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JBL PROFESSIONAL SRX800 Powered Series
SRシーンを黎明期から振り返ると、最も進化を遂げたデバイスのひとつにスピーカー・システムがあると考えている。特に位相制御に着目して設計されたモデルが登場した1980年代後半がターニングポイントのひとつではなかったか。その後、特に大規模SRではポイントソースからラインソースへと移行。さらに今ではスピーカー・システムのひとつの理想とされるような次世代型が登場し、すでに経験を得た向きも多いことだろう。
こうした変遷のなか、中心的な動きで舵を取ったのはやはり老舖メーカーの数々。各社新開発のテクノロジーで斬新な提案を行ない、あるいはその時々のニーズに応えながら独自のアプローチで時代の先端を担ってきた。また、フラッグシップモデルの成功で認知された技術は、やがて下位や小型モデルに浸透。ユーザーは規模や場所を選ぶことなく最新技術を享受できる。今回試聴を行なった「JBL PROFESSIONAL SRX800 Powered Series」もまさにそうしたひとつ。導入が容易な存在でありながらパワーアンプとDSPをキャビネットに内蔵し、良質再生の要となる最適な道具を抱かせた製品化がなされている。テスターとして参加願ったのは高橋幹弥氏および横山斉実氏。ともに「JBL PROFESSIONAL」とは旧友といえ、互いの成長を見ながら育った間柄である。早速両者の声に耳を傾けてみたい。
ライヴハウス「両国SUNRIZE」にて
PS 本日はご参加いただきありがとうございます。普段ならまだ仕込みやリハーサルに追われる時間帯ではありましたがここ、JR両国の駅直近にあるライヴハウス「両国SUNRIZE」さんで常設となっている「SRX835P+SRX828SP」を聴いていただきました。加えまして今日のために持ち込まれたひとまわり小型となる「SRX815P+SRX818SP」も同時に試聴願っています。ともにフルレンジボックス+サブウーファーといった組み合わせで、すべてパワードタイプ。内蔵されるDSPパラメーターへは有線LANでPCからアクセスしており、プリセットを含めましてさまざまなコントロールが可能です。仮設しました小型コンソールで再生するテスター持ち込みの各種ソースが試聴音源となり、その先はFOHコンソール経由で試聴機とつながっています。「SRX800」はメーカーwebサイト上で「ポータブル」のカテゴリーに分類されますが、そこには「VRX900」シリーズのようにラインソース型も含まれ、セットアップによってはサービスエリアも変化するといった、ポータブルといえどシステムの多様化が進んでいるのが現状です。

ポータブルスピーカーに求められる条件とは
高橋幹弥
高橋幹弥(たかはし・みきや)

1987年、都内のプロ用ゲネプロ専用リハーサルスタジオ「芝浦スタジオ」入社、音響機材のプランや施工、またスタジオスタッフとして働きはじめる。1993年12月18日に「池袋Adm」をつくる計画を受け、音響プラン、施工、またオペレーターとして参加。当時は「芝浦スタジオ」の音響部SR事業部の責任者として、ARBのチーフエンジニアなど多くの音響現場の経験を積み、本誌SRリポートにも登場したTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTやThe Birthdayのモニターを長きに渡って担当
PS さて高橋さん、まず現状認識として現代ポータブル型スピーカーの位置付けを確認したいのですが、単体として高性能化が顕著ですし、以前に比べ使われ方も変わってきていると思います。そのあたりいかがでしょうか。

高橋 あくまで個人的な意見ではあるのですが、まずそうした機材を使う現場を眺めてみると、仮設の場合は時間と人の制約が厳しくなり、少ない人数で素早いセットアップが求められることが多くなったなと感じています。そうした環境に対応できるスペックが現在では必要かと感じています。

PS 横山さんはいかがですか。

横山 音響という立場では、コンサートビジネスに関わるところ以外からの発注も当然ながらあります。講演会もあればカフェライブなどさまざまです。そうした際に近年の制御の効いたパワード型を持ち込むということは、難しく考えなくても音圧や音質に関してある程度以上のクオリティを確保できるところにあり、助かるところです。また、高橋さんの仰るとおり少人数、さらには1人で向かう現場も少なくありません。セットアップ時間の短縮や貧弱な電源環境へも対応できる柔軟性、故障しないこと、また手厚いサポートといったところが現在必要とされるのではないでしょうか。

PS 現在は女性スタッフも多数ですし、個々の重量ということもポイントのひとつかと思います。ポータブルの範疇で求められる大事な機能や性能ということでは?

横山 教科書どおりの回答ではあるのですが、現場へ持ってく毎に必ず音が出ること。性能が電源事情に左右されないこと。こうした事柄は最低限必要です。ただ最近はDSPを内蔵するスピーカー・システムがほとんどですね。動作電圧の変動や最下限がどこにあるのかが気がかりです。他には重量、僕自身はおよそパワード型で20kgを境に取扱いの意識を変えています。その範囲でスタンドやポールマウントの容易さを図ります。

高橋 横山さんと同じ意見です。重量に関しては、私自身がストレスなく思えるリミットがやはりありますね。そうした取り決めで仮設用に機材を導入〜運用しているのですが、ハンドリングが良く、クイックセットアップができ、ポテンシャルが高いこと。後はスタンドマウントした際に、高性能をアピールできるデザインと言いますか、立ち姿は大切だと思います。その点「SRX800」は、背面に液晶画面があり、さり気なく主張できるシステムかなと感じています。

横山 あとは消費電力だと思いますね。最近はほぼスイッチング電源が搭載され高効率になってはいますが、やはり一般電源の15A一口でそれだけ勝負ができるのか。そこは外せないところかと。

PS 今日は「JBL PROFESSIONAL」のサポートをご担当されている「ヒビノ」の田處良幸さんにもご同席いただいております。メーカー側としては、そうした小型高性能といった研究も行なわれているのでしょうか。

田處 そうですね。サイズ感については再生する空間環境がアメリカと日本とでは異なることもあり、多少認識が違うかと思うのですが、音作りしやすい製品をリリースするということでは共通です。具体的にはパラメーターで何かを増やしていくと言うより、不要なところを削って最適化することがメーカーのコンセプトとしてあります。さらに可搬性能が良く、PC制御でスピーカーの近くにいなくても音作りができる仕様などは、以前からメーカー側も考えていたことですね。

試聴01 SRX835P+SRX828SP
PS ではこの「両国SUNRIZE」さん常設の「SRX835P+SRX828SP」、片側1/1量のシステムについてうかがっていきます。まずおふたりの印象を聞く前に、毎日お使いになっているハウスエンジニアの岩田豊さん、システム更新でどういった印象をお持ちですか。

岩田 これに替わってからサブウーファーの質感がはっきりと変化しました。クラブサウンドを意識したような低域が好評で、ここではDJイベントも行うのですが、DJさんからも良好との意見を多くいただいています。

PS それでは高橋さん、印象はいかがでしょうか。

高橋 これまで30年、音響の仕事に携わってきたと同時に、現在でも「JBL PROFESSIONAL」の「4771」というモデルを使い続ける私にとって、最先端であることをひしひしと感じました。クラブサウンドを意識しながら誰でもが容易にプロフェッショナルなサウンドを提供できるところに来たのかなと思いました。

試聴に際し「ヒビノ」より準備いただいた「Soundcraft Si Expression」デジタル・コンソールと「両国SUNRIZE」より準備していただいた「パイオニアCDJ-200」CDプレーヤー
試聴に際し「ヒビノ」より準備いただいた「Soundcraft Si Expression」デジタル・コンソールと「両国SUNRIZE」より準備していただいた「パイオニアCDJ-200」CDプレーヤー
「Audio Architect」ソフトウェア。入力レベル、音量、位相反転、コンプレッサー、ディレイ、パラメトリックEQ、ミュート、アンプモニター等などがリモートでコントロールでき、特に固定設備での使用に推奨されている。このソフトウェアは「HiQnet」のwebサイト(http://hiqnet.harmanpro.com/)から無償ダウンロードが可能
「Audio Architect」ソフトウェア。入力レベル、音量、位相反転、コンプレッサー、ディレイ、パラメトリックEQ、ミュート、アンプモニター等などがリモートでコントロールでき、特に固定設備での使用に推奨されている。このソフトウェアは「HiQnet」のwebサイト(http://hiqnet.harmanpro.com/)から無償ダウンロードが可能


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