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HOME > ヘッドホンでスピーカーの音場を再現するビクター WiZMUSIC90

ヘッドホンなのに、スピーカーで聴くワクワクが止まらない。ビクター WiZMUSIC90 オーディオ評論家3氏が一斉体験【前編】

測定はほんの数分

個人特性測定の流れ
(1) MEMSマイクで測定
耳内音響マイクを耳に装着し、スピーカー特性とルームアコースティック特性を計測。マイクのちょっとしたズレが結果に影響するため、調整は慎重に行なう
耳内音響マイクを耳に装着し、スピーカー特性とルームアコースティック特性を計測。マイクのちょっとしたズレが結果に影響するため、調整は慎重に行なう
(2) ヘッドホンで測定
マイクの上からヘッドホンを装着して、ヘッドホンの特性を計る。スピーカーの特性を再現すると同時に、ここで計測したヘッドホンの特性を打ち消して前方定位を再現する
マイクの上からヘッドホンを装着して、ヘッドホンの特性を計る。スピーカーの特性を再現すると同時に、ここで計測したヘッドホンの特性を打ち消して前方定位を再現する
(3) 測定には専用ソフトを使う
測定に使うPCは、スピーカーの影響を受けにくい部屋の後方に設置。このPC上にある専用ソフトからパルス音を再生し、応答特性から個人特性データを生成する
測定に使うPCは、スピーカーの影響を受けにくい部屋の後方に設置。このPC上にある専用ソフトからパルス音を再生し、応答特性から個人特性データを生成する
(4) EXOFIELDの効果を体験
スピーカーでのサウンドを確認した後、EXOFIELDの効果をオン/オフして頭外定位の効果とヘッドホンの音質をチェックした
スピーカーでのサウンドを確認した後、EXOFIELDの効果をオン/オフして頭外定位の効果とヘッドホンの音質をチェックした
――というわけで先ほど、JVCケンウッド メディア事業部の江島健二さんと山口優美さんに、ビクタースタジオ内「EX Room」にて、お三方の個人音場特性を測定していただきました。

小原 測定時間は本当に短いですね。スムーズに行けばほんの数分といったところ。

山本 話が戻りますが、そもそもなぜEXOFIELD技術を開発することになったのですか?

山口 2012年だったと思います。ヘッドホン特有の頭内定位を嫌うエンジニアが社内におりまして、ヘッドホンでもスピーカーを聴く時のような前方定位を実現したい、との思いから開発がスタートしたんです。

山本 なるほど。実はぼくもヘッドホンの頭内定位が苦手で、仕事以外で自分自身が使うことはほとんどありません。だからこのWiZMUSICも測定こそ受けたものの、まだ自分の中では半信半疑なんです(笑)。音を聴くのが楽しみです。

藤原 この測定は、基本的には頭部伝達関数を測っているんですよね?

山口 はい、そうです。耳に届く反射音や回折の物理特性を、耳道に挿入したマイクで測定します。これまでも頭部伝達関数を測定して音場を調整する試みはありましたが、それらは基本的にダミーヘッドに取り付けたマイクで測定したものだったり、数人の測定値を平均化したものがほとんどでした。WiZMUSICがそれらと違うのは、完全に個人の測定値のみで調整を行なうところです。

藤原 測定は個人の聴力や聴感にまでは及んでいないわけですね?

山口 そうですね。ですから、Aさんの測定値をBさんが聴けば、BさんはAさんの聴いている音量や音色までも追体験できる、というわけではありません。あくまでもその人の耳に届く音の特性を測定するだけです。

小原 その人の“聴こえ方”までわかってしまったら怖いですね。「あいつ、こんな音で聴いてるの?」とか言われそう(笑)。

――ではお三方それぞれに、EXOFIELDをオンにした状態で音を聴いていただきましょう。

オーディオ評論家3氏のファーストインプレッション

小原由夫の場合
小原由夫
小原 ……これはすごいとしか言いようがありませんね。本当にすごい。だって、ヘッドホンの頭内定位が全然ないんですよ。スピーカーで聴くのと同じように前方定位する。そして、この部屋でのPMC MB2のサウンドがしっかり再現されている。というのも、私は以前、その先代機のPMC MB1をマルチチャンネルで使っていて、自分の中に染みついている音の記憶が甦ってきました。

山口 恥ずかしながら、私の測定値でも聴いていただきましたが……。

小原 全然違いますね。低域がスカスカに感じられる。あまりに違うので、聴いた瞬間に吹き出してしまいました(笑)。このHA-WM90というヘッドホンのポテンシャルも大したものだと思います。EXOFIELDオフの状態で聴いても、とても上質な音を聴かせてくれました。

藤原陽祐の場合
藤原陽祐
藤原 以前に子安で測定して聴かせてもらった音とは比較にならないほどいい音でした。同じEXOFIELDという技術を使っても、測定場所やヘッドホンでここまで印象が変わるんですね。音場がどっしりとしていて、こういった調整技術にありがちな作為感がまったくない。

 山口さんの測定値で聴くと音場の幅が狭くなり、スピーカーで聴いている感じがずいぶん薄れてしまいます。音像の定位も変わってしまうし。眼前にスピーカーがあると、その効果がわかりやすいですね。ヘッドホンをしているのに、スピーカーの音を聴いているとしか思えない。これは楽しいですね。いろいろな可能性を感じます。

山本浩司の場合
山本浩司
山本 恐るべき効果です。ぼくの苦手な頭内定位の重苦しさがすっきりと解消されて、豊かなステレオイメージが前方定位する。EXOFIELDをオンにすると音場が調整されるだけでなく、音そのものがよくなったように感じます。全体が明るく、スムーズな印象になる。とてもリッチな体験です。


山口 小原さんと藤原さんの測定値でも聴いていただきましたが、いかがでしたか?

山本 ずいぶん違いますね。ここまで違うのかと。まずファントムセンターの位置が違います。小原さんの測定値は音像が高めの位置に定位して、全体的にハイ上がり。藤原さんのは定位の位置は下がるけれども、中域が薄く感じる。周波数特性がまるで違うんですね。やっぱり自分のが一番いいな。当たり前だけど(笑)。

――この後は、お三方の鼎談という形で、引き続きWiZMUSICを体験された印象をお話しいただきたいと思います。よろしくお願いします。

>>>【後編】に続く
1:WiZMUSICとは 2:90と30の違い 3:体験レポート

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