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HOME > Soundcraft Ui16

Soundcraft Ui16 タブレット&スマホ&PCをインターフェイスとする操作性に優れたリモートコントロール・デジタル・コンソール
Soundcraft Ui16
「Soundcraft」社は、フラグシップの「Vi」シリーズを筆頭に、アリーナクラスの大規模用からカフェなどに常設される固定設備、小規模PA向けまで幅広いライヴ・コンソールをラインナップしている。ここではこのところ勢いを増しているタブレットやスマホをインターフェイスとする小規模なライヴ向けデジタル・コンソール市場に同社が投入した「Ui」シリーズを、SRエンジニアの井上 朗氏のテストリポートと共に紹介する。(編集部)
3Uサイズで小規模PAに必要な機能を豊富に搭載
 この度、同社が発表した「Ui」シリーズは、先にも紹介した通り、市販のタブレット、スマートフォン、PCをインターフェイスとして使用するデジタル・コンソールである。ラインナップは、マイク/ライン入力が12chの「Ui16」、8chの「Ui12」の2モデル。いずれも内蔵しているWi-Fiアクセスポイントを利用し、ほぼすべての機能をワイヤレスでコントロールでき、小規模固定設備、仮設PAなどで力を発揮する製品である。そのため、電波が込み合っている環境でも扱えるように、有線LANや外部ネットワーク機器経由で接続することも可能だ。なお、インターフェイスは接続した端末のwebブラウザで指定のURLを開くことで表示されるため、専用のアプリ等を必要としない点も便利だ。

 「Ui」シリーズに投入されているエフェクトは、優れた操作性で特別な知識を持たない一般人でも扱いやすくすると同時に、小規模PAで必要とされる機能を豊富に搭載しているためプロが扱う際にも満足できる内容だ。その機能群は、すべての入力に「dbx」製のパイパスフィルター、4バンドのパラメトリックEQ、コンプレッサー、ゲートを、そして、マイク/ライン入力にディエッサーを装備。出力には31バンド・グラフィックEQ、そして「dbx」の最新モデル「AFS2」のアルゴリズムを採用したハウリング・サプレッサーを備え、経験が必要なEQ操作によるハウリング低減に慣れない人でも的確なセッティングができるようになっている。また、評価の高い「Lexicon」製リヴァーブを筆頭に、ディレイ、コーラスも装備している。

 加えて、多様な入出力を持ち様々な機器と接続できる点も特徴で、ファンタム電源が供給できたり、ギター、ベースを直接接続できるハイインピーダンス入力も装備。「DigiTech」のアンプ・シミュレーターも装備している。

 「Ui」シリーズは、固定設備、ライヴ現場で必要とされる機能のほぼすべてを搭載した優れたコンパクト・デジタル・コンソールに仕上がっていると言えるだろう。

テストインプレッションTest by 井上 朗
プロサウンド(以下、PS) この度、「Ui16」のテストをお願いしましたが、セッティング時のWi-Fi設定は簡単でしたか?

井上 「Ui16」の電源を入れ、使用する端末で「Ui」のネットワークを選択するだけなので簡単に行なうことができました。インターフェイスも、専用アプリを使用することなくブラウザですぐに表示できます。

PS 使用してみて、何か感じたことはありますか。

井上 タブレットやスマホといった端末と組合せて、ほぼすべてをコントロールするタイプのデジタル・コンソールで気になるのは、途中で電波が途切れないか、バッテリー残量が無くならないか、というところなんですね。端末を持ち歩いて好きな場所で調整できるのが、このタイプのデジタル・コンソール最大のメリットですが、万が一のことを考えると有線で本体と繋がっているコントローラーもあると安心感が違います。その点「Ui」シリーズはEthernet端子を装備しており、PCと繋ぐことができるのは良いですね。また、Ethernet端子には無線LAN機能を持ったルーターを繋ぐことで、より安定した電波環境を作ることもできる。その点は、高く評価できると思います。

PS 「Ui」シリーズは、お店やイベントスペースの固定設備や仮設PAでの使用を目的とした製品なのだそうです。

井上 そういったシチュエーションで使うデジタル・コンソールとしては充分な機能を持っていると思います。これだけ豊富なエフェクト機能を装備して、「Ui16」で6万円を切るという事ですからコストパフォーマンスにも優れていますね。

PS エフェクターの使用感はいかがでしたか。

井上 まったく問題がありませんでした。音も良いし、例えばリヴァーブはプリセットだけでなく、パラメータを細かく設定できるようにもなっています。しかも、直観的に操作できるようなGUIなので扱いやすかったです。ディエッサーが付いているのも便利ですね。EQ以外でサ行を抑えたり、ハウリングするポイントを抑えたりできます。

PS ハウリング・サプレッサーは使ってみましたか。

井上 この機能も良いと思いました。やはり、「Ui」シリーズはプロのエンジニアが使うというより、お店の店員さんなど、それほどSRに詳しくない人が使う場面が多いと思いますので、ハウリング・サプレッサーがあるのは便利です。また、「Soundcraft」のデジタル・コンソールに採用されている、割り当てられた機能に応じてフェーダーの溝の色が変化する“フェーダーグロウ”機能を搭載しており、グルーピングなどを行なった際に確認しやすいのもポイントです。
 逆に、製品コンセプトとして誰でも扱いやすいように設計されているがために、プロのエンジニアが使う場合に注意が必要な部分もありました。例えばマスターも含めてフェーダーの最大値が0dBになっているんです。デジタル・コンソールではよくある目盛りの付け方なのですが、アナログ・コンソールをずっと使ってきた人には注意が必要なところですね。
 音色に関してはフラグシップである「Vi」シリーズのハイファイな音に比べてナチュラルな傾向を持っています。「Soundcraft」らしいサウンドを狙ったというよりは、色付けの少ない自然な鳴り方で、品の良い音という印象を受けました。
 ライヴイベントを定期的に行なうようなお店でコンソールが欲しいという人に、お薦めできるモデルだと思いました。「Ui16」のような入出力端子が付いた本体があり、コントロールはタブレットやPC、スマホで行なうという形態は、これからの時代、固定設備のスタンダードになってくるでしょうね。


Specification
●入力端子:マイク/ライン入力=XLR+フォーンコンボジャック×8系統、マイク/ライン入力=XLR×4、ステレオライン入力=RCA×2●出力端子:MIX L/Rライン出力=XLR×2、ないしフォーンジャック×2、AUX出力=XLR×4(ヘッドフォン端子の切替で2系統増設可能●ヘッドフォン出力=2●バス:MIX L/Rバス=各1、AUXバス=4(ヘッドフォン端子の切替で2系統増設可能)、FXバス=4●インピーダンス:マイク/ライン入力=10kΩ(Hi-Zオン時は250kΩ)、ライン出力=100Ω●デジタル入出力:USB×4、Ethernet×1●AD-DA変換:48kHz/24bit●内部処理:32bit浮動小数点演算●レイテンシー:1.8ms(マイク/ライン入力〜ライン出力時)●搭載機能:ハイパスフィルター、4バンド・パラメトリックEQ、31バンド・グラフィックEQ、コンプレッサー、ゲート、ディエッサー、リヴァーブ、ディレイ、コーラス、ハウリング・サプレッサー、アンプ・シミュレーター●寸法/重量:W482×H177(EIA 3Uラックサイズ)×D104mm/3.6kg●備考:フットスイッチ入力あり
■価格:オープンプライス(実勢価格¥58,000前後)
■問合せ先:ヒビノ株式会社 ヒビノプロオーディオセールスDiv. TEL:(03)5783-3110
「Ui16」のサイドパネル。2系統のUSB、Ethernet、HDMI(今後使用可能になる予定)、フットスイッチを装備
「Ui16」のサイドパネル。2系統のUSB、Ethernet、HDMI(今後使用可能になる予定)、フットスイッチを装備
iPadによる操作画面。ほぼすべての機能をコントロールできる。端末とはWi-FiないしEthernetで接続する
iPadによる操作画面。ほぼすべての機能をコントロールできる。端末とはWi-FiないしEthernetで接続する
photo04.jpg
記事で紹介した「Ui16」の姉妹機「Ui12」(オープンプライス、実勢価格¥43,000前後)。端子数に違いはあるが、内蔵するエフェクト機能については「Ui16」とほぼ同じ




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