6/17はライヒで乾杯? パーカッショニスト加藤訓子さんのライヴ開催

リン・レコーズからのアルバムリリースを記念したライヴ

 世界的パーカッショニスト、加藤訓子 (かとう くにこ)さんの特別なライヴが来る6月17日(金)に浅草にあるアサヒ・アートスクエアで開催される。

 加藤訓子さんは、桐朋学園在学中から世界をまたにかけて活躍している音楽家で、マリンバ、打楽器を自由自在に操ることで知られている。

 レパートリーはクラシックの古典から現代音楽作品まで幅広く、演奏活動も積極的に行なっている。2010年に日本で初演した「Sound Space Experiment | STEEL DRUM WORKS」ではドラム缶とマルチチャンネル音響を駆使したパフォーマンスを展開し、大きな注目を集めている。

 もちろん彼女は録音も多数行なっており、5月16日に新作「kuniko plays reich」をリリースしたばかりだ。ミニマルミュージックを代表するスティーブ・ライヒの名作『カウンターポイント三作品』をパーカッション用にライヒとのワーキングを通じて彼女自身が世界で初めてパーカッション用に編曲し、演奏したアルバムだ。『カウンターポイント』は、かつてノンサッチレーベルからリリースされたディスク化されており、パット・メセニーの手による演奏でも有名な曲だ。

 この新作は、音質にもこだわったタイトルであり、しかもスコットランドのリン・レコーズ (ハードウェアメーカーのリン・プロダクツの関連会社)からのリリースとなることも画期的だ。CD、SACD(マルチチャンネルも含むハイブリッド仕様)、そしてスタジオマスター(192kHz/24ビット)のダウンロード販売がワールドワイドに展開されている。

 本作リリースを記念した演奏会が、6月17日に行なわれるライヴだ。しかも彼女の演奏に加えて、(1)リン DSシリーズを使ったハイレゾ音源再生試聴会、(2)新作制作に関わったエンジニアらによるトークセッション、も行なわれる点も時代をリードする試みとしてトピックとなるだろう。

(1)は、リン・レコーズで配信されている最高品位のスタジオマスターを最高の音と最高の解説付きでプレイバックする。

 ■テーマ:「作品制作の意義とオーディオの可能性」
 ■開始時間:17:00〜
 ■講師:山口孝氏
 ■使用機器:
  ネットワークプレーヤー付きプリメインアンプ MAJIK DS-I
  パワーアンプ MAJIK 6100
  スピーカーシステム MAJIK ISOBARIK(AKTIV SYSTEM)
  (ブランドはすべてリン)

 ポイントは日本に上陸したばかりの最新モデル、MAJIK ISOBARIKを使うこと。しかもユニットひとつひとつにパワーアンプをあてがうアクティヴドライブとなるから凄い! ラックもリンジャパンが取り扱いを始めたRAKK2を用いる予定。現代の吟遊詩人、山口孝さんによる熱い語りで加藤訓子さんの音楽を、われわれに美しくイントロデュースしてくれるはずだ。なおこのリン試聴会のセクションは参加無料。

(2)は、深田晃氏(NHKでのサラウンド番組の制作で有名)のほか、再生側の立場としてお馴染小原由夫さんも登壇するという。

 さらにライヴそのものに大きな工夫が行なわれることにも注目したい。

 加藤訓子さんが演奏するパーカッションのほかに、イクリプスのスピーカーもライヴ構成要素として使用される予定だという。つまり、ライヴは加藤訓子さんが生で演奏するパーカッションと(彼女自身が事前に)録音した音との共演となる仕掛けが施される。

 テクノロジーとミュージカリティが高度に融合した、現代音楽の新しい試みとして刮目すべきだろう。

 またそこで選ばれているスピーカーがイクリプスだということも目を引く。同ブランドのスピーカーの、パーカッションというパルシブな楽器のアタックと余韻を含めた、正確な再現性に着目したことからの選択に違いない。

 世界的なパーカッショニストによる現代最先端の演奏と合わせて、録音/再生も含めた最新事情で一夜で俯瞰できる意欲的なイベントに注目したい。

 ところで会場は浅草近くのアサヒビール本社に併設されたホール。帰りに美味しいビールも試せる点も、本イベントの隠れた魅力かもしれない。6月17日は、ライヒとビールでミニマル音楽に乾杯、なんて趣向はいかが?

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2011年6月7日
(HiVi WEB)

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最終更新 11.12.20 15:44

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