HOME > レビュー > KDDIが次世代移動通信「5G」検証で28GHz帯のハンドオーバー実験に成功。2020年の実用化を目指す
KDDIは、次世代モバイル通信システム「5G」の検証において、5G周波数帯域の候補のひとつである28GHz帯を利用したハンドオーバーの実験に国内で初めて成功したと発表した。
5Gは、現在主流となっている4G通信の次世代と目される高速通信システムだ。主なメリットとして下記が挙げられる。
■高速・大容量
最大1Gbpsの4Gと比較して10~20倍、最大20Gbpsの速度が見込まれている
■多接続
1平方キロメートルあたり、100万デバイスの機器と通信が可能。これにより、携帯端末のみならず、通信センサーやモジュールも接続できるようになる
■低遅延
端末とサーバー間でリアルタイムに近い通信(フィードバック)を可能にすべく、従来のクラウドサーバーよりも近い位置にエッジサーバーを分散設置する「エッジ・コンピューティング」を導入する
5G通信システムの方式や周波数帯については正式には決まっておらず、総務省や通信事業者、機器メーカーなどと協議が進んでいるとのことだ。ただ、高速かつ大容量の通信を行なうため、4G通信で使われている3.6GHzの周波数帯よりも、高い6GHz未満帯や28GHz帯での利用が想定されている。
5Gで想定されている高周波数帯は、距離が離れると電波が弱まりやすい特性がある。そこで、KDDIでは、ビーム幅を絞り、電力を集中することで電波が届く範囲を伸ばす「ビームフォーミング」技術を活用した。しかし、ビーム幅が狭くなることで移動している受信機器を正確に捕捉しつつ、基地局を切り替えるハンドオーバーが課題とされていた。
今回の実証実験はサムスン電子の技術協力を得て、都内の市街地と高速道路に受信機を積んだ車を移動させて行なわれた。いずれのケースも複数の基地局間でのハンドオーバーに成功したほか、最大3.7Gbpsのスループットを達成したという。
5Gは携帯電話のような移動端末のみならず、VRを使った機器の遠隔操作や遠隔医療、ドローンやウェアラブルカメラを使ったセキュリティ、鉄道や自動車の自動運転といった交通など、幅広い分野での応用が期待できる。
なお、KDDIでは5Gの標準化と技術実証を進め、東京オリンピックが開催される2020年のサービススタートを目指しているそうだ。
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