HOME> ニュース> B&W 800シリーズDiamondが5年ぶりにリニューアル。価格と発売日がついに発表
英国Bowers & Wilkins(バウアース・アンド・ウィルキンス:B&W)より、同社の最上級スピーカー800シリーズDiamondが10月に発売される。2015東京インターナショナルオーディオショウでも先行展示されていた通り、今回登場するのはフロアー型やブックシェルフ型、センタースピーカーの7機種で、型番末尾には「D3」のモデルナンバーが付されている。ラインナップは以下の通りだ(センタースピーカー以外の価格はいずれもペア、税別)。
■フロアー型
・802D3 ¥3,400,000(ローズナット)、¥3,600,000(ピアノブラック)
・803D3 ¥2,700,000(ローズナット)、¥2,900,000(ピアノブラック)
・804D3 ¥1,460,000(ローズナット)、¥1,520,000(ピアノブラック)
■ブックシェルフ型
・805D3 ¥880,000(ローズナット)、¥920,000(ピアノブラック)
■センタースピーカー
・HTM1D3 ¥900,000(ローズナット)、¥950,000(ピアノブラック)
・HTM2D3 ¥660,000(ローズナット)、¥700,000(ピアノブラック)
■スピーカースタンド
・FS805D3(805D3用) ¥140,000(ペア、ブラック/シルバー)
・FSHTMD3(HTM1D3/HTM2D3用) ¥116,000(1台、ブラック/シルバー)
なおトップモデルの800D3については、開発の最終段階に差し掛かっており、2016年の春ごろに正式に告知できる見込みだという。
5年ぶりに刷新される800シリーズは、開発スローガンを「Not an evolution a revolution」(進化ではなく革命だ)とし、ダイヤモンドトゥイーターを踏襲する以外は、ほとんどの部品を一新している。生産は英国ウェスト・サセックス州ワーシングの同社工場で行なわれる。
最大のトピックは、1974年以降B&Wのスピーカーに用いられてきたケブラーコーンを、新開発のコンティニュアムコーンに換えたことだろう。805D3はウーファーに、その他の製品はミッドレンジに採用されている。
8年の歳月をかけて作り上げられたコンティニュアムコーンは、共振を高度にコントロールすることで、振動板がピストンモーションから分割共振モーションに突然移行するのを回避するという。その結果、抜けのいいニュートラルなサウンドを得られるとしている。音の立ち上がりがケブラーコーンと同等にすぐれているのに加え、音の収束がより早いのも特長で、B&Wのエンジニアは「音が消えた後がブラックホールに吸い込まれたようにサイレント」と評しているという。
素材はケブラーコーンと同じくコンポジット織布だが、詳細は特許出願中のため非公開としている。コンティニュアム(連続体)という名称は、ケブラーコーンの思想を継承しているという意味と、ピストンモーションから分割共振モーションへの移行が連続的という点から名付けられたとのことだ。
また、コンティニュアムコーンを支えるシャーシは、リブの数を増やして剛性を高めるとともに、固有振動数を吸収するTMD(Tuned Mass Damper)技術を用いて共振を最適化している。
805D3以外のモデルのウーファー振動板には、エアロフォイルコーンを採用した。これは潜水艦の外壁にも使われるシンタクティックフォームという微細な樹脂粒を、エアロフォイル(翼)の断面のように内側から外側に向かって連続的に厚みを薄くして成型し、カーボンファイバークロスで包んだものだ。さらに裏面をおわん状とすることで強度を高め、ダンピングの効いた臨場感ある低音再生を実現している。
ダイヤモンドトゥイーターについても振動板の素材を検討したが、やはりダイヤモンドが究極であるとの結論に達したという。そのため能率を高めるために、磁気回路に用いているネオジウムマグネットのグレードを上げ、従来比1.5倍の磁気特性を確保するといった改良が加えられている。
そのほか、各構成パーツの共振を低減するために、シミュレーション解析を徹底的に実施。その結果生み出されたのが、アルミ削り出しのトゥイーターボディや、802D3/803D3のミッドレンジを収めるタービンヘッドで、共振による開口部等の歪みを抑えることに成功しているという。
さらに、バッフル側のエンクロージャーを、802D3/803D3は継ぎ目のない曲面構成、804D3/805D3はラウンドした形状とすることで、高い強度と、音の反射の少ない構造を両立させている。また、独自のエンクロージャー補強構造マトリクスも最適化を行なった。具体的には、素材をMDFから厚い合板に換えて使用枚数を減らし、要所に金属パーツを用いて強度を高めている(805D3はMDFを使用)。
802D3/803D3は、従来は台座に納めていたネットワーク回路を、背面に備えた亜鉛アルミ合金板の内側に搭載し、台座の面積と高さを抑えた。また、本体をスムーズに移動できるサイレントローラーと、本体を立てたまま底部に備わったダイヤルをひねるだけで出し入れできるスパイクを備えている。
各モデルの主な仕様
802D3
●型式:3ウェイ4スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:200mmコーン型ウーファー×2、150mmコーン型ミッドレンジ×1、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:90dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:17Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W390×H1,250×D583mm/94.5kg
803D3
●型式:3ウェイ4スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:180mmコーン型ウーファー×2、130mmコーン型ミッドレンジ、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:90dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:19Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W334×H1,150×D498mm/65.5kg
804D3
●型式:3ウェイ4スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:165mmコーン型ウーファー×2、130mmコーン型ミッドレンジ、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:89dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:24Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W340×H1,180×D480mm/33kg
805D3
●型式:2ウェイ2スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:165mmコーン型ウーファー、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:88dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:42Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W345×H424×D345mm/12.6kg
HTM1D3
●型式:3ウェイ4スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:200mmコーン型ウーファー×2、150mmコーン型ミッドレンジ、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:91dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:28Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W850×H325×D330mm/30.4kg
HTM2D3
●型式:3ウェイ4スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:165mmコーン型ウーファー×2、130mmコーン型ミッドレンジ、25mmドーム型トゥイーター
●出力音圧レベル:90dB/2.83V/m
●再生周波数帯域:45Hz〜28kHz
●インピーダンス:8Ω
●寸法/質量:W720×H302×D326mm(本体)
ジャンル |
スピーカーシステム |
---|---|
ブランド名 |
B&W |
型名 |
802D3 |
価格 |
802D3:¥3,400,000(ローズナット)、¥3,600,000(ピアノブラック) |
発売日 |
2015年10月 |
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