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HOME> Pioneer BDP-LX88

いま私たちができる すべてを尽くした パイオニア こだわりの入魂モデルPioneer BDP-LX88
第24回HiViグランプリ金賞の栄誉を射止めたパイオニアBDP-LX91の登場から約6年の歳月を経て、次世代のフラッグシップモデルとして開発されたBDP-LX88。BD/DVD再生はもとより、CD/SACD/DVDオーディオ再生にも対応したユニバーサルプレーヤーとして仕上げられ、ハイレゾ音源までサポートするネットワークプレーヤーとしての機能も追加された。LX88はいかにして企画され、製品化されたのか。今回は技術陣のキーマン3人を訪ね、開発秘話をうかがった。
藤原陽祐
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歴代モデル左より
LDプレーヤー LD-S1(1981年)
LD-X1(1989年)
HLD-1000(1993年)
HLD-X0(1995年)
HLD-X9(1996年)
DVDプレーヤー DV-S9(1997年)
DV-AX10(1999年)
DV-AX5AVi( 2005年)
BDプレーヤー BDP-LX91(2008年)
藤原 BDプレーヤーの最高峰としてBDP-LX91が登場したのが2008年。それから6年の間に、ブルーレイ3Dが実用化され、4K撮影や4Kマスターを使ったBDが多数リリース、さらに4Kテレビ/プロジェクターも普及し始めています。オーディオ面では、ハイレゾ音源が徐々に人気を集めており、BDオーディオという提案も注目を集めています。ところがこの魅力溢れるクォリティメディア、BDを再生するBDプレーヤーに目を向けると、激しい価格競争にさらされ、低価格モデルが市場を席巻しています。パイオニアが満を持して開発したBDP-LX88はこうした状況下に登場したわけで、発表以来、BD、DVDといったパッケージメディアをこよなく愛すAVファンの期待は、大きく膨らんでいます。

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高橋 BDだけではなく、われわれが軸足を置くAVを取り巻く環境はここ数年で大きく変わり、AVセンターの実力もLX91の開発当時とは比較にならないぐらい上がっています。その時点では、心血を注ぎ、すべてやり尽くしたつもりでしたが、6年もの年月が経つと、あれもやりたかった、これもやりたかったと、色々と欲が出てくるんですね。約1年前に組織替えがありまして、われわれはAV専業の会社になったわけですが、この時、営業、企画のメンバーに私のそんな思いを率直に話してみました。すると彼らの反応が凄かったんです。「LX91の後継機をぜひやろう」とにわかに機運が盛り上がり、LX88の製品化につながったというわけです。

藤原 今回は以前にも実績のあるメディアテック社の基本システムを採用し、SACD、DVDオーディオの再生も可能なユニバーサルプレーヤーとして仕上げられています。

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↑HD高画質化映像処理技術「Precise Pixel Driver」と、最新規格HDMI2.0のフルスペック4K出力の新開発「4K Reference Converter」を搭載したメイン基板
河野 メディアテック社とはDVD時代からの付き合いで、ディスク再生におけるサーボの制御など、一緒に開発してきた経緯があります。今回も物理的なサーボから理論も含めた総合的なプレイアビリディに至るまで、信頼性を高めながら、基本的なクォリティに磨きをかけていきました。高級BDプレーヤーに相応しい基本システムを構築していったわけです。

藤原 パイオニア側から要望をだしながら、カスタムメイドのシステムを作り上げていったということですか。

技術部 部長 高橋 央さん 技術ノウハウの積み重ねが実を結びパイオニア史上最高の画質、音質に仕上げられたと考えています 河野 はい。ドライブメカニズムも新規に起こし、その振動がトレイから筐体へと伝わらないように、トレイカバーとベース部を分離して、スプリングでつなげるという実に凝った構造を採用しているんですが、これもガラガラ、バタンというPCのような動作では元も子もありません。ローディングの動きひとつとっても、滑らかさはもちろん、動作の質感にまでこだわりながら、仕上げていきました。

藤原 伝統の3チャンバー構造をとる高剛性シャーシも大きな話題です。

平塚 高級BDプレーヤーを開発できるチャンスですから、やるならとことんこだわろうと、色々な可能性を試してみました。何をやっても変化する音については、材質や塗装の色を、そして制振塗装を試し、響きの質に徹底してこだわりました。リーケージや振動の影響が音質を左右するトランス周りは、比較試聴のうえEIトランスをケ ースで被うことを決めました。銅メッキを施し、制振塗装を加え、さらに内部の定在波の影響を軽減するようf字孔のマークをつけようと、どんどんエスカレートしていきました(笑)。とにかくどんな素材にも固有の音があるので、いやな音がしないように心がけながら、鮮度を高めていきました。

藤原 信号処理の話を聞かせてください。

平塚 基本システムとしての素性は理解していますが、今回のような高級機で使うとなると、注意しなければならない部分もあります。CD/SACDのような映像がないディスク再生ではダイレクトボタンを押すことにより、HDMIやデジタル出力回路動作を止め、より高品位再生ができるようにしています。加えてここ数年で蓄積したノウハウを反映させ、高級機としてふさわしいシステムに仕上げていったという感じです。AVセンター側で同期を制御するPQLSはBDやDVD、CDだけでなく、SACDやハイレゾ再生でも有効です。

技術部 第一技術部 技術一課 副参事 平塚 友久さん 蓄積してきたわれわれの技術ノウハウを反映させながら響きの質に徹底してこだわりました PIONEER BDP-LX88
藤原 映像にしても、音声にしても、前段でできるだけ鮮度の高い状態で、豊かな情報を確保して、後段でそれを料理するという考え方ですね。後段の処理はどんなものなのでしょうか。

河野 映像処理はまず1080/24p/60pを獲得するHD用のICと、そこから2160/24p/60p(4K)にアップコンバートするICの2段構成になります。まずテクスチャーとノイズの見極めを行ない、それぞれ適切に補正をしながら、細部の質感を向上させたうえで1080/24p/60pに変換し、そこから一気に4Kアップコンバートするという考え方です。

藤原 今回、HDの画像処理用には「Precise Pixel Driver」を、4Kアップコンには「4K Reference Converter」を採用したのとことですが、その狙いは。

河野 それぞれ適材適所で使い分けるという考え方で、前者は3次元処理が得意で、細かな画像処理ができること、後者については、基本性能の高さに加えて、現段階で唯一、HDMIバージョン2.0のハイスピード処理に対応していることが決め手になりました。絵づくりという部分では、テストパターンによる検証だけでなく、映画、アニメ、ビデオ撮りと、さまざまなコンテンツを繰り返し見て、チューニングしています。多彩な画質モードを用意していますので、ぜひ積極的に試してもらいたいと思っています。

藤原 アナログ音声出力はアンバランス、バランスともにステレオ出力となりました。



技術部 第二技術部 設計三課 課長 河野 弘さん さまざまなコンテンツを繰り返し見て徹底した画質チューニングをしました 多彩な画質モードを試してほしい平塚 マルチチャンネル再生は、さまざまな位相管理が必要です。そこはAVセンターに任せて、2ch再生でベストを目指すというスタンスです。DAC ICにはESSテクノロジー社の最高峰「ES9018S」を採用していますが、この使いこなしには少し手こずりました。Dレンジが広く、情報量が多いだけに、とにかくちょっとしたことで音が変わってしまいます。部品の配置や、パターンの等長配線を、L/Rで徹底して合わせ込みながら、グラウンドをL/Rで分けたり、メイン電源からDAC専用にローカルの電源を組んだりと、ノウハウと物量を投入し調教した感じですね(笑)。最終的には響きの緻密さ、消え際の滑らかさなど、豊かな空間描写を実現しながら、ピタッとフォーカスの合った力強いサウンドに仕上げられたと自負しています。

高橋 今回、シャーシの剛性を高めながら、徹底して各種回路の干渉を抑えていくというディスクプレーヤーとしての基本を、とにかく愚直なまでに突き詰めていきました。電源部、ドライブ・デジタル部、アナログオーディオ部をそれぞれ独立配置するという3分割シャーシ構造もその思いの表れですが、回路面ではメイン基板に6層インタースティシャル・ビア・ホール(多層構造を備えつつ、非貫通の穴をあけた基板)の技術を採用するなどして、徹底してグラウンドの強化を図りました。こうした細かな技術、ノウハウの積み重ねが実を結び、パイオニア史上最高の画質、音質に仕上げられたと考えています。

ディスク再生技術を集結し完成させた渾身の1台
 BDP-LX91以来の大物の開発。パイオニアの威信をかけた高級BDプレーヤーの開発となると、普及機とは比較にならないくらいのマンパワーが必要になるが、ただ単に有能な技術者を集めただけでは、こだわりのAVファンを唸らせるだけのBDプレーヤーに仕上げるのは難しい。

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↑アナログ回路には、ハイエンドオーディオ用DACチップ、ESSテクノロジー社製ES9018Sを採用。ノイズ、ジッターを徹底的に抑制し、より安定したD/A変換を実現した高精度クロック「Precision Audio」も搭載。最適チューニングを施す
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↑高音質を支える重量感のある亜鉛ダイキャスト製インシュレーター
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↑パーツメーカーと共同開発した高音質オリジナルコンデンサー
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↑オーディオ専用の大容量、高レスポンス仕様の電源トランス。f字孔マークの凹凸は定在波の抑制を意図している
 そこで今回は既存のBDの設計チームに加えて、HLD-X0、DV-AX10、BDP-LX91と過去の高級プレーヤーを手がけたエンジニアたちに声をかけ、特別なプロジェクトとして開発が進められた。皆、高級機をつくるというマインドに溢れた熟練の技術者であり、誰もがBDP-LX91を超えるプレーヤーを世に送りだしたいという強い思いを胸に秘めていた。

 「BD開発から離れて、5年以上経っている人もいましたが、始まってみると、BD開発に戻ってきたことで、皆、俄然生き生きと取り組んでくれました。また、その熟練エンジニアに呼応するように、新たに加わったエンジニアも、実にいい仕事をしてくれました」(高橋さん)

PIONEER BD PLAYER photo photo
BDP-LX88
●再生メディア:BD、CD、SACD、DVDビデオ、DVDオーディオ●接続端子:HDMI出力2系統、アナログ音声出力2系統(XLR、RCA)、デジタル音声出力2系統(同軸、光)、LAN1系統、その他●再生可能デジタルファイル形式:WAV、FLAC、AIFF、ALAC、DFF、DSF、他●対応サンプリング周波数/量子化ピット数(デジタルファイル再生時):〜192kHz/24ビット(PCM)、〜2.8MHz/1ビット(DSD)●寸法/質量:W435×H131×D339mm/14.2kg●ラインナップ:BDP-LX58(¥98,000税別)●問合せ先:パイオニア(株)カスタマーサポートセンター フリーダイヤル:0120-944-222
 LDプレーヤーから始まり、DVD、BDプレーヤーと、パイオニアが長年の間、育み、進化させてきたディスク再生技術を集結して、完成させた渾身の1台。その映像とサウンドに共通して言えることは、表現がニュートラルで、ヌケがよく、汚れを感じさせないこと。フレッシュでありながら、大人っぽい落ちつきを伴なった再現性で、視聴者をグイグイと引き込んでくる、ある種の力強さがある。わが家のシステムの一員として迎い入れたとき、果たしてどんな世界を描き出し、感動を与えてくれるのか、いまから楽しみでならない。

提供:パイオニアホームエレクトロニクス株式会社




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