大切なレコードを守るために、インナースリーブにこだわりたい

    製品情報
  • ジャンル:アクセサリー
  • メーカー名:アンダンテ ラルゴ
  • 型名:AL100(100枚)/AL300(300枚)
  • 価格:¥23,100/¥63,000
  • 発売日:発売中

グラシン紙を使用して、レコードを保管する最適な環境をつくりだす

 アナログレコードの内袋がモンダイである。レコードはわりあいとデリケートな物体で、ホコリや傷や静電気に案外弱い。そんなレコードをホコリや傷や静電気から守るには、美しいジャケットも大切だけれども、直接肌に触れる内袋(インナースリーブ)こそ大切だ。

 オリジナルのインナースリーブ、とくに60年代までのそれは、レコード会社ごとに個性があり、時代の空気をまとっていて魅力的ではあるのだが、紙製の場合は、紙自体から出る微粉に加え、長い年月にホコリを吸っていることは確実であり、そのままレコードを収納するにはしのびないものがある。紙の内側にポリ××の類、つまりプラスティックフィルムを貼ってあるものも多いが、それがビニールの場合には、いわゆるビニール焼けのような痕跡を盤面に残してしまうことがあるし、一般的なポリエチレンであっても当然ホコリの蓄積が怠りなく行なわれているし、最悪は湿気を封じ込めてしまってカビを生やしてしまうことすらままある。だから、魅力的なインナースリーブであっても、今や、そのままレコードを収納するのは避けたほうがよろしいと思われる。日本盤に見られたプラスティックフィルムのみのインナースリーブでの事情も似たりよったりと言ってよい。

 上記を鑑みると、内袋に要求される性能は、適度な吸湿性および防湿性、ホコリ(微粉)および静電気を発生させないこと、レコードに傷をつけない柔らかさ、ジャケットに収まりやすい形状、といったところが挙げられるが、これまですべての条件を満たしたものは皆無であったと言えよう。そこに理想を追って現われたのが、アンダンテラルゴのインナースリーブである。同社の内袋では、盤面に直接触れる部分に、グラシン紙という、これまで内袋に最適な特性とされていながらも、コストと耐久性の問題から普及することのなかった素材を選択。かつ耐久性と操作性を考え抜いた紙製のスリーブと組み合せることで、いままででもっとも理想的な性能のインナースリーブが完成した。

 このインナースリーブ開発のスタートには、同社が輸入販売するハンルの超高性能クリーナーで洗浄したレコードを、湿気を封じ込めることなく、ホコリにさらすことなく、いかにレコードにとって快適な環境に置くかという命題もあった。洗浄式クリーナーのバキューム装置で水分はほとんど除去されるのではあるが、どうしても盤面はわずかな水気を含んでいる。それをホコリにさらすことなく乾燥するという作業は、考えてみればとても難しい。ところが、洗浄後のレコードをこのインナースリーブに収めてしまえば、グラシン紙の特性によって水分を閉じ込めることなく、かつホコリもつかないという環境を即座につくりだすことができるというわけだ(裏側には洗浄履歴のメモ欄が印刷されている)。

 また、何気なく見える四隅のアール、開口部に設けられたわずかな切込み、全体のサイズ・厚み……実際に内袋をジャケットから出し入れし、レコードをスリーブから取り出してみれば、いくつかの試作品を経て決定されたこれらの形状からも、いかに細かな心遣いがこの製品に込められているか判る人には判るはずだ。内袋に使っている接着剤に、レコード盤にできるだけ化学変化を起こさせないために、天然素材の糊を用いているのももうひとつの心遣いである。

 結果として、本インナースリーブは一枚200円超というこの種の製品としては高価になってしまったが、大切なレコードを収納・保護するという観点から見ると、これ以上のものは現時点では考えられない逸品と言える。
2010年6月16日
(ステレオサウンド編集長 小野寺 弘滋)

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◆問合せ:アンダンテ ラルゴ 電話番号042(393)3412
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