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新潟放送 メディアシップスタジオ 取材協力:株式会社新潟放送、ヒビノインターサウンド株式会社、ローランド株式会社
 新潟県を放送対象地域とする、TBS系列の地方局「新潟放送」。昨年、創立60周年を迎えた、上越〜北陸地域で最も歴史のある放送局だ。地方局でありながら自社制作の番組も多く、2004年の新潟県中越地震の際は、テレビとラジオの両方で放送を行なっている強みを活かし、独自に編成を組んで詳報を伝え続けた。新潟の人たちにとっては、無くてはならないメディアと言っていいだろう。

 そんな「新潟放送」は先頃、市内に完成した新しいランドマーク、「メディアシップ」の1階にサテライト・スタジオを開設。テレビとラジオの両方で、公開放送が行なえる設備を整えた。そこで本誌では新潟に足を運び、新しいサテライト・スタジオのコンセプトと機材について、「新潟放送」技術局技術部の井上耕栄氏に話を伺ってみることにした。
REACが実現したスタジオ・スペース/
アナウンス・ブース共用の
可動式ミキシング・システム
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「新潟放送」が新設したサテライト・スタジオ「メディアシップスタジオ」のコントロール・ルーム
——— まずは、新しいサテライト・スタジオが入っているこの「メディアシップ」というビルについておしえていただけますか。

井上 「メディアシップ」は、新潟の地方紙、新潟日報を発行する「新潟日報社」さんが本社を移転するために建てられた高層ビルなんです。「新潟日報社」さんは新社屋を建てるにあたって、すべてを新聞社のオフィスにするのではなく、下の階にはホールやスタジオ、カルチャー・スクールといった文化施設を開設して、地元の人たちの交流・情報発信の拠点にしたいと考えられたんですよ。ですので、14〜18階には「新潟日報社」さんの本社が入っているんですが、8〜13階には様々な会社のオフィスが入っており、また1〜7階は「日報ホール」という多目的ホールや、カルチャー・スクールなどが入った学術・文化・交流・商業フロアになっているんです。さらに19〜20階は展望フロアになっていて、日本海や佐渡、信濃川などを一望することができるんですよ。これまで新潟にはなかったタイプの施設ですね。オープンは今年4月のことです。

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メイン・コンソールとして導入されたのは、「ローランド」の「V-Mixing System」。ミキサーが「V-Mixer M-480」、入出力ユニットはアナログ24ch入力/16ch出力の「Digital Snake S-4000S」が2台という構成で、可動式のデスクに設置。通常はアナウンス・ブースの脇に置かれているが、必要に応じてスタジオ・スペースの方に移動できるようになっている

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メディアシップの1階に設けられたスタジオ・スペース。道路に面し、開放的な空間になっている
——— そんなビルの中に、サテライト・スタジオを開設することになったのは?

井上 一昨年くらいに「新潟日報社」さんの方から、“本社を移転して新しいビルを建てるので、その中にサテライト・スタジオを開設したらどうか”という話をいただいて、それは我々にとってもいい話だと思い、引き受けることにしたんです。「新潟日報社」さんとは、前にも共同でサテライト・スタジオを開設したことがあったんですよ。10年以上前に新潟駅を改修する際に、「新潟日報社」さんとJR東日本と我々の3社で、駅の中にサテライト・スタジオを開設したんです。そこは、今年の3月まで使用していました。

——— 新しいサテライト・スタジオを開設するにあたって、考えられたことをおしえてください。

井上 新潟駅の中にあったスタジオはラジオに特化したそれほど広くない施設で、ワン・マン・オペレーションできる設計になっていたんですが、新しいスタジオは前よりも広くなったので、いかにして機材を効率的に使うかということを考えました。  予算も限られていたので、新しいスタジオに関しても最初はラジオに特化した施設を検討していたんですが、やはりテレビ放送もできた方がいいんじゃないかという話になり、結果的にラジオとテレビ、両方に対応した施設になったんです。広さを考えると、テレビ放送で使えるスタジオ・スペースと、ナレーション録り用のアナウンス・ブース、そして機材のオペレートを行なうコントロール・ルームという3つの部屋が造れることはわかっていたんですが、サテライト・スタジオは公開放送に来ている人たちのためのPAも必要なので、そう考えるとけっこうな機材が必要になってしまうんですよ。予算は限られているわけですし、これはシステム設計の方で工夫しなければならないなと思っていたんですが、そんなときに「ヒビノインターサウンド」さんの方から「V-Mixing System」を紹介していただいたんですよね。それで調べてみたら、これは今回のサテライト・スタジオにバッチリだということが分かって。「V-Mixing System」によって理想的なシステムを構築することができました。

——— 具体的におしえていただけますか?

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スタジオ・スペースの脇に用意されたアナウンス・ブース
井上 まず、メイン・コンソールは「V-Mixer M-480」を中心としたシステムなんですが、これと入出力用のユニット「Digital Snake S-4000S」や各種プレーヤー類は、可動式のデスクに設置して、必要に応じて移動できるようにしたんです。なぜ、このようなシステムを組んだかと言えば、ここでは基本的にすべてを一人でオペレーションをしないといけないからなんですよ。本線を手がけるスタッフとPAを手がけるスタッフ、2人いるのであればこんなシステムを組む必要はないんですが、ここではワンマン・オペレーションが基本となるので、一人で本線とPAの両方をこなさなければならない。そうなると、コントロール・ルーム内のコンソールを、スタジオ・スペースの方に移動して作業できるようにする必要があったんです。ですから普段、ラジオの生放送などを手がける場合は、このデスクはアナウンス・ブースの前にあって、スタジオ・スペースの方でテレビの公開放送などが行なわれる場合は、そちら側に移動して本線とPAの両方を手がけるというわけです。普通のコンソールで、こんな移動式のシステムを構築したらケーブルがもの凄いことになるわけですけど、「V-Mixing System」ならデスクとラックを結ぶケーブルは細CAT-5eケーブルと電源ケーブル、電話線くらいで済むので、このようなシステムを構築することができたんですよ。まさに「V-Mixing System」は、今回のサテライト・スタジオには理想的なシステムでした。

——— デスク上のコンソールは「M-480」1台ですが、これで本線とPAの両方のミックスを行なうわけですか?

井上 そうです。「M-480」であれば、一人でも簡単な操作で両方の操作を行なうことが可能です。ですので、スタジオ・スペースとアナウンス・ブースでコンソールを共有して、なおかつ本線とPAの両方を1台のコンソールでこなすというのが新しいサテライト・スタジオのコンセプトですね。

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