テレビの鉄人 観たい映画を観たいように
Photo:Takayuki Kono  Charactor Design:Ryugo Ito

BDレコーダー/プレーヤーを購入しても、相当数の人が赤・白・黄のAVケーブルでテレビに接続しているという。そうした驚愕の事実を聞き及び、大いにもったいないと痛感するわけだが、AQUOS DX2シリーズを使えば、そうしたナンセンスな事態は起こり得ない。何故ならばDX2シリーズは、ブルーレイレコーダーを内蔵したテレビだから。つまり、配線にまつわる面倒さやわかりにくさから解放されるのだ。しかも、レコーダーを設置する場所が不要だから省スペースにもなるし、リモコン操作も2つに分かれないのでずっとシンプル。いうなれば、「21世紀のテレビデオ」、それがアクオスDXシリーズなのである。そんなDXシリーズで、最新ブルーレイ(BD)ソフトを観ようというのが、この企画の主旨。アクオスならではの絵の特質を、話題の最新BDを使って引き出すことで、DX2シリーズの魅力を探りつつ、他のアクオスのユーザーにとっても映像イコライジングの一助となるようなリポートをお届けしていきたい。
第1巻 SHARP AQUOS LC-46DX2K×GOEMON 「簡単操作のBD内蔵テレビで、幻想的時代絵巻に紛れ込む」 小原由夫
LC-46DX2のここが使える!
  • 電源オフでも入力を切替えなくても、ディスクを差し込めばとにかく映る
  • 録画用ディスクだけあれば、即、テレビ番組を録画できる
    《画質劣化を抑えるトランスコーダー方式7倍録り[長時間モード]:最大30時間/枚》
  • フルハイビジョンでテレビコントラスト15,000対1、映画の味が引き出せる
  • 高画質マスターエンジンでいろいろなコンディションの映画ソフトも美しく
  • 白と黒、好みに合せてテレビ本体の色が選べる

 視聴したBDは、アクション時代劇「GOEMON」。J−POP系ミュージックビデオで名を馳せた紀里谷和明監督の劇場2作目だ。大泥棒の石川五右衛門を主人公に、秀吉の陰謀を暴いて乱世に平和を取り戻そうとする物語。江口洋介、大沢たかお、広末涼子といった若手実力派から、平幹二郎、奥田瑛二らの大御所まで、豪華なキャストを擁した大作である。史実や文化に一切こだわらず、歴史上の人物を入り乱せての奇想天外なストーリーを斬新なCG/VFXでスケール豊かに描いたファンタジックな要素も話題だ。


 当初はLC46DX2内蔵の画質/音質の自動調整機能「ぴったりセレクト」で観ていたが、本作の大胆かつスタイリッシュな絵づくりをより積極的に引き出すべく、「映画」モードから画質チューニングを行なってみた。別掲の表の数値がそれだが、暗いシーンが比較的多く、しかも独特のツヤや光沢感のある黒をしっかりと再現しようとすると、<明るさ(バックライト)>や<黒レベル>をあまり高く上げたくない。また、意図的に汚したような濃い色合いやノイズ感を活かすためにも、<色の濃さ>や<画質(シャープネス)>も適宜駆使したいところだ。



LC-46DX2に「GOEMON」のBDを挿入し、鉄人流映像イコライジングに取り組もうとする小原さん。BDレコーダー/プレーヤーを内蔵する本機だけに、リモコンも使いやすく設計されている。小原さんはそのリモコンで、流れるようにチャプターを選んでいた。なお、本ディスクには本編の他、約30分の特典映像が収められている
LC-46DX2に大接近!
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ブルーレイディスクレコーダー/プレーヤーが内蔵されているので、操作はかんたん。ブルーレイ、DVD、CD。どれでもテレビ右横の挿入口に差し込むだけでOK
ディスクの読み込み中には、テレビ画面に表示が現れる。今、LC-46DX2がどんな状態なのかがひと目でわかるので、あわてなくて済む
テレビの裏側を見ると、わりとコンパクトなユニットが眼に入る。もちろんテレビ本体の厚みのなかに収まっているので,邪魔にならない
すでにハードディスクレコーダーなどを持っている、あるいはコレから追加するかもという場合でも安心な3系統のHDMI入力を持っている




映画序盤、GOEMONが鮮烈な色彩で描かれる夜の江戸の町に現われるシーン。濃厚な赤、鮮烈な紅、そして渋く沈む黒など、高画質テレビの実力が試される

シネマスコープの構図を活かした遠近感のあるシーン。黒が締まっていないと、この場面の距離感は表現されにくい。本作は時間経過に合せて色調が変化していく

 それにしても「GOEMON」は、映像調整面では非常に難しいソフトといえる。なにしろ、素直な実写映像がほとんどなく、CGやVFX、アニメーションが積極活用されているから、本当の色というのがわかりにくいのだ。そのスタイリッシュなビジュアルイメージは、邦画の既成概念を越え、アメコミヒーロー映画のような濃厚でカラフルな味わいを有している。


 それでも五右衛門がかつての盟友、霧隠才蔵と一騎打ちをするチャプター4は、貧民街の町並みのディテイルや草原の遠近感など、明るいシーンにおけるコントラスト感、スピーディーな動きで、一般的な液晶テレビの応答性を上回るアクオスならではの高性能ぶりが堪能できる。また、チャプター9の秀吉と茶々の洋上での婚礼の儀は、金色や群青、爆発炎上や血潮の赤など、色再現が問われる部分だが、「パナソニック・ハリウッド・ラボラトリー」でオーサリングを実施したという成果が、スペクタキュラーなこのシーンの立体感や迫力に現れている。それはまさにアクオスの色再現の真骨頂といえよう。


「GOEMON」
BD¥4,980(税込) DVD¥3,980(税込)
ワーナー・ホーム・ビデオ
●発売日:2009年10月9日
●製作年度:2009年(COLOR)
●本編:約128分 映像特典:約30分
●映像仕様:1080p MPEG4 AVC シネマスコープ
●音声仕様:ドルビーTrueHD 6.1、ドルビーサラウンド(本編)、ドルビー2.0(音声解説)
●字幕:日本語
●ディスク:1枚 (片面2層)
〈スタッフ〉●監督、原案:紀里谷和明●脚本:紀里谷和明、瀧田哲郎●撮影監督:紀里谷和明
      ●音楽:松本晃彦
〈キャスト〉●石川五右衛門:江口洋介●霧隠才蔵:大沢たかお●浅井茶々:広末涼子、他
●公式サイト:http://www.goemonmovie.com
(C)2009「GOEMON」パートナーズ
 近年トレンドとなりつつある録画対応テレビの大半は、HDDの内蔵だから、BDの再生には別途レコーダー/プレーヤーが必要だ。しかしアクオスDX2シリーズは、BD録画も再生も(もちろんDVD再生も)、すべてテレビ本体で解決する。すなわち、録画マニアだけでなく、レンタル派にとっても実に具合がいい一体型テレビ。それがアクオスDX2シリーズなのだ。
●小原鉄人の映像イコライジングデータを盗め!
今回、小原鉄人が「GOEMON」を観ながら実施したLC-46DX2の調整結果。視聴開始当初は、テレビにおまかせの「ぴったりセレクト」を選んでいたが、艶やかだったり、マット調だったり、さまざまな黒表現がある点などを考慮して「映画」に変更してみた。小原鉄人はここをベースに、独特の映像美を損なわないよう色の濃さと色合いを微妙に調整した。ポイントはガンマ設定で、黒レベルをあまり+方向に振らずに、暗い映像の見えやすさを確保していた。黒が白っちゃけずにしまって見える。さすが鉄人!


小原由夫
おばらよしお・電気測定機メーカーのエンジニアから、オーディオビジュアル専門誌の編集者を経て、フリーライターへ。2010年のテーマは、「音と絵の魂のイコライジング!!」そして、昨年から始めたロードバイクでの朝トレ。年間7000km走破をめざしているとか
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ブルーレイ内蔵 液晶テレビ
SHARP AQUOS LC-46DX2 オープン価格(実勢価格 ¥380,000)
http://www.sharp.co.jp/aquos/


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