SHOT)。
 サウンドはIMAX公開時のリミックスDTS音声を収録。Dレンジ、分解能、SE等の濃密度(DDトラックにはない効果音も追加収録)は圧巻。攻撃的なLFEは家庭劇場を揺さぶります。
IMAGE-TRANSFER QUALITY 


■IMAX version score;A+

AUDIO-TRANSFER QUALITY  


■IMAX version score;A



 このIMAXバージョンは6/24に登場する国内盤には未収録(なんとも残念!)。ちなみに5月登場予定のPAL仏盤は、IMAXバージョン、特典ディスクを収録した3枚組仕様で登場予定です。


◆PICK-UP DISC:2
 TITLE;LADDER 49:Widescreen Edition



Studio TOUCHSTONE HOME VIDEO
Year 2004
Running Time 1:54:58
Aspect Ratio 16x9 encoded 1.85:1(Original Aspect Ratio)
Audio 5.1 DD ENGLISH,5.1 DD FRENCH
Subtitle ENGLISH,SPANISH,FRENCH and NONE
Special Features ■Audio Commentary With Director Jay Russell And Editor Bud Smith
■Everyday Heroes: Real Stories From Real
Firefighters
■Deleted Scenes; The Making of 「Ladder 49」
■Music Video:Robbie Robertson
「Shine Your Light」
■THX Optimizer
■Chapters 12
Release Date 2005.03.08


THE MOVIE
 
 邦題『炎のメモリアル』。日本劇場公開5月(でもなんだか酷い邦題だなぁ...)。
 ロン・ハワードといえば大火災活劇「バックドラフト」を想い出しますが(HD DVDで登場予定)、本作も重量級の火災映画。但し本作には“9・11”で犠牲になった消防士への鎮魂歌が濃密に漂います。
 原題の“LADDER”とは消防署内のラダー隊=はしご車隊のこと。ポンプ隊が放水する前に火災現場に先陣を切って飛び込んで生存者を救出する、勇敢で、大きな危険を伴う部隊。本作の舞台となるのはボルティモアの消防署で、主演はホアキン・フェニックス。彼は仲間の死をきっかけにポンプ隊からはしご車隊へ依願転属する消防士に扮し、物語は彼の回想を挟みながら進んでいきます。そして消防署長にジョン・トラボルタ。




 この2人の顔合わせとなるとサスペンス・スリラーの作風を想像するかもしれませんが、ハラハラドキドキのシーンこそあれど、正攻法な人間ドラマとなっています。ただ本作のタッチは驚くほど感傷的。監督は「マイ・ドッグ・スキップ」「エバーラスティング/時をさまようタック」のジェイ・ラッセル(オフィシャル・サイト)。

■score;A−

IMAGE-TRANSFER QUALITY
 
 映像はアスペクト1.85:1のスクイーズ仕様。
 撮影はラッセルとのコンビ作で知られるジェームズ・L・カーター。流行の残銀処理映像とは無縁ですが、黒レベルと階調表現に長けた映像。過度なコントラスト表現がない分、幾分軟調で力感が後退しているように映りますが、これはリソースが持っているルックス。但しディテイルはもう少し浮き上がってきて欲しいところ。カラーパレットはナチュラルで、スキントーンも破綻しません。

■score;A−

AUDIO-TRANSFER QUALITY
 
 サウンドは英語DD-5.1音声を収録。
 この映画は“音”の映画といえるでしょう。とりわけ火災シーンのサラウンドは強烈。カッティングの妙味に負けない分解能、定位感、チャンネル間のパンニング等、マルチチャンネル・サウンドの魅力がたっぷり詰まっています。LFEも大活躍で、炎の吹き上がりの怖さの演出は格別。湿度感のあるダイアローグも聴き所の1つ。
 サウンドデザインは「ワイルド・レンジ/最後の銃撃」「キル・ビル Vol.1」「ヴァン・ヘルシング」のスコット・サンダースと、「シン・レッド・ライン」「アンダーワールド」のクロード・ラテッサー。リレコミキサーは「タイタニック」「グラディエーター」等の大作・話題作を担当しているクリス・カーペンター。SE、ダイアローグ、音楽がサウンドトラックの中で見事に均整が取れています。その音楽を担当したのが「ティン・カップ」のウィリアム・ロス。前述のラッセル作品も彼の仕事。

■score;A+

HiVi-SHOWCASE
 
 「バックドラフト」のような活劇のような作風とは異なる本作(MENU)ですが、その狙いは過度な演出を加えない"リアリティ"の再現(DVD-SHOT)にあるようです。ラッセル監督と主要キャストは、6ヶ月間の消防訓練を受け、さらにホアキン・フェニックスは1ヶ月のレスキュー訓練を受けています。その成果は救出シーンにおいて、可能な限りスタントマンを使わないアクションに表れています(拡大プロダクションphoto(1)拡大プロダクションphoto(2)拡大プロダクションphoto(3))。
 さぁ、この作品、5月の劇場公開を待たずに視聴するか、映画館が先か、あなたならどうしますか?ちなみに国内盤DVDの登場は今秋以降です。
 それでは次夜まで、おやすみなさいませ。良い夢を。

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