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HOME > エフエム山形が導入した ローランド V-Mixing System

Prosound Report エフエム山形が導入した ローランド V-Mixing System
電源不要で100m 引き延ばせる入出力ユニット、S-0808の存在は魅力的
─── いろいろ候補があった中で、最終的に「V-Mixing System」を選定された理由は?

片岡 複数の理由があるんですが、1つは「V-Mixing System」という音響システムとしての完成度が高かったからですね。ミキサーだけを見たら、他社製品の方が良かったりしたんですよ。しかし「V-Mixing System」は、「V-Mixer」というミキサーと「Digital Snake」という入出力ユニットを組み合わせて使用する設計になっていて、純正のコンポーネントとしてマルチトラック・レコーダーも用意されているなど、音響システムとしての拡張性や発展性に優れていた。それでいて、同じような構成の他社製品よりもコスト・パフォーマンスが良かったというのも大きいですね。

実際に現場で使用されている様子
実際に現場で使用されている様子
この現場ではステージ袖に「M-480」が設置されている
この現場ではステージ袖に「M-480」が設置されている
菊地 あとは「Digital Snake」が無ければダメというシステムではなく、「V-Mixer」側にもある程度のチャンネル数のアナログ入出力が備わっているので、最低限ミキサーだけでも仕事ができる点も良かったですね。

片岡 それと入出力ユニットの「S-0808」が非常に良く出来ていたというのも選定理由の1つです。「S-0808」は、REACケーブルで電源も供給することができる。我々はインカムを保有していないので、この仕様は非常に魅力的でしたね。最長100m先に入出力を設置できて、電源が要らないわけですから。これからJ1のサッカー中継があるんですが、スタジアムの2階から1階に「S-0808」を下ろして、レポーター用の入力として使おうと思っています。

菊地 「M-480」のサイズがコンパクトな点も良かったですね。やっぱりフェーダー数は24本欲しかったんですが、他社の24フェーダーのコンソールだともう一回りくらい大きくなってしまうんですよ。「M-480」はとてもコンパクトで、重さも20kgジャスト。先ほども片岡が言ったとおり、一人でこなさなければならない現場も少なくないので、この「M-480」の軽量・コンパクトさはとても魅力的でした。軽量と言っても、持ち出しで使うコンソールなので堅牢さは不可欠だったんですが、「M-480」は筐体がガッチリしていてその点でも十分でしたね。

セットアップ図

─── 既に実際に現場で活用されて いるとのことですが、その使用感はい かがですか?

菊地 何と言ってもサイズが良いですね。可搬しやすく、あらかじめ内部のパッチを組んでおけば後はケーブルを挿すだけでOKなので、これだったら極端な話、素人でも大丈夫ですね(笑)。あと、我々が手がけているような現場では、放送用のミックスだけでなくPAも同時にやらなければならなかったりするんですよ。その点、「V-Mixing System」ならば簡易的なPAであれば十分対応できる。それほど大きくない現場なら、一人ですべてこなすことができます。

片岡 現場での設置や撤収時間も非常にコンパクトになりましたね。

─── 肝心の音質に関しては?

手慣れた様子で「M-480」を操作する菊地氏
手慣れた様子で「M-480」を操作する菊地氏
菊地 とてもすっきりした音質だと思います。クリアで粒立ちが良く、これまでとの音の違いは拍手を拾っただけでわかりますね(笑)。FM放送に完全に対応できるサウンドだと思います。

片岡 すっきりとしているんですが骨太というか。音楽番組に合うサウンドだと思います。個人的にはアナログ・コンソールの音質が好きなんですが、「V-Mixing System」のサウンドは全然デジタル臭くはないですね。それと入力段のヘッドマージンがしっかり確保してあるのもいい。それでいて音楽的なところに上手く収めてあるなというのは感じます。

─── 操作感はいかがですか?

菊地 凄く使いやすいですね。デジタルと言っても階層が深くないので、ポンポンとやりたいことに最大2ステップで辿り着ける。我々が手がけているような現場は大体24フェーダー以内に収まるので、普段はレイヤーを切り替えることなく操作できています。24フェーダーというのが、放送とPAを同時にやるのにちょうど良い数なんですよ。あとはフェーダー・タッチも好きですね。すっと動かすことができるんですが、いい抵抗感があるんです。

片岡 検討しているときに試した他社のコンソールの中には、フェーダー・タッチが違うなというものがありましたね。操作感云々ではなく、このタッチだといずれトラブルになるだろうなと。その点、「V-Mixer」のフェーダーは堅牢性も高そうでした。最初に見たときは左上に備わっているチャンネル・パラメーターのエンコーダーが小さすぎかなと思ったんですが、実際に触ってみたらまったく問題無かったですね。ディスプレイのコントラストがくっきりして見やすいところも気に入っています。

─── エフェクトは内蔵のものですべて済ませているのですか?

菊地 以前は「ヤマハREV5」や大量のコンプレッサーを持ち出したりしていたんですけど、「V-Mixing System」ではそういったアウトボードは必要なくなりました。特に内蔵のコンプレッサーが非常に優秀ですね。

片岡 前は中継回線に乗せる際、クリップしないようにマスターにコンプレッサーをインサートしていたんですが、そういうものも必要なくなりましたね。

─── 特に気に入っている機能はありますか?

菊地 グラフィックEQ用に使う内蔵アナライザーが気に入っていますね。あとは何と言ってもiPadコントロール。iPadを使えば、イベントなどの2つのステージも1台でこなせてしまうのではないかと妄想しています(笑)。

─── これからシステムの拡張予定などはありますか?

「エフエム山形」編成制作部長の片岡聰氏(写真右)と、同局編成制作部 主任の菊地晋平氏(写真左)
「エフエム山形」編成制作部長の片岡聰氏(写真右)と、同局編成制作部 主任の菊地晋平氏(写真左)
片岡 今はマルチトラック・レコーダーの「R-1000」が気になっていますね。あれを使えば、ライブのマルチ収録も簡単にできるようになりますから。また、入出力のチャンネルは「S-1608」と「S-0808」の組み合わせで十分なんですけど、音質的に新しい「S-2416」が気になっています。これから使い続けるのであれば、入出力ユニットの予備は必要になるでしょうし、「S-2416」に関してはいずれ導入を検討したいと思っています。

─── 本日はお忙しい中、ありがと うございました。



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