HOME > 新製品レビュー > 新製品レビュー:ELACのスピーカー「Debut B4」。人気シリーズ最小ブックシェルフ
2016年7月15日/木村雅人
現在同シリーズは、トールボーイ型「F5」、ブックシェルフ型「B6」「B5」「B4」、センタースピーカー「C5」、ドルビーアトモスイネーブルドスピーカー「A4」、サブウーファー「S10」「S10EQ」を揃えている。同一のサウンドポリシーを持ったスピーカーで、マルチチャンネル環境を構築したいというユーザーには嬉しいラインナップだろう。
その中でも、ブックシェルフ型が3機種と充実しているのが興味深い。恐らく様々なスピーカーの設置用途を考えてのことだろう。その中でも今回紹介するB4は、もっとも小型なモデルだ。ウーファーに100mmのウォーヴン・アラミドファイバー・コーンを、トゥイーターには全シリーズ共通の25mmドーム型ユニットを搭載している。
試聴はいつも通り筆者の部屋で、元からあるシステムはそのままに、スピーカーだけをつなぎ換えて行なっている。なお、Debutシリーズには専用スタンドがないので市販品を用いている。
音源はヴィック・ダモンの「Linger Awhile with Vic Damone / My Baby Loves to Swing」から『Close Your Eyes』(CD)を選曲した。
Debut B4はリズム感のあるサウンドが印象的だ。最小モデルであっても同シリーズ共通のポリシーは感じ取れるし、情熱的なサウンドを残しつつ、ダウンサイジングを図ったスピーカーと言えるだろう。サイズに起因する音のスリムさは否めないが、ヴォーカルの帯域はリッチで、ヴィック・ダモンをゆったりと聴かせてくれた。
今回で、Debutシリーズのフロアー型とブックシェルフ型の全てが試聴できたわけだが、マルチチャンネル向けスピーカーに使うのにちょうどいいと思った。情熱的で勢いのあるサウンドは映画との相性もよさそうだ。何よりこの価格帯で、全チャンネル同一ポリシーのスピーカーを揃えられるのがいい。
もし私がDebutシリーズでサラウンド環境を構築するなら、フロントにはB6、サラウンドにB5、ドルビーアトモスのトップスピーカーとしてB4をチョイスしたい。センタースピーカーが必要ならばC5を使えばいいけれど、個人的にはB6をもう1本加えてL/C/Rは同一モデルにしたいところだ。サブウーファーは、予算に余裕があればスマートフォンを使った補整機能を備えたS10EQをオススメしたい。
<SPECIFICATIONS>
ELAC Debut B4 ¥43,000(ペア、税別)
●型式:2ウェイ2スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:25mmドーム型トゥイーター、100mmコーン型ウーファー
●クロスオーバー周波数:2.5kHz
●インピーダンス:6Ω
●出力音圧レベル:84.5dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:48Hz~20kHz
●寸法/質量:W178×H292×D216mm/4.2kg
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