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シャープの技術が生んだ画期的4K対応テレビ 「AQUOS クアトロン プロ」誕生 「AQUOS クアトロン プロ」誕生 SHARP XL10シリーズ
photo 来年7月、サッカーワールドカップの4K試験放送(予定)、2016年のブラジル・リオ五輪での4K/8Kの試験放送、そして2020年、東京五輪というビッグイベントととともに立ち上がる4K/8K本放送(110度BS)と、ここにきて次世代放送関連の話題が関心を集め、家庭用の4Kテレビも順調に売上を伸ばしている。ここではAQUOSのトップモデルとして、4K表示の世界に大きく一歩踏み込んだクアトロン プロ、XL10にスポットを当てる。
藤原陽祐
 東京五輪が決まったことで、4K/8K放送に追い風が吹き始めたことは間違いないが、いまの4Kテレビ人気は次世代放送への期待というよりも、その表現力によるところが大きい。HD解像度はもともと40〜50インチというサイズを想定したもので、それを越える大画面となると、どうしても画素の存在が見えやすくなり、画像が粗くなりやすい。この問題を補うのが、フルHDの解像度に対して4倍の解像度を誇る4Kパネルというわけだが、4K化の画質メリットはそれではない。
 画像を表示する画素が増えるということは、同じ画面サイズであれば、色再現性にしても、階調性にしても、よりきめこまかな描きわけができるということ。具体的に言うと、フルHD表示時の1画素分を4K表示では4画素に分けて表示できるため、より豊かな色表現が可能になるし、明暗の変化もより細かく描き分けられるようになる。画素数が4倍に増えることで、画像の分解能があがり、トータルとしての表現力も大きく押し上げられるというわけだ。
 シャープではその可能性にいち早く着目し、昨年度のHiViグランプリの頂点、ゴールドアウォードを射止めたICC PURIOSを頂点に、60インチ、70インチのUD1シリーズと、ラインナップを構築している。
 「4K対応テレビは今年の夏に70型/60型を商品化し、高精細な映像を評価頂いていますが、その一方で、価格的にも、サイズ的にも、もう少し買いやすい4K対応のテレビが欲しいという声が少なくありません。そこでレギュラーラインのトップモデルとして製品化したのが、今回のクアトロン プロ、XL10シリーズというわけです」。シャープのテレビ事業を推進する企画部長、指出実氏がクアトロンプロ登場の背景を分かりやすく話してくれた。
クアトロンがあったからこそ実現した画期的技術
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藤原陽祐
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シャープ株式会社
デジタル情報家電事業本部
液晶デジタルシステム第一事業部
第一商品企画部
部長
指出 実さん

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シャープ株式会社
デジタル情報家電事業本部
AVシステム開発センター
第四開発部 画質開発グループ
チーフ
小池 晃さん





  「クアトロン」といえば、RGB構成の通常のカラーフィルターに、「Y」(黄色)を追加することで、より豊かな色彩の世界を実現した「4原色」パネル技術だが、今回のクアトロン プロでは、そこに「超解像 分割駆動エンジン」を組み込み、4Kの高精細表示にチャレンジしている。「クアトロン」の持つ資源を解像度方向に生かすことによって、2Kパネルで4K表示の世界を実現するという実にユニークかつ、興味深い試みなのである。 
  「なぜそんなことが可能なのか」。誰もが不思議に思うかもしれないが、そのヒントはRGB+Yのクアトロン独特の画素構造と、1画素を4分割し、適時、明るさを制御して、視野角による画質への影響を軽減する技術、マルチ画素駆動(MPD)にある。
  4K表示を実現するには、水平、垂直ともに2倍の表示能力が求められるわけだが、まず水平方向についてはRGBY/RGBY/RGBY----と並ぶカラーフィルターを、RGB/BY/RGB/BY----と駆動させることで輝度ピークを2倍に増やす。「RGB」部と「BY」部とでは色調が微妙に変わることになるが、そこはに「BY」部の駆動に隣の「R」成分も加味するなどの工夫によって、違和感を払拭している。
  続いて垂直方向の処理だが、こちらは4分割のマルチ画素構造を巧妙に活用する。通常、そのパネルが苦手とする明るさ(視野角による画質変化が大きい明るさ)に対して、4つのエリアで輝度を調整して、トータルで同じ明るさを確保しながら、視野角の問題を軽減するわけだが、ここではそれをやめて、垂直方向の解像度アップに利用する。具体的には1画素を上下2分割して、独立した輝度ピークを作り上げるというもの。厳密に言えば、ここでは色の処理は入らないため、色解像度は変わらないが、画素単位で情報が変化するCGの様なデータ表示でもない限り、ほとんど問題にならないという。
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映像の細かさを決める解像度は、明暗を感じる輝度ピーク(※2)の数が大きく影響する。今回XL10シリーズに搭載された「超解像 分割駆動エンジン」は、シャープ独自の「4原色(※1)技術」を採用したフルHDパネルの1画素内に、4つの輝度ピークを作ることに成功。フルHDパネルに4K相当(※3)の高精細表示を実現した。横方向は、輝度ピークとなる緑色と黄色を分割駆動させ、縦方向は、輝度を上下に分割駆動できるパネル構造により解像度を高めている。ハイビジョン映像(2K)信号は、4Kアップコンバート回路で輝度と色情報を高め、映像を再構成した上で「超解像 分割駆動エンジン」で4K相当に描かれる。また、4K映像信号では元の輝度と色情報で再構成を行い、高精細な映像の再現を実現している

(※1)4原色とは、シャープ独自のディスプレイ上の色再現の仕組みであり、色や光の3原色とは異なる
(※2)白を表示した際に、輝度の明暗を主に知覚するポイント。比視感度(光の波長に対する明るさの感度)が高い緑色や黄色が輝度ピークになる
(※3)水平3840×垂直2160画素の解像度チャートによるシャープで定める輝度信号の解像度評価において。4K液晶パネルを使用した製品ではない


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光が反射しにくい蛾の目の構造を応用した新技術・低反射「モスアイ®パネル※4」を採用。蛾の目は、光の波長よりも小さなナノ単位の微細突起が屈折率を連続的に変化させ、反射を抑える構造を持つ。シャープでは、この構造を液晶パネルの表面に応用し、外光の映り込みを抑えることに成功した。また、一般的な液晶パネルのように光を拡散して映り込みを低減する仕組とは異なり、パネル表面で外光や映像の光を遮ることなく微妙な色や明暗の表現が可能。艶やかで、深い黒を再現した映像を楽しむ事が出来る

(※4)モスアイ®は、大日本印刷株式会社の登録商標


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THX ディスプレイ規格(THX Display Certification)(※5)の認証を取得。映画「スター・ウォーズ」の監督として知られるジョージ・ルーカス氏の取り組みから生まれたTHX認証は、映画監督の意図する映像を自宅でも忠実に再現することができるハイエンド機器しか合格することが出来ない厳格な規格だ

(※5)THXはTHX Ltd.の登録商標。ハイビジョン映像(2D)での、THX ディスプレイ規格の認証を取得
  表示パネルが4K相当の解像度を持てば、その表現力を最大限に生かす画像処理エンジンが不可欠。そこで今回投入されたのが、「超解像 分割駆動エンジン」である。ICCPURIOS、UD1シリーズの開発で培った技術、ノウハウを積極的に生かした新開発のLSIで、解像度変換、ノイズ処理に加えて、画素単位のきめ細かな制御まで対応する。
  「ICC、UD1と4Kテレビを開発し、製品化したことで、色々と分かったことがありますので、今回はそうした経験を画像処理に反映させています。特に4Kアップコンバートの処理については、かなりいいところまでいけたのではないかと自負しています」。AQUOSの絵づくりのキーマン、小池晃氏。どちらかと言えば控えめで、自ら強烈に主張するタイプではないが、その話ぶりからして、今回は相当、自信があるに違いない。
  ただ4K表示の場合、フレーム毎に表示するライン(水平)が切り替わることになるため、どうしても明るさが犠牲になるという宿命がある。そこで4K表示モードとして、明るさ重視の「モード1」(分割駆動を暗い部分だけに制限する)、解像度重視の「モード2」が用意され、ユーザーは好みに応じて切り換えが可能。さらに通常の4原色の2K表示(MPDオフ)を選ぶことも可能だという。なお外部入力についても4K/30P入力に対応している(HDMIVer1.4)。
  「4K表示のパフォーマンスが相当高いので、2K表示モードは必要ないのではないかという意見もありましたが、今回は初めての試みということもあって4K表示と2K表示の切り換えを可能にしています。実は4Kと2Kの表示ではホワイトバランスが変わるため、絵づくりも別々に仕上げなければなりません。技術の小池も苦労したようですが、THX対応の経験が生きたようで、最終的にはいいバランスに仕上げることができました」(指出実氏)。
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4Kの世界を堪能できる生々しい表現力 /></div>


<div class=  実際の画質はどうなのか。まずは「HiViキャスト」、「ライフ・オブ・パイ」、「ティファニーで朝食を」と、日頃から見慣れているソフトを再生し、その表現力に注目した。まず「HiViキャスト」のモノスコチャート、マルチバーストと、テストチャートを再生すると、2K表示との違いが明らかになる。
 モノスタコのくさびは縦、横ともににじむことなくキレイに分離し、マルチバーストも20MHz以上の高域までしっかりとしたコントラストで描き出される。色再現はニュートラル。わずかに輪郭のきれの甘さが感じられるが、品位を崩すほどではなく、動画ではほぼ問題のないレベルだ。
 では「ライフ・オブ・パイ」はどうだろう。もともと3D収録された作品だが、2D表示時の解像度も高く、総じて4K表示との相性もいい。冒頭部からの釣り舟の上での少年と虎との駆け引きあたりまで見たが、髪の毛、肌、毛並みなど、細部の描きわけといい、フレームの奥に拡がる空間の拡がりといい、その緻密な質感、精緻なタッチは2Kの世界ではないことは明らか。
 視聴時はまだ最終画質一歩手前のレベルだったためか、解像度とノイズのバランスや、ホワイトバランスのトラッキングなど、詰めの甘さも感じられるが、その場の空気感、緊張感まで感じさせてくれるような生々しさは4Kならではの表現力であり、知らず知らずのうちに吸い込まれていきそうなほどのパワーがある。目の前に拡がるその光景の生々しさに、ハッとさせられる瞬間があった。
 続いて4Kマスターのフィルム作品「ティファニーで朝食を」の再生へと-----ディスクをプレーヤーのトレイに入れようとした時、取材に立ち会っていた絵づくり担当の小池氏が、ちょっと申し訳なさそうな様子で、口を開いた。「この作品はぜひフィルムの質感を追求した映画クラシックモードで見ていただきたいのですが、残念ながらまだそのモードの絵づくりが仕上がっていません。たいへん恐縮なのですが、これは次回ということで、お願いしたい」と。
 朝もやのマンハッタン、重厚なビル群、町の静けさ、そしてウインドウ越しに見るオードリーの表情と、クアトロン プロの映画クラシックは、いったいどんなタッチでの私の前に描き出してくれるのか。見たくてたまらない気持ちを抑えながら、今回の取材は終了となったわけだが、2Kの枠を大きく踏み出したその表現力に大きな可能性を感じずにはいられなかった。
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LCD DISPLAY
SHARP
LC-46XL10
オープン価格(11月30日発売)

●画面サイズ:46型 ●画素数:水平1920×垂直1080
●内蔵チューナー:地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×2
●接続端子:HDMI入力4系統(3840×2160 24/25/30Hz入力対応)、色差コンポーネント入力1系統(D5)、AV入力1系統、デジタル音声出力1系統(光)、USB端子3系統、他
●寸法/質量:W1056×H692×D310mm/約22.0kg(スタンド込み)
●XL10シリーズ・ラインナップ:LC-80XL10(80型)、LC-70XL10(70型)〔12月10日発売〕、LC-60XL10(60型)、LC-52XL10(52型)〔11月30日発売〕、すべてオープン価格
●問合せ先:シャープ株式会社 お客様相談センターフリーダイヤル0120-001-251

中高域再生用のトゥイーターとミッドレンジを前向きに配置するとともに、テレビの筺体とは独立したBOX構造を採用。また、開口率が高く音抜けがよい金属製パンチングネットを採用することにより、クリアーな音声を実現した。ナレーションなどの声の帯域にあたるミッドレンジのスピーカーには、パイオニア製の新スピーカーユニットを採用。長円形振動板の振動特性を改善する「Xバランサー構造」により、低域の歪みを抑え、声の明瞭度を高めている。加えて、本体背部には低音再生用のサブウーファーを搭載し、3ウェイ5スピーカー構成で豊かな音域を再現し、音声実用最大出力で35Wの迫力ある音声を実現している

プロモーションサイト プロモーションサイト
シャープでは、AQUOS クアトロン プロ XL10の発売にあわせ、プロモーションを展開中。本プロモーション映像では、映像クリエイターのハナブサ ノブユキ氏が2012年から主宰し、今年の3月にIOC招致委員をねぎらう内閣総理大臣主催の晩餐会でトリを務め好評を博した、今話題のライブパフォーマンスユニット「enra」を起用。AQUOS クアトロン プロの「4原色※1技術」による豊かな色表現力を、「赤」「緑」「青」「黄」で構成された4原色※1による鮮やかなパフォーマンスでアピールしている。

また、Webサイトでは、XL10の最大の特長であるフルHDパネルで4K相当※2の高精細表示を実現する「超解像 分割駆動エンジン」の緻密な描写力や、低反射で高いコンストラストを実現したモスアイ®パネル※3、クリアで迫力のある5スピーカー、映像品質の高さを保証するTHX認証、洗練されたアルミフレームのデザインの特長などを、「enra」のパフォーマンスを通じてわかりやすく紹介されている。

なお、本プロモーション映像は、シャープWebサイトや店頭のほか、東京駅に設置されているデジタルサイネージでも放映されているので要注目だ。

■AQUOS クアトロン プロ XL10のプロモーションサイト

※1 4原色とは、シャープ独自のディスプレイ上の色再現の仕組みであり、色や光の3原色とは異なる
※2 水平3,840×垂直2,160画素の解像度チャートによるシャープで定める輝度信号の解像度評価において。
   4K液晶パネルを使用した製品ではない。
※3 モスアイ®は、大日本印刷株式会社の商標、または登録商標。
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