HOME > レビュー > 変革する世界最大級のオーディオショウ 「HIGH END MUNICH 2017」リポート【Part3】 ピュアオーディオ編/ディスクプレーヤー・トランスポート、ネットワークブリッジ
2017年5月29日/島 幸太郎(エミライ/OPPO Digital Japan)
ドイツのミュンヘンで2017年5月18日~21日(現地時間)に開催されたハイエンド製品が多数集う世界最大級の規模で行なわれるオーディオ展示会「HIGH END MUNICH 2017」。このイベントにエミライ/OPPO Digital Japanの島 幸太郎さんが参加。現地で見聴きした貴重な情報をリポートしてくれたので、数回に分けてお届けする。
ピュアオーディオ系注目製品
■ディスクプレーヤー・トランスポート、ネットワークブリッジ
●ブランド/製品名:dCS/Vivaldi One
●価格もしくは予価(米ドルまたはユーロ):45,000ポンド
●発売時期(海外の発売時期):2017年8月
●製品紹介
英dCSのフラッグシップシステム「Vivaldi」シリーズを一体化したCD・SACD/ネットワークオーディオプレーヤー。ディスクメカにTEAC製 Esoteric VMK3 VRDS Neoを採用している。DAC部はVivaldi DACに搭載されている第2世代Ring DACを搭載する。対応フォーマットは24bit/384kHzまでのPCM、5.6MHzまでのDSD。ストリーミングサービスとしてTidalおよびSpotifyに対応するほか、MQAにも対応するので、Tidal Mastersも再生可能だろう。デジタル入力端子としてLAN、USB、AES/EBU(Dual AES対応)、RCA、BNC、TOSLINKを搭載する。その他、Word Clockを搭載する。入力標準色としてシルバーおよびブラックがあり、特注色としてゴールドを検討中とのこと。なお、既存の製品群もMQA対応アップデートを予定しているそうだ
●ブランド/製品名:OPPO Digital/UDP-205
●価格もしくは予価(米ドルまたはユーロ):1,799ユーロ
●発売時期(海外の発売時期):2017年5月中旬(欧州)
●製品紹介
米OPPO DigitalのユニバーサルUHD Blu-ray Discプレーヤー。映像系メディアのみならずSACDを含むあらゆる音楽デジタルディスクメディアの再生が可能なうえ、ネットワークオーディオ(ビデオ)プレーヤー機能も搭載する。日本でも2017年中の発売が告知されている。ドライブメカにHigh Precision Disc Loaderメカを採用し、DACにはESS Technology社のフラッグシップチップ「ES9038PRO」をステレオ用/7.1ch用に各1基搭載している。対応フォーマットは768kHz/32bitまでのPCM、22.6MHzまでのDSD。ストリーミングサービスとしてTidalおよびSpotifyに対応する。MQA対応アップデートについても検討中とのことだ。映像用・音声用に各1系統のHDMI出力を装備し、音声用HDMI出力端子にジッターリダクション回路を搭載する。その他、USB3.0端子を2系統、USB2.0端子を1系統搭載するほか、HDMI入力を1系統、同軸デジタル、光デジタル入力を各1系統搭載する。また、ヘッドホン出力端子を1系統搭載する
●ブランド/製品名:Playback Designs/MPT-8 Dream Transport
●価格もしくは予価(米ドルまたはユーロ):オプションにより14,000ドル~20,000ドル
●発売時期(海外の発売時期):2017年末
●製品紹介
米Playback DesignのフラッグシップCD/SACDトランスポート。オプションで、同社から既発表のSyrah Serverで内蔵ストレージとしてSSDを搭載することが可能となっており、RoonやTidalに対応するストリーマーとしても動作させることが可能。外付け光学メディアドライブを取り付けることでCDのリッピングに対応する。対応フォーマットはPCMが384kHz/24bitまで、DSDは11.2MHzまで。同社製DACとはPlinkと同社が呼称するSTリンクを使った独自方式で接続することで11.2MHzのDSDまで伝送可能なほか、他社製DACとはAES/EBUでの接続が可能となっている。MPT-8は内部ではいっさいのアップコンバート処理は行わず、トランスポートに徹する仕組みを採用するとのことだ。リニアパワーサプライを搭載する電源部は複数系統に分かれており、高品位な電源供給が可能だという
●ブランド/製品名:SOtM/sMS-200ultra
●価格もしくは予価(米ドルまたはユーロ):1200ドル
●発売時期(海外の発売時期):2017年6月
●製品紹介
韓SOtM社のネットワークブリッジ。ベースとなるモデルとして既発表の「sMS-200」との相違点として、ARMベースの基板にカスタマイズ済みLinuxという構成は同様だが、同社のクロック強化基板「sCLK-EX」を小型化して内蔵したクロック強化モデルと理解すればよいだろう。DLNAベースのレンダラーとしても動作するほか、SqueezeLite、MPD、HQPlayer Network Audio Adapter(NAA)としても動作する多機能性が特徴。また、Roonにも対応する
【HIGH END 2017 リポートへのリンク】
■Part1「イントロ&数字で見るHIGH END MUNICH編」
■Part2「パーソナルオーディオ編」
■Part3「ピュアオーディオ編/ディスクプレーヤー・トランスポート等」
■Part4「ピュアオーディオ編/D/Aコンバーター」
■Part5「ピュアオーディオ編/アンプ製品全般」
■Part6「ピュアオーディオ編/スピーカー、一体型システム」
■Part7「その他編/その他注目アイテム、取材を終えて」
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