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 大画面ホームシアターが手に入れた〝最適化〟という大きな進化 12万対1という驚異のネイティブコントラスト比を実現しながら、4K表示技術、e-shiftテクノロジーを搭載したD-ILAプロジェクターの最高峰、DLA-X90R。その潜在能力の高さには目を見張るものがあるが、画像をスクリーンに投写するプロジェクターの場合、どうしても最終的な画質が設置環境に左右されてしまうという宿命がある。今回はこの悩ましい問題を解消すべく実用化されたオートキャリブレーション機能にスポットを当てる。

NHKと共同開発したe-shiftテクノロジーの実用化により、憧れの4K表示を手中に収めたX90RとX70R。上位モデルX90Rの最大の優位性は、光学回路及びD-ILAパネルの選別品の導入による高コントラスト化にある。3パターンのレンズメモリー、2D/3Dコンバーターといった新機能はいずれも搭載済みで、もちろんフィルム画質を追求した独自の映像モード、「フィルム1/2」についても、両機種ともにサポートしている。

その内容からしてX70Rの価格設定はかなり魅力的に映るが、実はもうひとつ、X90Rだけに与えられたアドバンテージがある。そう、その潜在能力を最大限に引き出すための新機能、オートキャリブレーションの搭載だ。これは市販の光学センサー(データカラー社製スパイダー3Pro/Elite、スパイダー4Pro/Elite)とプロジェクター本体を、JVCオリジナルのアプリ(無料)をインストールしたPCと接続し、スクリーン上の画像を分析することでその画質を最適化するというもの。

本体の設置位置、レンズシフト/ズーム位置、あるいはランプの経時変化など、プロジェクターの設置条件によって生じる各種特性のズレを補正し、JVCが考える理想の画質に近づけるのが狙い。また白壁や間接照明といった視聴環境による画質への影響を軽減することも可能だ。

家庭用プロジェクターとしては初めての試みだが、映像を投写して楽しむという視聴スタイルからすれば、スクリーン上の映像に最適な補正を行なうというのはごく当然のこと。購入したプロジェクターの最高の画質が約束されるという提案は大歓迎だ。

正直言って、ユーザーレベルでどのくらいの効果が得られるのか、半信半疑だったが、わが家の“とことんシアター”に運び込まれたX90Rの表現力を目の当りにして、その不安は一掃された。オートキャリブレーション機能使用前と使用後では、単にガンマ特性、ホワイトバランスが最適化されるということに止まらず、映像の落ち着き、深み、品位感と、見違えるような変化を示したではないか。

プロジェクターとしての総合的な表現力がワンステップ、いやツーステップ以上押し上げられた感じで、固定画素表示の常識を超えるようなしっとりとした味わい深い世界を描きだしたのだ。X90Rの潜在能力の高さを再認識させられたが、オートキャリブレーションによって、ここまで画質が変ってしまうとは……。

今回はこの機能の発案者であり、開発担当者でもあるJVCの中越亮佑さんをお迎えして、実際にキャリブレーションを行ないながら、使いこなしのコツ、ポイントについてお話をうかがってみた。


簡単に使えて、でも効果があるそんな機能を実現したかった

藤原:本機能を開発したもともとのきっかけをお聞かせください。

中越:これまでもアドビRGBを超える広い色域を活かして、素材に応じて忠実な色再現を実現するカラープロファイルや、フィルムライクな色再現を可能にするキセノンモードなど、新しい技術提案を行なってきたわけですが、今回のキャリブレーションもそうした流れの中で実用化されたものです。

藤原:いつかキャリブレーションをプロジェクターでもやろうと。

中越:初めはランプの経時変化による画質への影響を解消するのが狙いでしたが、いろいろと検証を進めていくなかで、レンズのズーム、シフトの位置によってガンマ特性が変化したり、F値の設定で色バランスが変ったり、セッティングによって工場出荷時の特性からずれてしまうことが分かりました。ならば設置した状態でキャリブレーションをかけて最適な補正を施せば、基本画質の改善につながるのではと考えたわけです。

藤原:ユーザー側で画質の最適化を行なうキャリブレーションという考え方は業務用モニターみたいですね。

中越:写真用の液晶モニターなどで採用しているキャリブレーションは、一定の専門知識を持った人が使うことを前提に作られていますので、一般のユーザーが扱うにはちょっと難しい。今回はPC画面の指示通りに作業を進めていけば、ガンマ、ホワイトバランスと、正確なトラッキングが得られるようになっています。またそこからさらに1歩踏み込んで、好みのカラースペースを選んでカスタム(プロファイル)にメモリーさせるなどの使いこなしも可能です。

藤原:キャリブレーションの精度はどの程度のものなのでしょう。

中越:精度ということになると、どうしても光学センサーの性能に左右されることになりますが、今回採用した4種類のスパイダーシリーズでもキャリブレーション用としては充分実用になる、良質なデータが得られています。

エンジニアが目指した理想の絵をすべてのシアターで再現する
dla-x90
JVC
DLA-X90R

¥1,050,000

●投写デバイス:0.7型D-ILA
●画素数:水平3840×垂直2160(e-shift)
●明るさ:1,200ルーメン
●コントラスト:120,000対1(ネイティブコントラスト)
●接続端子:HDMI入力2系統、色差コンポーネント入力1系統(3RCA)、RS-232C、3D SYNCHRO、LAN端子、他
●使用ランプ:220W UHP
●消費電力:360W(待機時0.8W)
●寸法/質量:W455×H179×D472mm/15.4kg
●問合せ先:JVCケンウッドカスタマーサポートセンター☎0120-2727-87
hr.jpg
photo  市販の測定用光学センサーでホームシアターの視聴環境を測定、DLA-X90R側でその環境に合せた明るさやガンマ特性、色の濃さなどを自動補正することで、本来の力を存分に発揮させる……というのが今回のキャリブレーション機能だ。もちろんその手順がややこしくては使ってもらえないので、JVCでは専用アプリを開発した(http://www3.jvckenwood.com/projector/support/calibrationsoft/dla-x90r_calibrationsoft.htmlから無償でダウンロード可能)。アプリの動作環境はWindows7 (32/64ビット)/Vista (32ビット)/XP(32ビットSP2以降)で、測定時には下図のようにセンサーとPCをUSBで、X90RとPCをLANケーブルでつないでおく。光学センサーは本文にもあるとおり、データカラー社のSpiderシリーズに対応している(今回はSpider3Proを使用)
キャリブレーション時の接続図 photo
X90Rのキャリブレーション機能とは
(1)映像を実測して、理想的な再現を行なう
(2)部屋の環境を測定して、自動補正を加える


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