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HOME> Roland VR-50HD

PROSOUND特別企画  ローランド  VR-50HD
 映像コンテンツを楽しむためのメディアとして、すっかり定着した感のあるUstreamやニコニコ生放送といったライブ動画配信。配信を始めるにあたって、それほど大がかりな機材を必要としないため、最近では配信設備を導入するライブ・ハウスなども増えている。本誌読者の中には、ライブ動画配信の仕事に携わったことがあるという人も多いのではないだろうか。
 そんなライブ動画配信の世界で、定番機となっているのが「ローランド」のAVミキサー「VR」シリーズだ。「VR」シリーズは、ビデオ・スイッチャーとオーディオ・ミキサーを一体化した新しいタイプの映像機器で、コンピューターに接続してライブ動画配信を行なうためのUSB端子も標準装備。「VR」シリーズとビデオ・カメラ、コンピューター、そしてインターネット回線さえ用意すればすぐにライブ動画配信を行なえるとあって、業者/個人問わず非常に人気の製品となっているのである。そして昨秋、「ローランド」は「VR」シリーズでは初めてHDに対応した新製品「VR-50HD」を発表。HD対応の「VR」シリーズは、多くのユーザーから待ち望まれていた製品だけあって、発表直後のInter BEEでは大きな注目を集めていた。これまで「VR」シリーズというと、ライブ動画配信用のAVミキサーというイメージが強かったが、HD対応を果たした「VR-50HD」は、大規模なライブ・イベントやテレビの生放送など、これまで以上に活躍のフィールドを広げることだろう。
 そこで本誌では、「VR」シリーズの製品コンセプトと新しい「VR-50HD」について、開発を手がけた「ローランド」RSGカンパニー ビデオ開発部長の三上博規氏と同社ビデオ開発部 プロデューサーの笠井良秀氏にインタビューを敢行。特にオーディオ・ミキサー部分にスポットをあてて話を伺ってみることにした。
ビデオ・スイッチャーとオーディオ・ミキサーを一体化したAVミキサー、「VR」シリーズ
photophoto
「ローランド」RSGカンパニー
ビデオ開発部長、 三上博規氏
「ローランド」ビデオ開発部
プロデューサー、 笠井良秀氏
――― まずは「VR」シリーズとは一体どのような製品なのか、簡単に紹介していただけますか。

三上 「VR」シリーズは、AVスタジオに必要な機能を一体化した新しいタイプの“AVミキサー”です。複数のカメラのスイッチング、音声のミキシング、フォーマット・コンバージョン、USBストリーミングといった様々な処理をこれ1台で行なうことができ、映像と音声を1人で扱わなければならない小規模のAVスタジオや、会議室などで行なわれるプレゼン用途に最適な機材となっています。最初に発売したのが「VR-5」というモデルで、その後よりコンパクトな「VR-3」というモデルを発売し、先頃発表した「VR-50HD」が「VR」シリーズの3機種目にあたります。向かって左側がオーディオ・ミキサー、右側がビデオ・スイッチャーというパネル・レイアウトになっており、右上に大型のタッチ・モニターに搭載されているというデザインは3機種共通ですね。業務用のビデオ・ミキサーに備わっているような大きなマニュアル・フェーダーは搭載していませんし、「VR」シリーズはバリバリのプロ向けといった製品ではありません。ビデオ・スイッチャーとオーディオ・ミキサーに不慣れな方でも、簡単に映像と音声を扱えるようにデザインしてあります。

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「VR」シリーズの初号機、「VR-5」。デュアル・タッチ・モニターを搭載したAVミキサーで、高度な映像合成機能、USB端子経由のストリーム機能、SDカードへの録画機能など、充実の仕様を誇る
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「VR」シリーズの二号機、「VR-3」。「VR-5」の高機能をコンパクト筐体に凝縮した製品で、可搬性に優れていることから、ライブ動画配信の世界で大変な人気製品となった
――― 「VR-5」と「VR-3」は、ちょうどUstreamやニコニコ生放送などのライブ動画配信サービスが盛り上がってきた時期に発売され、そういった放送を始めたいと考えていた業者や個人の間で大変人気の製品となりました。最初の「VR-5」の開発段から、そういったライブ動画配信用途をメイン・ターゲットに想定していたのでしょうか?

三上 いや、実は最初、ライブ動画配信のことはあまり想定していなかったんですよ(笑)。単純に、映像と音声を簡単に扱うことができる一体型のAVミキサーを作ろうというのがベーシックなコンセプトだったんです。というのも、ビデオ・スイッチャーをベースにして、ごくシンプルなオーディオ・ミキサーを搭載した製品はありましたけど、我々がイメージしていたようなAVミキサーは市場にほとんど無かったんです。それだったら自分たちで作ってみようというのが開発のスタート・ポイントですね。

――― ライブ動画配信の世界で人気を集めたのは想定外だったというわけですね。

三上 ちょうどライブ動画配信が盛り上がり始めていた時期だったので、まったくの想定外というわけではありませんでしたけど、こんなにも反響があるとは思いませんでした。本当にタイミングが良かったんだと思います。

笠井 よりコンパクトな「VR-3」は、ライブ動画配信の世界でかなりの人気機種になりました。小型で省スペースなので設置場所を取らないということと、軽量なので持ち運びも簡単というのが良かったのかもしれません。「VR-3」だったら、ビデオ・カメラと一緒にアタッシュ・ケースに入れて持ち運ぶことも可能ですからね。

――― それでは先ごろ発売された新製品、「VR-50HD」についておしえていただけますか。

三上 基本的なコンセプトは「VR-5/VR-3」から変わっておらず、ユーザーからの要望をほぼすべて盛り込んだ製品が「VR-50HD」になります。具体的には、「VR-5/VR-3」ユーザーから一番要望が多かったHDに対応し、業務用途で必須のSDIにも対応しました。簡単に紹介するなら、HDバージョンの「VR」という感じですね。

――― 映像のHD化は、やはり要望が多かったのですか?

三上 そうですね。特にコンサート会場での映像演出や、展示会などのイベントでの映像演出を手がけられているイベント系の業者さんから、“HDにしてほしい”という声がよく聞かれました。もちろん、そういった業者さんに機材を納入されている会社さんからもご要望をいただきましたね。イベント系の業者さんは、我々のAVミキサーを早くから高く評価していただいていて、そういった現場では映像と音を一人で扱わなければならないことも少なくないらしいんですよ。ですから、“「VR-5」や「VR-3」のコンセプトはすばらしいが、これでHDだったら……”という声はよく耳にしたんです。そして今回、「VR-50HD」で遂にそういったご要望に応えることができました。

笠井 「VR-50HD」は、「VR-5/VR-3」から正常進化した製品と言っていいと思います。映像がHDになり、SDIにも対応して、USB端子は3.0になった。オーディオのチャンネル数も増えましたし、ユーザーからのご要望に応えながら正常進化した製品が「VR-50HD」なんです。



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