Stereo Sound ONLINE ホーム > 特集 > ELAC NEW 50 LINE SERIES > VOL.3 : REVIEW by REIJI ASAKURA

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CDソフトからハイレゾ音源まで、個性豊かに鳴らしきる【エラック50LINEシリーズ】“エラック的音の精神”が見事に結実 麻倉怜士
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▲ 小社刊行物や本サイトでの取材・執筆はもちろん、講演会や書籍執筆、大学講師……と八面六臂の活躍ぶり! おなじみ麻倉怜士さん。今回の試聴はHiVi試聴室で行なわれた
 エラックの新50LINEシリーズは、これまで情報誌やネット連載などで私も何度か紹介し、自宅のシアタールームでも聴いていたが、しかし今回、HiVi試聴室にて、ハイテンションとハイデンシティな雰囲気の中で聴くと、また新しい発見が多々あった。

 エラックのスピーカーには、独特の音調がある。それは、音楽性豊かな質感の再現だ。音楽的な表情、抑揚が、独特の透明感のある表現で表される。単にクリヤーできれいな音というだけではなく、グラデーションとディテイルがたっぷりと実存している鳴り方が、
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▲ 麻倉さんはどう聴く?!
50LINEの最上位モデルFS 57.2
独特なのである。それは、アルミと紙のハイブリッドコーン、そしてハイリニアリティなハイルドライバーのJETトゥイーター―――というエラック独自技術の複合が成せる技なのだが、実は、今回聴いた50LINEシリーズの3モデルは、そんなエラックならではの美質を形成する技術的なアイテムでは、ない。11センチウーファーは単なる紙だし、2.5センチのトゥイーターは、JETではなくシルクだ。では、エラック的な記号が与えられない、これらのスピーカー製品は、他と同じ平凡な音なのか?

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▲ 50 LINEのために新たに開発されたスピーカーユニット
 結論からいうと、見事にエラック的な音の精神が色濃く愉しめたのである。今回はCD、パソコンからのハイレゾ音源まで、さまざまな音楽を聴いた。そのインプレッションを開陳する前に、その曲と聴きどころをまず述べよう。いずれも、リファレンス音源として、私が日常、機器の試聴に活用している音楽たちだ。

今回試聴したリファレンス音源たち CD
ジェーン・モンハイトの「ハニーサックル・ローズ」(写真1=アルバム「テイキング・ア・チャンス・オン・ラヴ」に収録)。リズムのテンション感、ヴォーカルの艶、色気、巧さ、ニュアンス感、ベースの切れ味、音楽的な抑揚……がポイント。

ボズ・スキャッグスの「ウィ・アー・オール・アローン」(写真2=アルバム「シルク・ディグリーズ」に収録)。冒頭のピアノの優しい表情、ヴォーカルの円熟味、この歌手ならではのセクシーなヴィブラート感や息づき感が濃密に聴けるか。些細なニュアンスの変化も見逃さずに表現できるか。

アレキサンダー・マルコフが弾く「パガニーニのヴァイオリン協奏曲第一番ニ長調」(写真3=アルバム「パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1&2」に収録)も、私の定番CDだ。音粒子のエネルギーの蓄積、拡散のシークエンスにはちきれんばかりの勢いがあり、躍動感が愉しい。ダイナミックでエモーショナルな演奏の真髄が聴けるか。ソロヴァイオリンの弓操作によるニュアンスの違いを、うまく描き分けるか。
High-Resolution Sound
ハイレゾ音源はHD tracksからダウンロードした88.2kHz/24ビットのアンナ・ネトレプコ「椿姫」から「花から花へ」(写真4)。アンナ・ネトレプコは豊かなカンタービレの深さと、きらきら輝くヴィヴィッドな表情がポイントだ。音の表面の美粒子感、滑らかさというハイレゾらしい音の記号性が聴けるか。

 ジェーン・モンハイトはCDに次いで、二度目のおつとめ。88.2kHz/24ビットの「シャイン・オン・ユアシューズ」(写真5)では音の粒子が細かく、しかもヴィヴィッドに飛び散るさまが、どう表現されるかが決め手となる。

*ハイレゾ音源はいずれもHD tracksよりダウンロード
https://www.hdtracks.com/
50LINEと組み合わせたリファレンス機器
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▲ ケネス・グランジ氏によるデザインも秀逸なAura Design

(上段)CDプレーヤー Aura neo ¥200,000(税別)
●接続端子:デジタル音声入力3系統(同軸、光、USB[タイプB]、アナログ音声出力2系統(RCA、XLR)デジタル音声出力2系統(同軸、光)●寸法/質量:W286×H78×D278mm/4kg

(下段)USB付プリメインアンプ Aura groove ¥200,000(税別)
●出力:75W+75W(8Ω)●USB対応サンプリング周波数:〜48kHz●対応ビットレート:〜16ビット●接続端子:アナログ音声入力5系統(RCA×3、XLR、iPod)、デジタル音声入力1系統(USB[タイプB])、プリ出力1系統(RCA)、REC出力1系統●寸法/質量:W286×H75×D300mm/6kg

■neo & groove問合せ先:オーラデザインジャパン株式会社 03(5743)6250 
http://www.auradesign.co.jp/
スピーカー以外の機器を紹介しよう。
Player and Integrated Amp
プレーヤーとプリメインアンプは、オーラデザインのneo(ネオ)とgroove(グルーヴ)。ハイレゾ音源を鳴らすのは、HPのノートパソコンと、HRT(High Resolution Technologies)の「Music Streamer II」というUSB DACの組合せ。
USB DAC
「Music Streamer II」は、アシンクロナス(非同期)伝送方式を採用し、小気味の良い、スピーディーな音楽描写を得意とするコンパクトなUSB DACだ。

photo HPのノートパソコン(右上)と「Music Streamer II」

USB DAC HRT Music Streamer II
¥27,000(税別)
●端子:アナログ音声出力(RCA)●寸法/質量:W129.6×H22.3×D58.5mm/約170g

■問合せ先:サエクコマース株式会社
03(3588)8481
http://www.saec-com.co.jp/

REVIEWS 緻密なオーケストラ表現に驚く、BS52.2

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ELAC 2011 SPRING NEW 50 LINE SERIES
問合せ先:株式会社ユキム
TEL :03(5743)6202
http://www.yukimu.com/
▲ ELAC 50 LINE シリーズ:左からFS 57.2, CC 51.2, BS 52.2, BS 53.2, SUB 50ESP

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