HOME > レビュー > 『君の名は。』をより高画質で観たい! 売れ筋4Kテレビ別、4K UHD Blu-ray版画質セッティング【Part4:ソニー KJ-55X9000E】
2017年7月28日/鳥居一豊・HiVi編集部
大ヒット映画『君の名は。』のBlu-ray & DVDが7月26日に発売された。本作品、ストーリーはもちろんだが、画質の良さも魅力の作品だ。せっかくなら、よりきれいな映像で楽しみたいもの。そこで、AVライターの鳥居一豊さんに、『「君の名は。」Blu-rayコレクターズ・エディション 4K Ultra HD Blu-ray 同梱5枚組』に同梱される4K Ultra HD Blu-ray(以下UHDブルーレイ)版を使って、各社の売れ筋4Kテレビに最適なセッティングを探ってもらい、その内容を好評発売中のHiVi8月号で掲載した。今回はより多くの方に『君の名は。』を高画質で楽しんでもらうべく、掲載した記事をStereo Sound ONLINEでも紹介する。画質イコライジングのポイント、リファレンス機器、『君の名は。』のパッケージ情報はPart1の記事で紹介しているのでそちらを参照して欲しい。(HiVi 編集部)
【関連記事】
『君の名は。』をより高画質で観たい! 売れ筋4Kテレビ別、UHD BD版画質セッティング【Part1:LG 55SJ8500】
『君の名は。』をより高画質で観たい! 売れ筋4Kテレビ別、UHD BD版画質セッティング【Part2:パナソニック TH-55DX850】
『君の名は。』をより高画質で観たい! 売れ筋4Kテレビ別、UHD BD版画質セッティング【Part3:シャープ LC-60US45】
(C)2016「君の名は。」製作委員会
高コントラストでアニメとの相性は良好。
色彩感豊かな『君の名は。』をよく味わえる映像だ
SONY
KJ-55X9000E
オープン価格(実勢価格32万円前後)
●画面サイズ:55型
●パネル解像度:水平3840×垂直2160
●パネル方式:VA
●寸法/質量:W1228×H772×D259mm/18.1kg
●問合せ先:ソニーマーケティング(株)買い物相談窓口
電話番号:0120-777-886
※写真は49型モデル
>>ソニーのWEBページ
VAパネルと直下型LEDバックライトを組み合わせた構成で、高画質エンジンは「HDR X1」を搭載。コントラスト感を高める「X-tended Dynamic Range PRO」も搭載する。
本機の映像モードには「アニメ」もあるが、これは明るい部屋で鮮やかな色を楽しむ方向の絵づくり。暗室で視聴している今回は「シネマプロ」を選択した。
映像補間の「モーションフロー」を『クリア』とするなど、画質をチェックしながら下地を整える。色の中間調がよく再現され、肌の色の違いなどもしっかりと出ている。HDRの光の強度の差も豊かに描き出されていた。
本機でもポイントは黒の締まりを確保すること。「ガンマ補正」を『-1』から『0』とし、「黒レベル」は『50』から『40』へと下げた。また、色再現をより豊かにする「ライブカラー」は『切』から『弱』とした。電気的なコントラスト補正は、忠実な再現という意味では使わない方がいいのではないかと思われがちだが、有機ELと比べると黒の締まりに差がある液晶テレビでは、積極的に使っていく方が好ましい映像に仕上げられる可能性は高い。ただし、使いすぎればわざとらしさが出てしまうこともある。
こうすると、黒の締まりはまずまずで、色の階調はスムーズ。夜の神社の場面の朱色の鳥居が鮮やかになりすぎず、今回の視聴ではもっともリアルな色に再現された。そして、夜空に彗星が流れる印象的なシーンでは、幻想的とも言える色遣いがさらに際立つ。ここで「スムースグラデーション」を『弱』として、微妙な色の変化を滑らかにしている。もともとコントラスト感の高いくっきりとした画質傾向であり、アニメとも相性のいいものだったが、さらに追い込むことでかなり満足度の高い仕上がりになった。
日中の場面も鮮やかな色で描かれるし、夜の暗い場面での色もしっかりと出る。色彩感の豊かな『君の名は。』の魅力をよく味わえる映像だ。
【代表モデル】
LG 55SJ8500
パナソニック TH-55DX850
シャープ LC-60US45
ソニー KJ-55X9000E
東芝 50Z810X
上杉研究所 藤原伸夫氏設計・製作 6L6プッシュプル・インテグレーテッドアンプ
Sun Audio SVC-200 管球王国ヴァージョン (プリアンプ)
真空管と採用パーツの変更で音質と安定性の向上を図った限定高音質仕様
エレハモ製6550EHと優れた特性のトランスが活きたパワーアンプ