HOME> ニュース> 創立90周年記念に合わせて投入された、エラックの新フラッグシップスピーカー「CONCENTRO」。予価860万円
2016年10月20日/Stereo Sound ONLINE 編集部・佐藤めぐみ
12月初旬、独エラックから、創業90周年に合わせて新フラッグシップスピーカー「CONCENTRO(コンチェントロ)」が発売される。予価は¥8,600,000(ペア、税込)。
本機は去る9月30日~10月2日まで、東京・有楽町で開催された「2016東京インターナショナルオーディオショウ」に出展され、大きな注目を集めた。開発を担当したのは、既発売の500LINEや400LINEを手がけてきたロルフ・ヤンケだ。
本機は、高さが1m70cmを超える大型のフロアースタンド型スピーカー。エンクロージャーはユニークな楕円形で形作られているが、これは「エッジがなく、3次元のカーブを持ったバッフルにすることで、各ユニット間の周波数共振を排除するため」と説明されている。
要は後述する各ユニットがキャビネットに及ぼす振動モードのコントロールと、ユニットからの回折(音の回り込み)の影響を最小限にして音の汚れを減らすことが目的としたシェイプだと解釈できよう。
使用ユニットは、4ウェイ6スピーカー構成で、前面には120Hz以上の帯域をカバーする、同軸構造のVX-JETユニット+22cmウーファーによる3ウェイを、両サイドには25cmウーファー2基を左右プッシュプル動作で計4基を搭載し120Hz以下の帯域をカバーする仕組みだ。
前面に搭載される「VX-JET」は新開発されたユニットで本機のまさに中核となるユニットになる。
具体的には、エラックの代名詞であるプリーツ状の振動板を備えた中央部のJETトゥイーターとその周辺にミッドレンジ用振動板(アルミニウム+パルプによるハイブリッドクリスタルコーン)を同軸構造で配置した構成となっている。
後者は外径140mm、内径70mmのサイズで、これは500LINEに用いられたユニットのミッドレンジ部よりも大型化を果たし、中域の充実に寄与しているという。
「VX-JET」直下に配置されるミッドバスユニットは、22cm口径のAS-XRコーンを採用。クリスタルラインという折り目加工された振動板や、花びら状に配置されたネオジム磁石の採用、ロングストローク動作などが特徴とされるユニットで、120Hz~360Hzの帯域を受け持つ。
結果として360Hz以上の帯域を、この2つユニットで担うことができ、スピーカーづくりの理想である点音源再生に一歩近づいたとエラックでは説明している。
両サイドに搭載された4基のウーファーは25cmASコーン型ユニットで、こちらも新開発されたユニットとなる。振動板のコーンカーブ形状を(エラックとしては)浅めにすることで、レスポンスのよさとユニット剛性の高さを狙った。
各ユニットは、前述の通り、左右ペアごとにプッシュプル駆動で動作、この左右ペアのユニットごとに内部空間を独立して区切られており、相互干渉を防ぐ設計が取られている。筐体背面にふたつのポートを設けたバスレフ動作により、スペック上では18Hzまでの低域特性を獲得している。
筐体は、本体が幅46cm×高さ168cm×奥行き61cmで質量140kg、アルミニウム材から削り出されたベース部が25kgにも達する、大型スピーカーとなる。なお、本体とベース部は、分離不可能な一体型構造が取られている。
仕上げは彫刻をイメージしたというハイグロス・ラッカーフィニッシュで、カラーはブラックとウォールナットの2色。加えて、サイドパネルはウォールナット、レザー、カーボンの3種類をから選べ、本体と自由に組み合わせられる。
「CONCENTRO」は、細部にまでこだわりに満ちた、アニバーサリーモデルらしいスピーカーとなっている。
CONCENTROの主な仕様
■型式:4ウェイ6スピーカー・バスレフ型
■ユニット:
・VX-JETトゥイーター×1基
・220mm AS-XRコーンミッドレンジ×1基
・250mm ASコーンウーファー×4基
■出力音圧レベル:90dB(2.83V/m)
■再生周波数帯域:18Hz~50kHz
■クロスオーバー周波数:120Hz、360Hz、2,700Hz
■インピーダンス:4Ω
■最大入力:600W
■寸法/質量:W460×H1,680×D610mm / 140kg(本体)、25kg(ベース部) ※本体とベース部は分離不可
■仕上げ:
・本体部:ハイグロス・ブラック/ハイグロス・ウォールナット
・サイドパネル:ウォールナット/レザー/カーボン
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