HOME> ニュース> 【コレミヨ映画館vol.6】『犯罪都市』殴る、走る、ニヤリと笑う。我らがマ・ドンソク兄ィ大快演の韓国暴力刑事映画!
映画評論家 久保田明さんが注目する、きらりと光る名作を毎月、公開に合わせてタイムリーに紹介する映画コラム【コレミヨ映画館】の第6回をお送りします。今回取り上げるのは、久保田さんのハートを"鷲掴み"した韓国映画『犯罪都市』。とくとご賞味ください。(Stereo Sound ONLINE 編集部)
【PICK UP MOVIE】
『犯罪都市』
4月28日(土)より、全国ロードショー!
妊娠中の妻を守るため、阿鼻叫喚の列車内でゾンビたちを殴る、殴る、また殴る! パニック・ホラー映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2017)で観客全員が「兄ィ、がんばれ!」と声を上げた韓国の新進コワモテ男優マ・ドンソクの主演最新作。
握り拳は俺の存在証明と、今回も殴りまくり、蹴りまくり。相手は地元で対立するヤクザ組織と、その縄張りを奪おうとする中国から来た半グレの狂犬ども。演じるは情に厚い暴力刑事だ!
雀荘、ビリヤード場、純喫茶にゲームセンター。部下を引き連れ昭和ニッポンみたいな繁華街を練り歩くドンソクは、1971年韓国生まれ、アメリカ育ちの遅咲きの俳優だ。
今回もシャツのボタンがはじけ飛びそうな体躯で突進しているが、米国では体育学科を卒業し、トレーナーとしてゴリラ型UFCファイターのケビン・ランデルマンやマーク・コールマンのサポートをしていた。その後俳優を目指して帰国。『悪いやつら』(2012)などのアウトレイジ映画で注目を集める。
この『犯罪都市』でも役者のツラ構えが隅々まで良く、というかメチャメチャに悪く、この手の70年代東映実録系ヤクザ映画をやらせると、今の韓国映画にはかなわない。『プンサンケ』(2011)で闇の運び屋を演じていたユン・ゲサン(今回もいい。ナイフ使いの半グレ、リーダー役)とドンソクのトイレでの乱闘も大迫力だ。
凄みと同時に抜群のユーモアの持ち主であるマ・ドンソクは、韓国では「マプニ」(名前のマと、可愛いという意味のイェップニを組み合わせた造語)と呼ばれて愛されているとか。そんなキャラがここでも活かされている。
快作すぎるよ! 豪快すぎるよ! 新人カン・ユンソン監督、続篇『犯罪都市 ××死闘篇』をお願いします!
【Infomation】
『犯罪都市』
4月28日(土)より、シネマート新宿ほか、全国ロードショー
監督:カン・ユンソン
原題(英題):THE OUTLAWS
配給・宣伝:ファインフィルムズ
2017年/韓国/2時間1分/シネマスコープ
●オフィシャルサイト
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【コレミヨ映画館】
vol.5『パシフィック・リム:アップライジング』
vol.4『ラブレス』
vol.3『ザ・シークレットマン』
vol.2『ぼくの名前はズッキーニ』
vol.1『スリー・ビルボード』
【映画評論家 久保田明の連載】
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