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HOME > in pursuit of purity マランツが目指す“純粋な”AV SR8012

HiVi12月号の154ページでも紹介した通り、マランツから一体型AVセンターのハイエンドモデルSR8012が発売される。同社のAVセンターと言えば、直近ではコントロールAVセンターAV8802などが発売されていたが、現在のラインナップは薄型モデルのNR1608があるだけ。いささか寂しい状態だったことは否めない。そんな中、突如登場したのがこの高級モデル。ここにはどんな戦略が隠されているのだろう。(編集部)
営業企画室 マーケティング 髙山健一さん
営業企画室
マーケティンググループ
髙山健一さん
GPD エンジニアリング マランツ サウンドマネージャー 尾形好宣さん
GPD エンジニアリング
マランツ サウンドマネージャー
尾形好宣さん
グローバル プロダクト ディベロップメント プロダクト エンジニアリング 高仲 渉さん
グローバル プロダクト
ディベロップメント
プロダクト エンジニアリング
高仲 渉さん
 マランツのAVセンターに対して、貴方はどんな印象を持っているだろうか。最近ご無沙汰だったなぁという方が大半ではなかろうか。もちろんこれまで休んでいたわけではなく、北米の高級AVセンター市場(700ドル以上)では、近年シェアナンバー1を堅持し、主にインストーラーから手堅く支持されてきたのである。

 しかし、お膝元であるここ日本でのマランツは、ハイファイメーカー、ピュアオーディオブランドというイメージが根強い。過去には斬新な提案(サラウンドデコード機能を搭載した2chプリメインアンプPS-17SAを発売するなど)もしてきたが、それらが散発的なアプローチに見えたことも確かだ。

開発に1年半以上をかけたひさびさの一体型高級機の登場

 そんなマランツがいま、本腰を入れて日本市場に取り組まんとしている。満を持して送り込む一体型AVセンターSR8012がその第一弾だ。ディーアンドエムホールディングス社営業企画室の髙山健一さんが心境を吐露してくれた。

 「米国市場ではセパレート型AVセンター、一体型AVセンター、そしてスリムな薄型機という3つのラインを展開していますが、中心となるのはセパレート型で、インストーラーがセッティングする形態がメインです。日本でも弊社はクレストロンの代理店を務めるなど、インストール系販売店さんと一緒にトータルソリューションを提供していた時期がありました。しかし、私たちの計画通りには行かなかったのが実情です。今回仕切り直しを図るに当たり、基幹モデルとなる製品登場のタイミングを見計らっておりました。SR8012はグローバルモデルであり、厳しい耳を持つ日本のAVファンにもアピールできる製品と自負しております」

 同社のコンポーネントの音質チューニングを一手に受け持つマランツ サウンドマネージャーの尾形好宣さんが続ける。

 「PS-17SAは、プリメインアンプPM-17にデコーダーを内蔵したもので、SACDのサラウンドの登場のタイミングとも重なったことから、“ピュアサラウンド”というキャッチフレーズを掲げてマルチチャンネル再生を積極展開しました。パワーアンプを増設することでマルチチャンネルに発展できるのが特徴で、ハイファイを意識しながらAVとの融合を模索した製品でした。ユニークなコンセプトでしたが、残念ながら後が続きませんでした」

本体裏には「MADE IN JAPAN」の銘が光る。SR8012は、ディーアンドエムホールディングスの開発拠点であり、工場でもある白河で生産されるのだ
▲本体裏には「MADE IN JAPAN」の銘が光る。SR8012は、ディーアンドエムホールディングスの開発拠点であり、工場でもある白河で生産されるのだ
 その後は一体型中心のラインナップを展開していたが、2008年のAV8003/MM8003以降、マランツのAV戦略は高級機路線に大きく舵を切る。セパレート構成で推し進める方針だったと髙山さんは振り替える。

 「PS-17SAを発売した2000年当時はまだ5chがベースでしたが、近年の“イマーシブ”サラウンドの登場でAVが新たな次元に到達しました。そこで、セパレートアンプで培ったノウハウを一体型の高級路線に持ち込み、再提案してみてはという気運が社内でも高まり始めたんです。特に日本市場は一体型モデルに求めるレベルがひじょうに高く、再チャレンジするには絶好の機会と捉えました」

SR8012は11chアンプを内蔵し、最大7.1.4のオブジェクトオーディオ再生に対応する。Auro 3Dに対応することも特徴で、視聴位置真上の「ボイス・オブ・ゴッド」スピーカーを含むAuro10.1ch再生が可能だ
▲SR8012は11chアンプを内蔵し、最大7.1.4のオブジェクトオーディオ再生に対応する。Auro 3Dに対応することも特徴で、視聴位置真上の「ボイス・オブ・ゴッド」スピーカーを含むAuro10.1ch再生が可能だ
 実はSR8012は、構想から完成までに1年半という長い月日を要している。その間にコンセプトが一時リセットされ、プラットフォームの刷新まで実行されたという。その背景には、Auro(オーロ)3D等の新フォーマットの動向を見定める必要があったようだが、久しぶりに手掛ける高級一体型モデルゆえ、より慎重かつ綿密なプランニングが図られたことも想像に難くない。



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