―日本時間1月7日 20:31受信― 麻倉怜士のCES2008リポート No.2
内容の乏しい東芝の記者会見

直前ですべての取材がキャンセル

 6日の記者会見デイで最も注目されたのが、東芝だった。盟友、ワーナー・ホーム・ビデオの-裏切り-を受けて、HD DVDプロモーショングループの記者会見を突然キャンセルするなど、東芝の今後のHD DVDビジネスの動向が極めて注目されたのである。 東芝アメリカ家電社の小坂明夫社長の講演の冒頭、やはりこの事件について触れたが、その内容は、日本の東芝本社が1月5日、「ワーナーブラザーズの発表に関して」と題して発表したコメントと何ら変わらなかった。

「東芝とワーナーブラザーズは、DVDフォーラムの中心メンバーとして、 現行DVDの規格作りから、HD DVD規格策定・立ち上げに渡り、緊密な 協力関係を築いてまいりましたが、今回、同社がHD DVDに関する様々な契約が あるにもかかわらずBD単独支持へ路線変更をしたことに当社として大変驚いています。 2007年に、最大市場である米国市場を始めとして、HD DVDが優れた成果をあげたにも関わらず、同社がこのような決断を下したことは極めて残念です。今後の状況を見極めた上で対応を検討してまいりますが、当社としては国際企業200社以上が参画するDVDフォーラムが承認した次世代DVD規格であるHD DVDがベストなフォーマットであると信じています」。 この文を読むと、「よりによって、あんたが裏切るとは……」という落胆の調子が読み取れる。他のスタジオならまだしも、あのワーナー・ホーム・ビデオがよりによって、HD-DVDを反故にするとは……という、悔しさいっぱいだ。ここまで感情的なコメントも珍しい。内容の乏しい記者会見が終り、小坂社長の囲み取材があったが、そこでもこの内容のコメントに終止。わずかに「ワーナー・ホーム・ビデオの一本化の話は、年末に聞いた」というのが、新しい話であった。「負けたという意識はない」そうだ。

 しかし打撃を受けたのは、東芝だけでない。この話と関係なく、毎年のCESでは東芝にHD DVDの進展をインタビューするのが、習わしになっていたのに、今回は、直前ですべての取材がキャンセルされてしまった。本社の幹部は誰も記者会見に来なかったし、現地法人の幹部も逃げまどうばかり。このままでは、私の取材は、Blu-ray Disc一色になってしまうぞ。



2008年1月8日
麻倉怜士(文・写真)

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最終更新 11.12.20 15:43

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