HOME > レビュー > ソニー HT-MT500レビュー:2.1chサウンドバーは、ワイヤレスサブウーファーがセットで手軽に設置できる
[HiVi 2017年4月号レビュー]ソニー HT-MT500
ソニーのHT-MT500は、コンパクトなバースピーカーとスリムなサブウーファーで構成された2.1chシステム。バースピーカーは横幅わずか50cmで、独自のデジタル音声技術「S-Force PROフロントサラウンド」によって仮想的にサラウンド音声を創出するという。サブウーファーはバースピーカーとワイヤレスで接続され、縦置き/横置きの両方に対応。スリム設計のため、ソファなどの下にも置くことができる(その際にサウンドバランスを最適化するソファモード機能を搭載)。
USB接続やネットワーク接続でハイレゾファイル(192kHz/24bitまでのPCMおよび5.6MHzまでのPCM変換DSD)再生に対応するほか、ブルートゥース規格に準拠したソニー独自の音声圧縮技術のLDACや、非ハイレゾファイルをアップスケーリングするDSEE HXといった高音質技術も搭載している。「SongPALリンク」にも対応。ワイヤレススピーカーをリアスピーカーとして鳴らすことができるワイヤレスサラウンド、PCやネットワーク内のHDDに保存された音源を自由に再生できるワイヤレスマルチルームなどを利用できるほか、Wi-Fi接続時のネットワーク内なら各種ストリーミングサービスの再生が可能となる「Spotifyコネクト」や「クロームキャスト・ビルトイン」にも対応する。見た目は従来のサウンドバーと大差がないが、ハイレゾ再生も視野に入れた多機能なホームエンタテインメント機器に仕上げられている。
HDMI出力端子1系統を備えたMT500(写真下)CEC連動対応で、テレビのリモコンで電源のON/OFF、ボリュームの連動が可能だ。Wi-Fi機能とHDMI端子を省いたMT300(写真上)。Bluetooth/NFC対応で、ワイヤレスサラウンドには非対応だ
東芝のディスプレイ58Z20XとオッポデジタルのユニバーサルプレーヤーBDP105DJPを組み合わせて視聴してみた(サブウーファーはひとまずディスプレイ横に設置)。『マッドマックス 怒りのデス・ロード〈ブラック&クローム〉エディション』から冒頭のシークエンスを再生すると、わずか50cm幅のバースピーカーから、思ったよりもスケール感の豊かなサウンドステージが立ち上がる。横幅約150cmの画面との組合せでも広がり感の不足はそれほど感じない。セリフがグッと前に迫り、アタック音がスピーディに飛び交う。サラウンド感は視聴環境で大きく変わってきそうだが、今回は後方の壁から2.5mほど離れた場所でも視野角と同じぐらいの範囲まで音場の広がりを感じた。なお、ここでは試すことができなかったが、同社の一体型ワイヤレススピーカーのSRS-HG1などを2本使えば、前述のようにワイヤレスサラウンドも可能になるので、さらなる向上が期待できる。
ソファモードは、エンタメ製が高く、楽しい
ここでサブウーファーを椅子の下に設置し直してソファモードをオン、同じところを視聴すると、低域がボディソニック的な効果を得て、より生き生きと感じられるようになった。本機を買い求めるユーザーは、おそらく大半がこちらの設置で使うだろうと想像するが、実際のパフォーマンスでもこちらの方がエンタメ性が高く、楽しいと思う。
バースピーカーにUSBメモリーを挿してハイレゾファイルを再生すると、これが単体のハイレゾ対応コンポと比べても遜色のない音のよさ。映画からテレビ番組、ゲーム、音楽まで、トータルにクォリティを底上げしてくれそうだ。
なお、今回は本機の仕様をいくらか間引いた弟モデルのHT-MT300も併せて視聴したのだが、クォリティ的にも機能的にもMT500との差はけっこう大きい。バーチャルサラウンドの効力や残響のニュアンス、音像の質感などがMT500に比べて明らかに控えめになる。倍ほどの価格差があるものの、この二択なら断然MT500をおすすめしたい。
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SURROUND SYSTEM
SONY
HT-MT500
オープン価格(実勢価格¥70,000前後)
【メインユニット】
●型式:フルレンジ2スピーカー・アンプ内蔵密閉型
●アンプ最大出力:30W(×2)
●使用ユニット:45mmフルレンジ×2
●接続端子:HDMI出力1系統(ARC対応)、デジタル音声入力2系統(光、USBタイプA)、アナログ音声入力1系統(ステレオミニ)、LAN1系統
●対応サンプリング周波数/量子化ビット数(USB):~192kHz/24bit(PCM)、~5.6kHz/1bit(DSD ※PCM変換)
●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC
●寸法/質量:W500×H64×D110mm/2.0kg
【サブウーファー】
●型式:アンプ内蔵・バスレフ型
●アンプ最大出力:85W
●使用ユニット:160mmコーン型ウーファー
●寸法/質量:W95×H383×D380mm/6.6kg
●備考:無線LAN内蔵
●カラリング:チャコールブラックのみ
機能を絞ったシンプル&カジュアルな弟機もラインナップ
HT-MT300
オープン価格(実勢価格¥33,000円前後)
【メインユニット】
●型式:フルレンジ2スピーカー・アンプ内蔵密閉型
●アンプ最大出力:25W(×2)
●使用ユニット:40×100mmフルレンジ×2
●接続端子:デジタル音声入力2系統(光、USBタイプA)、アナログ音声入力1系統(ステレオミニ)
●寸法/質量:W500×H54×D103mm/1.4kg
【サブウーファー】
●型式:アンプ内蔵型・バスレフ型
●アンプ最大出力:50W
●使用ユニット:120mmコーン型ウーファー
●寸法/質量:W95×H383×D365mm/4.9kg
●カラリング:クリームホワイト(写真)、チャコールブラック
【問合せ先】
ソニーマーケティング(株)買い物相談窓口
電話番号:0120-777-886
>>ソニーのWEBページ
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