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TBSラジオに見るローランド M-5000の運用

取材協力:株式会社TBSラジオ、ローランド株式会社 写真:鈴木千佳
多くのリスナーから支持を受け高い聴取率をキープしつつ、スマートフォンなどでも楽しめる『ラジオクラウド』にも参加するなど、新規事業にも積極的に取り組んでいるラジオ局『TBSラジオ』。同社は昨秋、「ローランド」のデジタル・コンソール「O・H・R・C・A M-5000(以下、M-5000)」を導入し、イベントの中継収録現場でフル活用しているという。そこで本誌では、関係者の方々に「M-5000」を導入した理由と、その使用感について話を伺ってみることにした。取材に応じてくださったのは、「TBSラジオ」メディア推進局 技術部の富田大滋氏、「TBSプロネックス」技術グループ 技術部の吉村倫大氏、同技術グループ 技術部の渡部順一氏の3氏である。

早くからV-Mixerを中継現場で活用

PS 本誌ではこれまで何度か「TBSラジオ」さんを取材させていただきましたが、外の現場では「ローランド」の「V-Mixer」と「Digital Snake」が相当数運用されていますね。

昨年11月3日と4日に赤坂サカス サカス広場で開催された「TBSラジオ」主催の大規模イベント『ラジフェス2017』。「ローランド O・H・R・C・A M-5000」を導入後、初の現場となった
昨年11月3日と4日に赤坂サカス サカス広場で開催された「TBSラジオ」主催の大規模イベント『ラジフェス2017』。「ローランド O・H・R・C・A M-5000」を導入後、初の現場となった
富田 そうなんです。「V-Mixer M-400」に始まり、今は「V-Mixer M-480」、「V-Mixer M-300」が2台、「Digital Snake S-4000S-3208」、「Digital Snake S-1608」が4台、「Digital Snake S-0816」が2台、そして「R-44」が6台と、倉庫は「ローランド」機材で溢れています。先日、現場で「R-88」を試したのですが、とても魅力的な製品で欲しくなっているところです(笑)。「V-Mixer」と「Digital Snake」を活用することによって、現場に持ち出す機材が革命的に少なくなりました。スタッフの省力化にもつながり、本当に助かっています。「M-300」だったら1人で現場に行けてしまいますから。

渡部 ラジオはテレビと違って、かけられるスタッフの数が少ないですからね。例えば野球中継ですと、技術のスタッフは2人だけだったりします。人数を動員できない現場には、本当にメリットのあるシステムだと思います。

「TBSラジオ」が総力を挙げて作り上げているイベント『ラジフェス 2017』
「TBSラジオ」が総力を挙げて作り上げているイベント『ラジフェス 2017』
吉村 僕は確か「M-300」を使ったのが最初だと思うんですが、富田が言ったように持ち出す機材の量が劇的に少なくなりました。「V-Mixer」を使い始めて以降、回線は「Digital Snake」ありきで考えるのが普通になってしまったので、よっぽどのことがない限りアナログ卓は使わなくなりましたね。

渡部 野球中継の現場では、「Digital Snake」が音声分岐などでとても便利なんです。テレビの中継部屋に「S-1608」を置いて、そこから音声を貰ったりとか。

昨年の『ラジフェス2017』は、2日間で約93,000人を動員したという
昨年の『ラジフェス2017』は、2日間で約93,000人を動員したという


富田 REAC対応の製品は増えていますが、一応アナログ卓も残してあって、例えば選挙の際に各政党の事務所から中継する場合などは6chもあれば十分なので、そういうときはアナログ卓を使います。しかしイベントとかスポーツの中継などは、基本「V-Mixer」ですね。

PS 「V-Mixer」の音質や使い勝手に関しては、どう評価していますか?

渡部 デジタル・コンソールなので当たり前ですが、1回作業すればデータが残るというのはレギュラーの番組などではいいですよね。1回設定してしまえば、次回もそれをベースに作業できますから。

吉村 他のスタッフと同じ現場で作業することになっても、データを共有することができますからね。そしてそのデータをどんどんブラッシュアップしていける。

富田 それと操作性がシンプルなところも「V-Mixer」の良さですよね。3年前の特番のとき、普段は外の現場に出ないスタッフをアサインしたことがあったんですが、1〜2時間レクチャーしただけですぐに使えるようになりました。こういう機材って多機能だから良いというわけではなくて、操作が複雑だったら意味が無い。「V-Mixer」は操作性がシンプルで、現場で必要な機能はひととおり備わっている。そのあたりのバランスがウチのようなラジオ局には合っているのではないかと思います。もちろん「V-Mixer」の音声にも大変満足しております。

M-5000は仕事の可能性を広げてくれるコンソール

PS 「V-Mixer」と「Digital Snake」をフル活用されている「TBSラジオ」さんですが、先頃「O・H・R・C・A M-5000」と「S-2416」を追加導入されたそうですね。

富田 長年「V-Mixer」と「Digital Snake」を使ってきましたので、当然「M-5000」は発表されたときから気になっていました。それで(昨年の)秋に『ラジフェス2017』という大きなイベントを行うことになったので、そのタイミングで「S-2416」と一緒に導入することにしたんです。「M-5000」に関しては、何と言っても96kHz対応というのが魅力でした。ラジオは音がすべてですから、できるだけハイ・クオリティな放送にしたいと思っているんです。「Digital Snake」はすべて96kHzに対応していますので、ようやくそのクオリティを生かせるコンソールが出たなという印象でした。あとは細かいことですが、「V-Mixer」で不満だったフェーダーのペアリングの制約が無くなったのもいいなと思いました。「V-Mixer」はフェーダーを奇数チャンネル/偶数チャンネルでペアリングしなければならないので、そこにモノ・チャンネルを混ぜるとフェーダーが1本空いてしまうのが不満だったんです。

PS 「M-5000」と「M-5000C」では、どちらを導入するか悩まれましたか?

富田 いいえ。「M-5000C」だと「M-480」とサイズ的にあまり変わらない印象だったので、どうせだったらフェーダー数の多い「M-5000」を導入しようと最初から考えていました。
写真右が「TBSラジオ」メディア推進局 技術部の富田大滋氏、写真左は「M-5000」のオペレートを担当した「TBSプロネックス」技術グループ 技術部の吉村倫大氏
写真右が「TBSラジオ」メディア推進局 技術部の富田大滋氏、写真左は「M-5000」のオペレートを担当した「TBSプロネックス」技術グループ 技術部の吉村倫大氏
最初の現場である『ラジフェス2017』が弊社主催のイベントということもあり、設置場所に制約が無かったというのもありますね。ただ「M-5000」導入後、現場からはコンパクトな「M-5000C」も欲しいという声が出ています(笑)。

PS 拡張カードはインストールされていますか?

富田 MADI入出力用の「XI-MADI」をインストールしています。社内的にはREACで十分なんですが、PA卓とも接続できるようにMADIカードを装着しました。

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