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ウルトラゾーンの新展開を見逃すな!遂に待望のイヤフォンがデビュー!ハイブリッド型とダイナミック型の2モデル、さらにパワーアップしたオーバーヘッドフォンが登場「IQ」「Tio」「Signature DJ」
 10月15日、ドイツのヘッドフォン・メーカー、ULTRASONE(ウルトラゾーン)は10月27日から発売する新製品3機種を発表した。27日当日には同社のCEOとCOOが来日し、東京都港区のスタジアムプレイス青山で開催される「秋のヘッドフォン祭り2012」(主催:フジヤエービック デジタルスタイルショップ)の会場で正式発表を行う予定だ。
日本ユーザーの熱烈なラブコールに応えイヤフォンの開発がスタート
 注目されるのは、何といってもウルトラゾーン初となるイヤフォン2機種である。同社はヘッドフォンに特化して過去20年間に急成長を遂げたメーカーで、過去に発売した製品はすべてヘッドバンド付きのオーバーヘッド型だった。音の広がりに乏しいヘッドフォン再生の欠点を改善する「S-Logic」と、低域電磁波の発生を抑えてユーザーの健康を守る「ULE テクノロジー」はウルトラゾーン製品だけの特色だ。同社は主にプロ向けの製品によって評価を確立してきたが、2004年に発表した超高級機「edition 7」はヘッドフォンにおけるハイエンドのあり方を果敢に追求して大成功を収め、一躍マニアの憧れの的となった。以後editionシリーズは「edition 9」「edition 8」と続けて発売され、特に「edition 8」はポータブル用の高級ヘッドフォンとして突出した評価を獲得し、日本国内での人気も非常に高い。「いつになったらウルトラゾーンはイヤフォンを出すのか」という日本のユーザーからの熱烈なラブコールを国内の代理店が本社に伝え始めて5〜6年になるが、その声に応えてドイツ本社がイヤフォンの開発を始めたのが3年前、そして今秋いよいよ発売にこぎ着けたわけだ。ウルトラゾーンはとりわけ日本市場を重視しており、2機種のイヤフォンは日本のファンの声が生み出したと言っても過言ではないだろう。同社が納得できるクォリティを実現するため、じっくり時間をかけて開発に取り組んだ。キーデバイスのBA(バランスドアーマチュア)型ドライバーはユニット製作メーカーの全面的な協力を得て試作を重ねることにより、音質を追い込んだという。
ウルトラゾーン初のイヤフォン、今回発売される2機種のうち上位モデルとなる「IQ(アイキュー)」
BA型とダイナミック型の良いとこ取りを目指したハイブリッド型の「IQ」
photo photo  イヤフォンの上位モデル「IQ(アイキュー)」は、BA型とダイナミック型のドライバーを1基ずつ組み合せた2ウェイのハイブリッド構成が特色だ。BA型は繊細な表現を得意とする優れた駆動方式だが、全帯域を1つの振動板で鳴らせるダイナミック型に対して、1基のユニットでカバーできる音域が必ずしも広くないという弱点がある。これを解消するために2基、3基、4基…と台数を増やして守備範囲を広げるのが一般的なBAイヤフォンの高音質化の常套手段だ。また、BA型は繊細さの表現に勝れる一方で音の線が細く、ともすれば迫力不足に陥りがちであった。そこで本機ではBA型とダイナミック型の良いとこ取りを目指して、繊細さが重要となる中高域にBA型を、音の太さやパワー感の表現に好適なダイナミック型ユニット(口径8mm)に低域を受け持たせるハイブリッド型の構成を採用している。同様なコンセプトの先行例としてAKGが2011年秋に発売した超高級イヤフォンK3003が挙げられるが、開発期間を考えればどちらがどちらを模倣したとは言えまい。ハイブリッド型のユニット構成は理に適った解決法であり、製品化に際して(価格面を除いて)大きな欠点がなく、今後は高級イヤフォンの世界でスタンダードな手法になるかも知れない。

 IQの音は空間の濃密さ、音場密度の高さに最大の特徴があり、極太の絵筆でぐいぐいと絵具を置いていくような雄渾な描き方を持ち味とする。音の表現にペン画のような緻密さを追い求め、音の解像度の伸張に血道を上げる音作りとは一線を画した、独特な存在感や個性がある。全体的な音のバランスはUltimate Earsの Triple.fi 10 Proに近く、同機の音に低域の力強さと中域の張りをプラスしたと考えてもらえば良いだろう。残響の伸びやヴォーカルの色気にハッとさせられる点などは、確かに価格に見合った魅力と言える。気になるハイブリッド型の構成だが、2基のユニットは音のつながりが良好で、2方式の併用による音質面の違和感は覚えなかった。また、ケーブルは耳の上から回すタイプなので装着の安定度が高い。
BA型のシンプル設計、IQの音作りとは対称的な「Tio」
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photo  もう一つのイヤフォン「Tio(ティオ)」はBA型ユニットを1基搭載したシンプルな設計である。ユニットが1つきりだから超低域まで伸び切るというほどレンジは広くないが、必要な帯域は確保している。ハウジングはアルミの削り出しだ。再生音は中高域が明瞭で、ヴォーカルが聴きやすい。高域の伸びが特徴的で、音色は硬すぎず柔らかすぎずの中庸をうまく保っている。ある意味でIQと対称的な音作りだ。ただし、リバーブの消え際の振舞いや、音場に常に何かが漂っているかのような実在感の表現に同社の伝統を感じた。装着感は快適であり、まったく問題なかった。
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どんなソースも嫌味ない音で楽しく聴かせるウルトラゾーン本道のキャラクター「Signature DJ」
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photo photo  同時発表のオーバーヘッド型「Signature DJ」はDJ向けに新規開発された高級モデルだ。本体デザインはいつものウルトラゾーン製品とよく似ており、装着感も毎度おなじみの感触。ただしヘッドパッドとイヤパッドに採用したエチオピアン・シープスキン・レザーは肌触りの心地よさが素晴らしい。密閉度は特に高く、遮音性の良さが特筆すべきレベルに達している。ケーブルは着脱式で、一部がカールしているフロア用と、モバイル用コントローラーが付いたアウトドア用の2本が付属する。本体と接合するコネクターはプラグの基部が特殊形状だが、将来的には高音質化を狙ったリケーブル用コードが出る可能性もあるだろう。大音量で聴くことは決して勧めないが、本機は耐入力が大きくて音が割れにくいのも特長の一つだ。

音の傾向はウルトラゾーン製品の本道を行くキャラクターで、アッパーなノリを身上とする。側圧が高く、リラックスして聴くにはあまり向かないが、汎用性は極めて高く、音楽ジャンルを選ばない。どんなソースが来ても嫌味がない音で楽しく聴かせる。クラシックやジャズを聴くとかなり面白いし、高い説得力を感じさせる音だった。なお、本機は前述した「S-Logic」の改良版「S-Logic Plus」仕様である。本体重量は300g。

 ところで、ウルトラゾーンによれば、新品の製品は使用前に200時間のエージングを要する。筆者は200時間かけて鳴らし込んだ後の製品を試聴している。これら3機種はアップル製品とアンドロイドの双方に対応し、スマートフォン用リモコンをケーブルに装備している。無料でダウンロードできるリモコン用アプリも同社では初めての試みだ。

 ウルトラゾーン製イヤフォンの出現は大きなエポックである。今回リリースされた2機種以外にラインナップを増やす計画は当面ないというが、超高級モデルだけでなく入手しやすい価格帯の製品も今後出してもらいたい。

執筆者プルフィール
佐藤良平(さとうりょうへい)
CDのライナーノーツなども手がけるイヤフォン/ヘッドフォン評論家。弊社刊行の雑誌「DigiFi」でも数多くの記事を執筆している。
問い合わせ先
株式会社タイムロード 03-5758-6070 URL:http://www.timelord.co.jp/



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