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Close-up 注目製品 テキスト:半澤公一 Wharfedale Pro WLA Series
●形式:2Wayラインアレイ型フルレンジスピーカー・システム●周波数特性:108Hz〜20kHz(−10dB)●定格入力:120W(RMS)●最大音圧:HF=135dB/LF=127dB●指向角度:水平100°×垂直10°●クロスオーバー周波数:3.7kHz●インピーダンス:16Ω●外形寸法/質量:W536×H164.5×D363mm/13kg
●形式:サブウーファー・システム●周波数特性:56Hz〜2kHz●定格入力:700W●最大音圧:141dB●インピーダンス:4Ω●外形寸法/質量:W536×H550×D400mm/37kg
英国「Wharfedale(ワーフデール)」といえば、ホームオーディオシーンでは伝統ある名門スピーカーメーカーである。1932年に創業し、数々の名機をオーディオファンや一般家庭に提供してきた。1950年に自社スピーカー・システムと生のオーケストラとのすり替え実験を行なうほどの完成度の高さは、オーディオ界で逸話として残っている。その歴史をふまえ、マーケットからの熱望に応えて1980 年に業務機部門「Wharfedale Pro」は生まれている。
今回試聴できたのは、昨年2017年9月にリリースされたばかりのラインアレイ型「WLA」シリーズのコンパクト・モデル 。
われわれ取材班は1月17日そして18日の両日、沖縄市で開催された「2018 OKINAWA SOUND & VISUAL FESTA」へと足を運び、半屋外の会場で実際の音を聴いた。大阪に本拠を構え、正規輸入代理店である「イースペック」でセールスを担当する山口由晃氏に話を聞く。

世界90カ国の認知度

プロサウンド(以下、PS) 本日はよろしくお願いいたします。先ほど、モデル「WLA-25」に、同シリーズのサブウーファー「WLA-25 SUB」を加えたシステムを聴かせていただきました。今回はイースペックさんのお取りはからいで、再生用ミキサーにも触れながら試聴ができ、より手応えがはっきりとつかめた思いです。今回の「Wharfedale Pro」、同社のラインアップはイースペックさんが日本に紹介された最初とうかがっています。

「SOUND & VISUAL FESTA」の試聴会場となった「沖縄ミュージックタウン音市場」1階、ミュージック・プラザ広場
「SOUND & VISUAL FESTA」の試聴会場となった「沖縄ミュージックタウン音市場」1階、ミュージック・プラザ広場
山口 2008年に取扱いを始めました。ホームオーディオ製品は老舖といえる著名ブランドであることから、興味を持ったことがきっかけです。また、欧米以外にも販売数が多いといった特徴があり、そうしたことをふまえ日本での代理店契約に踏み切っています。

PS 世界各地に販売実績があるとのことですが。

山口 世界90か国でセールスを上げているようです。具体的に米国はむろん南米もありますし、欧州そして南アフリカにも多くの実績があると聞いています。

PS 90か国という数字には驚きます。ほとんどの国々とも言えますね。おもにどういったアプリケーションで用いられているのでしょうか。

山口 ラインアレイモデルは設備とレンタルカンパニーへと万遍なく導入が進んでいるようです。先日も本国から導入事例が届いていたのですが、お隣の韓国では教会などがとても多いです。日本の教会と比較して、大きくコストをかける傾向がありますね。またSRカンパニーが導入している例も少なくありません。

PS カタログを拝見するとスピーカー・システムはむろんのこと、エレクトリック製品にも力が入っているようですね。プロセッサーやアンプが並ぶのですがこうした製品の数々、「Pro」モデルのセールスポイントはどこにあるのでしょうか。

山口 製品全体を通して言えることでは、きわめてコストパフォーマンスが高いところでしょうか。「高価で良いもの」は当然のこと、世の中には沢山あるのですが、ユーザーのみなさん全員がそれらを購入できるとは限りません。コストを抑えながらも良いものを、そうしたニーズにマッチしているところに同社の特徴があるかと思います。また、どちらかと言えば小〜中規模にかけてのラインアップが充実しています。

PS 「Wharfedale」といえば、コンシューマの世界では老舖中の老舖と言えるビッグネームですが、「Pro」側と技術的に交流があるのでしょうか。

山口 関係はあるようですね。長い歴史のなかで育まれたものが継承されていると言えます。

日本における導入実績と人気モデル

PS 日本でも300本を超える数がすでに導入されているとのことでしたが、どういったアプリケーションで使われる場合が多いのでしょうか。

試聴スタンバイ中の「WLA-25」×4および「WLA-25 SUB」×2(片側)
試聴スタンバイ中の「WLA-25」×4および「WLA-25 SUB」×2(片側)
山口 日本では現在28のユーザーが存在するのですが、そのうちの22社はPAカンパニーで仮設のレンタル業務が主となっています。残りの6ユーザーがいわゆる固定設備で、例えばホテルの宴会場といったところから、さほど大きくない規模の会館や体育館、公民舘といったところ。他には名古屋の「マハラジャ」、いわば昔ながらのディスコなどですね。やはり22ユーザーさんがレンタルカンパニーで北は北海道から南は沖縄まで幅広くお使いいただいています。

PS ちなみに売れ筋商品ということではどういったモデルが強いのでしょうか。

山口 現在最も数が出ているのは「Titan」と呼ばれる樹脂製のスタンドスピーカーで、いわゆる「エレクトロボイス」社でいう「Sx300」に代表されるようなものです。ウーファーサイズで言いますと8インチと12インチ、この両モデルが数としてよく出ています。

PS レンタルカンパニーでは稼動率が高くなる製品帯ですね。売り上げに貢献しますので頑張ってもらわなくてはなりませんし、勢い信頼性も必要になってきます。

山口 そのとおりです。このシリーズにも新商品があり、「Titan-Z」シリーズがそれにあたります。12インチクラスですとご存知のとおり、8Ωで300W前後が一般的かと思いますが、できればもう少しパワーがほしいといった要望に応え8Ω/500W、ピークで2000Wの許容入力を達成しています。

PS そうするとあとひと息、押せますね。

山口 ええ、今回も展示ブースで見ていただいているのですが、この商品が3月発売となるものでクラス中、最も期待しているモデルです。

PS うれしいですね。イベントでバンドが出てきたりすると、もうちょっと頑張ってほしいと思うことが少なくありません。もうひとつうかがっておきたいのですが、製品全体の傾向として、サウンド面でのコンセプトというのでしょうか。どのようなところを目指しているのですか?

山口 僕自身が感じたことで言えば、関わりだした当初の製品は傾向として高域寄りの音づくりがなされた印象がありました。それはそれで特徴的なところではあったのですが、ユーザーからの要望や音楽再生時のことを考えると低域の伸びもやはり欲しいと。そこでこの1〜2年で意見交換などをメーカー側と積極的に行ない、ここへ来てバランスが検討された商品が挙ってきました。新しい「Wharfedale Pro」と言ってもよい変化を見せています。

PS 市場からのフィードバックも受け入れる体制にあると。柔軟性のあるメーカーですね。

軽量&コンパクト リギングにも時短テクあり「WLA-25」

PS では先ほども会場で聴かせていただいた「WLA-25」についてうかがっていきます。まずはセールスポイントを具体的にいくつか教えてください。

「WLA-25」のフロント2点、リア1点から成るリギングポイント。シンプルな設計とデザイン、ラインアレイとしては驚異的な軽量化により女性でもワンマン・セッティングが可能
「WLA-25」のフロント2点、リア1点から成るリギングポイント。シンプルな設計とデザイン、ラインアレイとしては驚異的な軽量化により女性でもワンマン・セッティングが可能


山口 最も特徴的と言えるのが、とても軽量かつコンパクトなところが大きな部分です。この5インチウーファークラスのラインアレイ型ですと、大規模な現場というより1〜2名のスタッフ、そしてハイエースというパッケージになるでしょうか。実際そうしたサイズ感を想定し、ターゲットとしています。女性のスタッフでも負担にならない1本13kgという質量がポイントです。ほかに現在では「ラインアレイ」の認知度も上がってきまして、クライアント側からも使って欲しいといった要望が増えていることも事実です。コンパクトに展開されているカンパニーにもリクエストがある、と以前から聞いていました。そうしたなかで、高価なシステムは導入しにくいけれども応えていかなければ仕事が増えないといったことへの解決策として有効な価格を実現しているところも大事なところと言えます。
ラック内上)24bit96kHz AD/DAコンバーター内蔵、40bit内部DSPプロセッサーで制御する4in8out仕様のスピーカー・システム・マネジメント「Wharfedale Pro VERSADRIVE SC48」。ディレイタイム、コンプ/リミッター、PEQといったパラメーターのほか、これらをPC上でコントロールするエディターソフトウェアが付属する。ラック内下)Class D仕様の4chパワーアンプ「Wharfedale Pro DP-4100」(パラレル、ステレオ、ブリッジの3種類の動作モード/スイッチモード電源、内部回路にはショート保護や電源のオン/オフミュートなどを装備)
ラック内上)24bit96kHz AD/DAコンバーター内蔵、40bit内部DSPプロセッサーで制御する4in8out仕様のスピーカー・システム・マネジメント「Wharfedale Pro VERSADRIVE SC48」。ディレイタイム、コンプ/リミッター、PEQといったパラメーターのほか、これらをPC上でコントロールするエディターソフトウェアが付属する。ラック内下)Class D仕様の4chパワーアンプ「Wharfedale Pro DP-4100」(パラレル、ステレオ、ブリッジの3種類の動作モード/スイッチモード電源、内部回路にはショート保護や電源のオン/オフミュートなどを装備)


PS 技術的に新しい点と言ったところではいかがでしょうか。

山口 高域のウェーヴガイドです。これは先行モデルの「WLA-28」からコア技術を継承しているのですが、形状的にきわめてシンプルなものとなっています。この部分は他社さんも「売り」になる複雑なテクノロジーが搭載される部分ですが、「WLA-25」で小型化がなされシンプルながらしっかりとアレイ効果が得られる構造を実現しています。さらにポールマウントへの対応も可能となる予定です。

PS 使い勝手の側面はいかがでしょうか。リギングの際の金具関連や、最も大切な安全度と言ったところですが。

山口 方法としましてはフロント2点、リア1点の合計3点で留める構造を採用しています。まず前面を固定し、背面で角度を0°〜10°まで調整できる方法を採っていますので、フロントを留めた後は手離していただいて角度を決めながらリアを1点。作業は1人のみで完結します。このあたりは後発であることのメリットを活かして、市場で喜ばれる良いところを反映させています。

PS 拡張性というところで、フルレンジボックスはどの程度の数量を使えるのでしょうか。

山口 12本までは1つの専用グリッドでフライングすることが可能になっています。

市場のニーズを読みより小型でパワフルなサブウーファーを開発

PS 「WLA-25」を12本使用した場合、サブウーファーはどの程度、量が必要になるのでしょうか。

山口 むろん催しの内容にもよるのはご存知のとおりですが、バランス的には4本くらいが良いかと思います。ただサブウーファー「WLA-25 SUB」のユニットは口径が10インチを用いているため、数値的には50Hzあたりが再生下限となります。最大量でお使いいただく場合には、さらに18インチ程度のサブを追加することも最適な手段のひとつです。

PS 先ほどうかがったところでは、10インチ口径のバイアンプモデルである「WLA-210」を2年前の「フランクフルトメッセ」に出展していたにもかかわらず、市場の流れを重視して、さらなる小型モデルを先行リリースさせたと。

山口 ええ、これからはよりコンパクトかつパワフルなものが求められるのではないかと提言していました。おそらく日本以外からもそうした意見が出ていたかと思うのですが、当初の計画を一度止めて先に要望を採り入れた恰好で進みました。実はその「WLA-210」もこの3月中に発売を予定しています。

PS 柔軟で意気込みを感じますね。

山口 そうですね。レスポンスも早かったですし、マーケットの状況を優先しながら進めることができる良いメーカーかなと思っています。

PS 山口さんご自身の感触でも、メーカーコメントでもかまわないのですが、今回の「WLA-25」。できあがりの達成度といった観点からはいかがでしょうか。

山口 メーカーとしては当然ながら100点として送り出しているはずですが、僕の個人的な印象では80点くらいでしょうか。具体的には設備を睨んだつくりが少々優先されているなと思っています。
 サウンド面ではまったく問題はないものの、ツアーリングPAのような仮設の場合、連結したときのピンが内部に収納されず、残念ながら横に出ていると。あるいは1点でのフライングが難しい。他にはやはりシミュレーションソフトが欲しいところでしょうか。その点が減点と言うこともできますね。

PS そういった次回への課題点としっかり向き合っておられる点に好感を持ちます。ぜひ日本からの希望として本社開発陣にお伝えください。

今後のサポート体制

PS 「WLA-25」の詳細はこのくらいにしておきまして、今後検討されるユーザーさんも含め、既存のユーザーさんらが受けるサポート体制は現状どのようなスタイルでしょうか。

山口 基本的には大阪の本社、また名古屋そして東京に営業所を持っておりますので、お客様へ個々に担当いたします。また補修パーツはすべて日本国内で確保しておりますので、大阪のサービス部門が修理やパーツ出荷の対応をいたします。やはりその部分はしっかりと抑えておかなければならないところでして、国内保有をしておくことで極力時間を取らないよう体制を敷いています。

PS 最後の質問ですが、イースペックさんとはこれまでご縁がなかった場合でも、「Wharfedale Pro」製品をすぐに使ってみることは可能でしょうか。

山口 もちろんです。まずは弊社大阪本社にご連絡いただくか、ホームページから問合せて下さい。デモ機も揃えております。

PS 今日は展示やデモンストレーションの合間にお時間をいただきました。フレキシブルな対応ができるメーカーはユーザーにとって頼もしい限りです。お忙しいところ、長い時間ありがとうございました。

本件に関する問合せ先
イースペック株式会社
TEL:(06)6636-0372
URL:http://e-spec.co.jp/


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