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HOME > PANASONIC VIERA 60CX800N

魅惑の4K映像に驚嘆するPANASONIC VIERA 60CX800N
↑高輝度広色域IPSパネルの性能を引き出すパナソニック独自テクノロジー「ヘキサクロマドライブ」。暗いシーンから明るいシーンまで最適な色再現、階調性を実現。オリジナル映像の色に迫る豊かな色彩を再現
photo
 フルHDから4Kへ。フラットディスプレイの高画素化が進む中、ビエラの最新モデルは解像度以外の画質要素にも手を入れてきた。コントラストレンジの拡大と階調表現、そして豊かな色彩感の描写に、それぞれ独自のアプローチを行なってきた。パナソニックは、これまでロサンゼルスにあるパナソニックハリウッド研究所(PHL)を通じ、ハリウッドの映像制作に携わるエキスパートと積極的に協調関係を築き、映画の本場で画質を磨いてきた。当然、Ultra HD Blu-ray(以下UHD BD)のリリースにあたっても、ハリウッドと密接に
関わりUHD BD対応機器の開発に力を入れてきたが、ディスプレイ分野においても連携をしっかり構築してきたという。UHD BDの市販前に、どのように新しいパッケージメディアをディスプレイに表示するかを、先行して開発できるのは、大きなメリットだろう。これもオーディオビジュアルファンにとっては心強く映るに違いない。

 CX800Nシリーズは今年春に誕生したが、UHD BDの登場を見越して、発表当初からHDR対応のヴァージョンアップも想定して開発されてきた。今回の取材でも、今春の時点で先進性が盛り込まれていることを改めて確認でき、パナソニックの4Kディスプレイに賭ける意気込みが再確認できた。

広視野角IPSパネルを
積極的に使いこなす
 すでにCX800Nシリーズについては本誌でも幾度となく取り上げられているが、注目すべきはやはり広視野角を特徴とするIPSパネルを採用し、直下型LEDバックライトによるエリア駆動を行なうことで高画質化に取り組んできた部分だ。多くのライバルがVSパネルを採用する中、パナソニックがIPSを選んだ理由は正面だけでなく側面から視聴しても均一な画質が得やすい、すなわちリビングにおけるファミリーユースを考慮してのことである。

 本誌の読者ならIPSとVAパネルそれぞれの長所や短所はよくおわかりのことと思うが、パナソニックはパネルの特性を知り尽くしたうえで、弱点をそのままにしておかず、積極的に使いこなしてきた。

 HDR映像で問題となる高輝度部で白潰れに関しては、独自のトーンカーブを採用し白側の階調を豊かに描き出すような工夫も加えているし、暗部側の黒潰れや黒浮きについてもバックライトのエリア制御のアルゴリズムを見直し、ていねいな再現性が得られるように作り込まれている。

 色再現については、DCI(デジタルシネマ・イニシアチブ)相当の広色域パネルを「ヘキサクロマドライブ」と呼ぶオリジナル技術で駆動して、低輝度部で発生する色域の縮減が起こらないよう細心の注意を払っていることも大きな特徴である。つまり液晶パネル特有の暗部での色域のねじれを三次元のテーブルによって元に戻し、忠実な発色を心がけているのである。

 また、フェイストーン(肌色)などの中間色についても、パネルでの表示のズレを補正するようなアルゴリズムを盛り込み、忠実な再現を目指している。

↑→画面角度に3°の傾斜でリビングのローボード設置を考慮したスラントデザインスタンド。背面からみるとアーチ型のスッキリとしたフォルム。パネルからスタンドまで、まるで一体型のような造形美をかもし出す
↑IPS液晶パネルを採用し、上下左右178度の広い視野角を確保。家族で楽しむリビング大画面テレビにはこの視野角がうれしい
 こうした基礎体力の高さを基礎として、次世代4Kディスプレイに必須となるHDRへの対応をスムースに図っている。HDRがHigh Dynamic Range の略であることからもわかるように、映像の再現力を飛躍的に高める新技術だ。一見、輝度に関わる表現力を高める新技術と思いがちだが、実は解像力や色再現を含めた総合的な画質改善技術なのである。

 いままでのテレビ放送やBDで使われている色域(BT.709)に準じた信号を、パネルが備えているDCI相当の広色域へ拡張する「カラーリマスター」機能を備えている。ポイントは、色域を広げる際に、元信号にある中間調を大切にし、フェイストーンを損なわないような処理にしているところで、鮮やかな色合いと自然な中間色を両立している。これらのアプローチは、UHDや次世代放送などに採用されるBT.2020色域の信号を、どのように広色域パネルに表示するのかという基礎的な技術でもある。

 また、CX800NシリーズにはCalMANというソフトを用いたマスターモニターグレードの自動キャリブレーション機能が用意されている。これはプロ用スタジオで使われる画質調整用機能であり、前述のソフトと測定用カメラが必要になるが、重要なのはそこまでのポテンシャルをこのシリーズのモデルは備えていることだ。

 画質調整機能ではそれ以外にも、タブレットやスマホにインストールした「TV Remote 2」アプリ内の「スマートキャリブレーション」の提案にも注目したい。タブレットやスマホの画面を見ながら色域補正やガンマ、ホワイトバランスなどが調整できる機能で、視覚的にわかりやすく、仮に途中で調整が難航してもリセットをかければ、すぐにデフォルト値に戻せるため、たいへん便利だ。ユーザーとなった暁にはぜひとも一度試して欲しい。

 また本機では、音質面での新たな取り組みが行なわれている。パッシブラジエーター付きのウーファーユニット2基をディスプレイ背面に、中高域ユニットは本体下端ぎりぎりにセットしている。これらのユニットは、位相と周波数をデジタルフィルターでコントロールされており、4Kの高画質に見合う音づくりを目指す。いくぶんソフトな感じもするが、サイズに見合った量感のあるサウンドを聴かせてくれる点で合格といってもいいだろう。

4K LCD DISPLAY
Panasonic TH-60CX800N オープン価格
●画面サイズ:60型●解像度:水平3840×垂直2160 ●内蔵チューナー:地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×3 ●接続端子:HDMI入力3系統、色差コンポーネント入力1系統(D4)、コンポジット映像入力1系統、USB3系統(タイプA)、ほか ●寸法/質量:W1347×H827×D318mm/約26kg(スタンドを含む) ●ラインナップ:スラント型スタンドCX800Nシリーズ(55/49型)、垂直型スタンドCX800シリーズ(60/55/49型)
http://viera.jp
世界最大の動画配信サービス「NET FLIX」ボタンが配置された通常リモコンのほかに、音声や指で感覚的操作が可能な「音声タッチパッドリモコン」が付属
←世界最大の動画配信サービス「NET FLIX」ボタンが配置された通常リモコンのほかに、音声や指で感覚的操作が可能な「音声タッチパッドリモコン」が付属
↑スマートキャリブレーション機能は、スマホアプリ「TV Remote 2」で調整できる映像設定機能。操作内容を視覚的にとらえながら、色相、彩度、明度、ゲイン、ガンマ、明るさ、色合いなど、映像設定がより簡単にできる(iOS 5.0.1以降のiPhone /iPod touch / iPad、Android 4.0以降のAndroid端末で使用可能)

UHD BDの初号機
UBZ1との連携で
発揮される4Kディスプレイ
としての総合力
 それではシリーズ最大の60CX800Nの画質について印象を記しておきたい。最初に「シネマプロ」モードで、BDソフト「シンデレラ」(2015年の実写版)から、魔法によって美しく着飾ったシンデレラが宮殿に入場するシーンを再生した。豪華絢爛な宮殿内の装飾とシンデレラのブルーに映えるドレスの色彩の鮮やかさに、このモードの仕上がりに並々ならぬエネルギーが費やされていることがわかる。キラキラと輝くドレスとガラスの靴の質感も実によく描き出す。暗部に至る微妙な階調もよく表れているし、ノイズ感もていねいに抑えられていて見通しもよい。

 戦前に甲子園に出場した旧制中学を描いた野球映画「KANO 1931海の向こうの甲子園」のBDから、学生が田んぼを駆ける日中(デイライト)のシーンを観る。まだ実のつかない稲のグリーンが青々としていてぬけるようだし、青空も混じりけがなく実に清々しい。正しい色彩で表現したいという技術陣の思いが感じられるような映像だ。「ヘキサクロマドライブ」では1フレームごとにかなりの色数で補正しているということだが、その弊害もなく色の純度の高さがしっかりと描き出されている。

 BDにおいてもここまでの再現力があるとなると俄然UHD BDへの期待が高まる。残念ながら現時点ではパッケージソフトはリリースされていないが、UHD BDの開発用ソフトから、いくつかの映像を4K&HDRの状態で視聴できた。ひじょうにわかりやすかったのが機械や計器を映した映像で、それらの表示が原色に輝いて、その鮮やかさに唖然とした。BDではここまでの色の深みはお目にかかれないだろうと感じた。とにかく驚きの表現力だ。また、人物を映した映像では、着ている服の質感までよくわかり、細かい光のピーク感が綺麗に出ているが、HDR対応だからと言って、むやみに光らせ過ぎるわけでもなく、輝いている部分の中にある色味が失われていないことにも感心した。

 「シネマプロ」モードは全暗環境での視聴に適すが、リビングルームではそうした状況を作りだすことはなかなかに難しい。そうした時には室内の条件に合わせて「リビング」モードを選べばよいし、CX800/同Nシリーズはそうした環境にも申し分のない適応能力を備えている。

 映画以外のBDパッケージでも高画質が存分に愉しめるが、ニュースやドラマなどの放送コンテンツでもパネルの高い実力と巧みな画質設計の恩恵を受けられる。もちろんCX800/同Nシリーズがもっとも力を発揮するのはDMR-UBZ1と連携しUHD BDを再生したときだろうが、4Kディスプレイとしての総合力こそ、いちばん大きな魅力といえるのではないかと思う。

提供:パナソニック


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